中野みどりの紬きもの塾

染織家中野みどりの「紬きもの塾」。その記録を中心に紬織り、着物、工芸、自然を綴ります。

MIHO MUSEUMと伊勢現代美術館を訪ねて

2019年04月12日 | 工芸・アート
滋賀県甲賀市信楽町にあるMIHO MUSEUMと三重県・南伊勢町の五カ所湾にある伊勢現代美術館、伊賀の茶陶の三田窯へ行ってきました。前日までの20度超えのポカポカ陽気から一転、真冬のような寒さの中でしたが、山桜は5~6分咲きぐらいで、葉の茶色と混じり合い山の遠景も堪能してきました。





まず初日は伊勢現代美術館で開催中の陶芸家谷本景展(~5月12日)に行きました。
谷本さんは、三田窯の当主ですが、若い頃にフランスで版画を学んだりされた方で、ここ10年は特に抽象的な現代感覚な作品を意欲的に発表されています。古代の銅鐸をイメージしたもの、陶板による平面表現など古代と現代をつなげるかのように、普遍性をもった制作をされています。その中でも特に土の風合いそのままの陶板が私は気に入りました。。




伊勢現代美術館は伊勢市からバスですとアクセスはあまりよくないのですが、ゆっくり時間をとって訪ねたいとても良い美術館です。
初代の館長のコレクション、そして現代作家の企画展やレンタルスペースで若い作家も紹介しています。開館まだ16年ほどですが、初代館長は数年前に亡くなられて娘さんが遺志をついでいらっしゃいます。屋内外の空間、展示彫刻館「宇空(うくう)」も併設されていて、そこもとてもとてもいい空間でした。








「歩く人」(林武史作)という作品の上を歩く人。。


谷本景さんの夫人の由子さんがこの4月から「作古庵」をB&Bの宿として始められて、そこに泊まらせてもらいました。
由子さんも陶のオブジェなどを制作されています。敷地内にアトリエが有ります。


アトリア前の石の大きなテーブルの前で1点写真を撮らせてもらいました。囚われないダイナミックな作風です。
制作についての取材も兼ねていましたが、じっくり制作についてお話を伺うことができました。

作古庵は古い家をリノベーションしてありますが、梁や襖、板戸など、使えるものは生かして、土壁の仕上げで、由子さんのコレクションの家具、調度品も素晴らしいお部屋でした。
オーナ夫妻の作品を始め、コレクションされている海外のアート作品も飾られていて、楽しめます。
Aribnbから申し込めます。



翌日はMIHO MUSEUM「大徳寺龍光院 国宝 曜変天目と破草鞋(はそうあい)」を見てきました。

非常に混んでいました。立ち止まってじっくり見ることができませんでしたので、2回列に並んで見ました。
上の画像や今まで見た印刷物とは大きく違う印象を受けましたが、それでも曜変の静かに発光する虹彩と、侘びた感じも持ち合わせているというか、唸る美しさでした。曜変天目国宝三碗の中では、私はこの斑紋の小さな茶碗の景色が最も好みです。
自然光で見たらさぞや美しいことでしょう。
曜変天目を再現した桶谷寧さんの曜変天目は手にとって時間帯を変えて何度も見ていますが、肉眼でもその色の変化を見せてくれてました。撮影するなら曜変の本質を熟知したカメラマンが、先端技術を使った撮影でないと撮れないようです。印刷も高精細技術が必要です。



今回の一泊の旅は、着物は拙作の単衣紬で出かけましたが、出掛けに雨が少し降っていましたので、予定の羽織はやめ、大島の雨ゴートと紬のショールで出ましたが、思いがけない寒さの中、紬のショールは暖かくとても助かりました。念の為シルクのタンクトップを肌襦袢の下に着ていたのでそれも良かったです。
リバーシブルの抽象文様の半幅帯に自作の銀の帯留め「元始」と小川郁子さんの切子帯留めの替えを一つだけもって最小限のコンパクトな荷物で出かけましたが、結びも吉弥から割り角出しに変え、プチバリエーションを楽しみました。(*^^*)

他のジャンルの方の仕事からよい刺激を受け、英気を養う旅となりました。

さて来月6日から紬塾11期のスタートです。
紬基礎コースはあと2名大丈夫ですのでお早めにお申し込み下さい。
紬の着物の本当の真価を一緒に学んでいきたいと思います。
詳細はこちら。












ジャンル:
文化
コメント   この記事についてブログを書く
« [第11期 紬きもの塾'19]募集... | トップ | 「女わざの会」会誌、櫻工房... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

工芸・アート」カテゴリの最新記事