ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

今年の出来事〜2017年をふりかえる(その5)

2017-12-23 15:08:07 | 日記
朝方のコーヒーを飲みながら、ふと考えた。1年があっという間に過ぎてし
まうのは、私の実生活の平板さにも原因があるのではないだろうか。きのう
本ブログで、私は次のように書いた。「2017年をふりかえる」の作業を
進めていると、平板に思えたこの1年が、さまざまな出来事に彩られ、じつ
に起伏に富んだ1年だったことを、つくづく思い知らされる、と。こう書き
ながら、私は、「ホントかなあ?」という思いを打ち消せないでいた。平板
に思えたこの1年が、さまざまな出来事に彩られ、起伏に富んだ1年だった
なんて、私はどうしても思えないのである、実感として・・・。

この1年の私の実生活といえば、大半が自室に引きこもったままの、それこ
そ起伏に乏しい、じつに平板な1年だった。そのつど私の心を波立たせた日
々のニュースは、その平板な時間の底流へと溶け込み、記憶の黄昏にどんよ
りと、澱(おり)のように沈んでしまう。そういうことではないのか。

「歌は世につれ」という言葉がある。私がまだ現役の身で、左半身の麻痺も
なく、屋外をホイホイ自由に歩き回ることができ、世間の荒波に揉まれてい
るのだったら、その時その時の流行り歌は、日々の喜怒哀楽に記憶として刻
まれ、私の人生航路に、印象深い濃淡の襞を残しただろう。自室で独り過ごす
平板な時間には、でも、それがない。流行り歌も、時事の出来事も、同じこと。
そういうことではないのか。

きのう国連総会で、トランプ大統領のエルサレム発言を撤回するよう要求す
る決議案が、賛成多数で採択され、日本がこれに賛成票を投じたという
ニュースを聞いた。あれ?アメリカのポチであるはずの日本が、なぜ?と疑
問が湧いた。たぶん、アラブ諸国のご機嫌を損ねて、石油の供給が途絶えて
はと懸念したからだろう。日本国民の安寧のためには、アメリカも大事だ
が、石油も大事だ、と政府は判断したのだ。そう私は考えた。

この私の考えをネタにしてブログに書くとなれば、私はイスラエルーエルサ
レム問題に関する記事をネットで調べまくり、自分の見解を補強するため
に、調査と構想に半日ほどかけてから、やっとブログを書き始めることにな
る。そんなこんなで私の脳内にはそれなりの波風が立ち、それで私は暇潰し
をするのだが、「暇」という時間は、そんなふうにして消費されると、波風
の起伏までもが一緒に削られてしまうものらしい。そういう気がする。

さて、それでは本題の「2017年をふりかえる」の作業を始めるとしよう。

********************************
朝食のパンをかじりなら、ふと、ひらめいた。一年はなぜ歳とともに、かく
も去来のスピードを速めるのか。先日のブログで、私は次のように書いた。
歳をとると、記憶までもがあっと言う間に時の闇に沈み去って行く、と。つ
まり、そういうことなのだ。3日前の記憶は、今は闇の中、1年前の記憶と
変わらない。1年前の記憶も、3日前の記憶も、時間の闇の中で渾然一体と
なり、見分けがつかないものになる。1年前の遠さは、3日前の近さと同等
の濃淡で、心の奥底に沈んでいる。

「2017年をふりかえる」の作業を進めていると、平板に思えたこの1年
が、さまざまな出来事に彩られ、なかなか起伏に富んだ1年だったことを、
つくづく思い知らされる。問題は、その起伏に気を取られて、「ふりかえる
」の作業が遅々として進まないことである。トホホ。

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今年2017年はどんなことが起こった年だったのか、ゆっくり振り返ろう
と思っていたら、ビッグ・ニュースが飛び込んできた。一つは(1)北朝鮮
情勢に関するもの、もう一つは(2)原発問題に関するものである。

(2)に関して、朝日新聞は次のように報じている。

関西電力が22日に臨時取締役会を開き、大飯原発1、2号機(福井県おお
い町)の廃炉を決めることが分かった。
(12月20日《大飯1・2号機、22日廃炉決定 福島以外の大型炉で初》)

