12年前、我が党の敗北で政治は安定を失い、悪夢のような民主党政権が誕生した。あの時代に戻すわけにはいかない。ーー安倍首相(自民党総裁)は、きのう開かれた自民党・党大会で、こう述べたという。
「悪夢のような民主党政権」というセンセーショナルな表現に、違和感を覚えた。安倍首相が言及した鳩山政権が、「悪夢のような」政権だったという記憶は、私にはない。沖縄米軍基地の県外移設を訴えたものの、すったもんだの末に結局、基地問題を解決できず、「誠実だけど非力な政権」だったという印象が強い。今の安倍政権が「強力だけど不誠実な政権」であるのとは大違いである。
それはともかく、自民党が政権を失ったこの時代は、自民党員の安倍さんにとっては、悪夢のように厭わしい時代だったのだろう。「あの時代に戻すわけにはいかない」と壇上で訴えたとき、安倍総裁の脳裏には、「また野党に政権を奪われるかもしれない」という一抹の不安があったに違いない。
だが、野党による政権奪取を本気で怖れるとしたら、それは杞憂というものである。本ブログでも何度かふれたように、野党の結集それ自体が夢のまた夢だと言わざるを得ないからである。
すこしでも実現可能性があるとすれば、それは、「小沢一郎が首班指名に石破茂を担ぎ出し、その旗印のもとに立民、国民、自由の各党が群れ集う」というシナリオだろう。ただ、こんなふうにして出来る石破政権も、支持基盤の内部分裂などから、そう長くは続かないだろうけれどね。
「悪夢のような民主党政権」というセンセーショナルな表現に、違和感を覚えた。安倍首相が言及した鳩山政権が、「悪夢のような」政権だったという記憶は、私にはない。沖縄米軍基地の県外移設を訴えたものの、すったもんだの末に結局、基地問題を解決できず、「誠実だけど非力な政権」だったという印象が強い。今の安倍政権が「強力だけど不誠実な政権」であるのとは大違いである。
それはともかく、自民党が政権を失ったこの時代は、自民党員の安倍さんにとっては、悪夢のように厭わしい時代だったのだろう。「あの時代に戻すわけにはいかない」と壇上で訴えたとき、安倍総裁の脳裏には、「また野党に政権を奪われるかもしれない」という一抹の不安があったに違いない。
だが、野党による政権奪取を本気で怖れるとしたら、それは杞憂というものである。本ブログでも何度かふれたように、野党の結集それ自体が夢のまた夢だと言わざるを得ないからである。
すこしでも実現可能性があるとすれば、それは、「小沢一郎が首班指名に石破茂を担ぎ出し、その旗印のもとに立民、国民、自由の各党が群れ集う」というシナリオだろう。ただ、こんなふうにして出来る石破政権も、支持基盤の内部分裂などから、そう長くは続かないだろうけれどね。