また、(1)に関して、朝日新聞は次のように報じている。

北朝鮮が最近、生物兵器の炭疽(たんそ)菌を大陸間弾道ミサイ
ル(ICBM)に搭載する実験を始めたと、ソウルの情報関係筋が明らかに
した。米国も同様の情報を入手しており、18日に公表した「国家安全保障
戦略」での「北朝鮮は核と生物化学兵器で米国を脅かしている」という記述
につながったという。
(12月20日《北朝鮮、「炭疽菌ICBM」実験か 米韓に情報》)

(1)も(2)も、いずれも興味深いニュースである。もし(1)がホント
なら、北朝鮮に核兵器の開発を断念させたとしても、北の軍事的脅威は無く
ならない。腰を据えた対処が必要になるが、我々一般庶民にはいかんともし
難く、じっとこれを見守るしかない。一方、(2)のニュースは朗報に違い
なく、この趨勢を後押しするような世論の醸成が待たれるところだ。

などと、言いたいことはいろいろあるが、そんなことを考えていたのでは、
「2017年をふりかえる」の作業は遅々として進まない。1年という時の
流れを眺めようと川辺に来たら、次々飛び散る水しぶきに気を取られ、ゆっ
くり眺めることができなくなった、といったところだろうか。

思えば、これが私の今年1年だった。毎日ブログを書いていると、次々ふり
かかる水しぶきに気を取られて、流れの本流を見渡している余裕(ゆと
り)を見失う。そんなふうにして、2017年はまたたく間に過ぎたように
思える。

ならばこそ、「2017年をふりかえる」の作業は、私にとって意義深いも
のになるはずだが、ああ、それが遅々として進まない。トホホ。

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時が過ぎるのは早い。いつの間にかもう年の瀬である。時の流れは歳を重ね
るにつれ、しだいにスピードを増して行くように思われる。それは何故か。
思うに、60歳の人間にとって、1年は1/60であるが、70歳になれば
1/70になる。だから歳をとるにつれ、1年は短く感じられるようになる
のだ。ーーそんな話をケアマネさんにしたら、「なるほどねえ。さすがです
ねえ」と妙な具合に感心された。けれども、この名(迷?)解説は、私が考
え出したものだったか、それともどこかで読んだ話の受売りなのか、そのあ
たりの記憶が定かではない。歳をとると、記憶までもがあっと言う間に時の
闇に沈み去って行く。

そんなわけで、またたく間に過ぎ去った今年2017年はどんなことが起
こった1年だったのか、備忘をかねて整理しておかないと、自分が深い闇の
中にふわふわ漂っているようで、どうにも気分が落ち着かない。きのうから
始めた試みではあるが、自分が書いた過去記事を読み返していると、つい、
いろんなことを考えてしまい、作業はなかなか捗(はかど)らない。

どうせ乗りかかった船。かくなる上は、今年中の完成をめざし、焦らずにの
んびり行くとしようか。

**********************************
【1月】
●トランプ氏が米大統領に就任。
(関連記事:1月21日《引きこもり》
      1月22日《トランプの自己中路線》
      1月23日《トランプの産業政策》
      1月25日《米軍沖縄基地 台湾へ!?(続)》
      1月26日《トランプと「ポスト真実」の時代》
      1月28日《基地移設 そのゆくえと世界戦略》
      1月31日《トランプ 「引きこもり」大作戦》
      2月1日《トランプよ 公平さとは何か?》
      2月16日《サイコパスのトランプ》
      4月18日《北の寸止めミサイル》
      5月2日《トランプ君 その学習の記録》
      6月3日《パリ協定 自己中大統領の愚かな選択》)

●慰安婦問題で日韓合意が成立。日本が10億円を拠出し「和解・癒やし財団」を設置することで手打ち。
(関連記事:1月7日《日韓合意のこれから》、
      1月12日《韓国 あの少女をどうする》)

●文科省天下り問題。
(関連記事:2月2日《天下りは是か非か》
      3月31日《文科省に見る「忖度」問題》)


【2月】

●安倍首相訪米、トランプ新大統領と初会談。
(関連記事:2月10日《トランプくんとの付き合い方》
      2月11日《「主人とサーバント」から「用心棒とクライアン
            ト」へ》)
      2月12日《社説で読む首脳会談》
      2月14日《「寅さんと御前様」のように》

●金正男、クアラルンプールで暗殺。
(関連記事:2月19日《金正男 珍説・暗殺の背景》
      2月21日《金正男暗殺 背景の真相》)
      2月22日《中国工作員の関与説はガセ?》
      2月23日《金正男暗殺 事実から動機へ》
      2月26日《金正男暗殺 影武者説》
      3月1日《金正男 暗殺をめぐる臆説(その1)》
      3月2日《金正男 暗殺をめぐる臆説(その2)》

●森友学園問題、国会で審議に
(関連記事:3月4日《森友学園問題の闇を穿つ》)

【3月】

●北朝鮮、ミサイル発射。
(関連記事:3月6日《ミサイルと陰謀と》
      3月7日《ミサイルと窮鼠》
      5月29日《北朝鮮 ミサイル発射のタイミング》
      6月9日《北朝鮮のねらいは何か》
      7月6日《ミサイル発射 対北圧力はいかに》
      7月7日《北朝鮮の存続は必要悪?》
      7月9日《北朝鮮問題 その方程式を解く》
      8月26日《北朝鮮 正体不明の飛翔体》
      8月29日《北のミサイル 日本上空を飛ぶ》
      8月30日《ミサイル一過の翌日は》)

●東日本大震災から6年。
(関連記事:3月11日《事故のあとで 不都合な真実》
      7月16日《何を今さらヨイショ記事》
      7月23日《人権と原発事故》
      7月31日《原発問題の しかししかししかし》
      8月13日《「脱原発」をどう考えるか》)

●森友学園問題炎上中。
(関連記事:3月14日《ある対話から》
      4月2日《森友問題  その場外バトル》
      6月21日《森友問題 幕引きになるのか》
      6月22日《森友学園 まずはジャブを一発》
      6月23日《森友問題 ジャブをもう一発》
      8月16日《川柳でガツンと》)

●稲田朋美防衛相、失言多々。
(関連記事:3月15日《本日の対話から》
      6月30日《稲田発言に読売新聞は》
      7月21日《陸自日報問題 稲田発言をめぐる仮説》
      7月22日《お飾り大臣の告白》
      7月28日《口先女大臣の自滅》
      7月30日《陸自のクーデター?》
      8月4日《PKO 撤収命令はどうした》)

●森友学園の籠池理事長、国会の証人喚問。
(関連記事:3月21日《対話  証人喚問の闇へ》)
      3月24日《証人喚問 祭りのあとのポスト真実》
      3月25日《森友問題 何が名誉毀損なのか》

●共謀罪法案、国会提出
(関連記事:3月22日《共謀罪改正案 その問題点》
      4月8日《リライトの共謀罪》
      4月24日《国会審議の体たらく》
      5月24日《「共謀罪」を共謀で》
      7月13日《ヤクザも怖がる共謀罪》)

●「忖度」がブームに。
(関連記事:3月27日《忖度を考える》
      3月31日《文科省に見る「忖度」問題》
      5月25日《昭和の伝説が》
      6月24日《森達也氏に問う》)

●香港で行政長官選挙
(関連記事:3月28日《民主主義の是非を問う》)

●核兵器禁止条約の制定をめぐる交渉会議。日本政府は不参加を表明。
(関連記事:3月29日《核廃絶論ふたたび再録》
      4月3日《核兵器禁止条約  不参加の意味を問え》
      8月6日《原爆忌に考える 核抑止論》)

●東芝の米子会社WHが経営破綻。
(関連記事:3月30日《WHに見る原発の未来》)

●政府、「教育勅語を教材に」発言。
(関連記事:4月1日《教育勅語を教材に?》
      4月6日《教育勅語 道徳教材としての是非を問う》
      4月7日《VRで道徳の教育》)

【4月】

●習近平国家主席が訪米。初の米中首脳会談。
(関連記事:4月4日《トランプ大統領 北をどうする?》)

●農水省、天下り問題発覚
(関連記事:4月5日《農水省 天下り またしても》)

●アメリカ、シリアを巡航ミサイル攻撃
(関連記事:4月9日《シリア攻撃 正義のゆくえ》
     4月14日《シリアをめぐる米とロ 捌けた朝日の提言は》)

●米朝緊張、トランプー金正恩のチキンレース上演中。
(関連記事:4月11日《シリアの次は北なのか》
      4月12日《米と北 チキンレースのゆくえ》
      4月13日《刃物を手にした窮鼠には》
      4月16日《米朝関係 その緊張のゆくえ》
      4月17日《北のミサイル 失敗か、成功か》
      4月18日《北の寸止めミサイル》
      4月21日《北への経済制裁 その先にあるもの》
      4月22日《北への攻撃 あるのか?ないのか?》
      4月30日《米朝チキンレース ドゥテルテの発言は》
      5月14日《北朝鮮情勢 快方に向かうのか?》
      8月2日《北朝鮮という問題の根源》
      8月10日《北朝鮮 制裁決議は何をもたらす》
      8月11日《断末魔の北朝鮮は》
      8月17日《米朝チキンレースの行方》
      8月18日《一線を越える二人は》
      8月20日《奥が深いぞ、北朝鮮問題》
      8月24日《戦国時代を現代に》)

●千葉県我孫子市で、ベトナム国籍の女児が殺害。
(関連記事:4月15日《女児への犯罪を防ぐには》)

●東日本大震災に関する復興相の失言が問題に。
(関連記事:4月26日《復興相の失言 そのアホさの真相》
      4月27日《復興相のアホ発言 その構造と本質》)

●「声優のアイコ」に実刑判決
(関連記事:4月29日《「声優のアイコ」の罪を問え》)


【5月】

●北朝鮮情勢を受け、安倍自民党の改憲論が勢いづく。
(関連記事:5月4日《憲法記念日が過ぎて》
      5月5日《安倍首相 憲法改正と北朝鮮問題》
      5月6日《「北朝鮮の脅威」の中身を問え》
      5月7日《改憲論 そのドグマとドクサ》
      5月9日《軍備と外交》)

●中国、南シナ海における覇権拡大路線が顕著に。
(関連記事:5月20日《牙を剥かれてドゥテルテは》
      5月23日《国際政治の裏表》
      6月4日《敵の敵でも敵?》)

●安倍政権の独裁体質が顕著に。
(関連記事:5月26日《政権の劣化が止まらない》
      6月13日《安倍首相の独裁政権は》
      6月15日《アイヒマンの義家は》
      6月17日《加計学園と共謀罪 その共通の根っこ》
      6月19日《マフィアには選挙で》
      6月20日《マフィアと独裁政治》)

●加計学園問題、炎上。
(関連記事:5月28日《加計学園問題 その眼目は》
      6月5日《自業自得の印象操作》
      6月6日《規制の岩盤を砕く》
      6月10日《傍若無人の君子豹変》
      6月11日《文書と事実の詰将棋》
      6月12日《安倍首相 活路はいかに》
      6月16日《文章の名人・萩生田》
      7月11日《特区制度は行政をゆがめたのか、岩盤規制が行政             をゆがめたのか?》
      7月12日《今治市 大学誘致の実態は》
      7月25日《閉会中審査に社説は》)

●加計学園問題で前川の乱。
(関連記事:5月30日《前川砲 発射するも》)


【6月】

●安倍政権、末期症状。
(関連記事:6月25日《ミサイル危機をプロデュース》
      6月27日《目くらましの改憲発言なのか》
      7月2日《見よ 民衆の怒りを》
      7月8日《秋葉原と共謀罪》
      7月10日《難破船 安倍丸のゆくえ》
      7月15日《危険水域の内閣安倍丸は》
      7月26日《安倍というアンチ・ヒーローの復権》
      8月1日《政治生命を賭けた冒険》)

●小中教育の現場にナショナリズムの影。
(関連記事:6月29日《小中教育にナショナリズムは》)


【7月】

●都議選。小池知事「都民ファースト」勝利。自民党惨敗。
(関連記事:7月3日《自民党 惨敗のあとで》)

●小池都知事の動向が注目の的に。
(関連記事:7月4日《小池一派は受け皿になり得るのか》
      7月5日《小池新党は安倍自民と連携するのか》)

●野党の紆余曲折
(関連記事:7月14日《民進党 凋落の原因を問う》
      7月29日《蓮舫オバサンの辞任と民進党》)


【8月】

●第3次安倍改造内閣発足
(関連記事:8月5日《ヘーゲルで読む改造人事》)

●普天間所属のオスプレイ、オーストラリア沖で墜落。
(関連記事:8月7日《グッド・ジョブだよ 小野寺クン》
      8月8日《スルーされ、シカトされた小野寺クンは》
      8月9日《頑張れ、江崎の爺さん》)

●北海道で陸自と米海兵隊の共同訓練開始。
(関連記事:8月12日《日米軍事同盟の本質》)

●日米2プラス2開催。
(関連記事:8月19日《2プラス2問題で社説は》
      8月22日《「米艦防護」はどうなのか》
      8月23日《「米艦防護」はどうなのか(その2)》)
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