金田隆の地方自治政策研究ノート

定年近くになって無性に学びたくなりました。そこで在職中に大学院に入学。このブログは私の勉強のノートです。

大津町議員活動報告と町民の集い

2015-01-30 13:00:41 | 協働
いま、日経新聞では、「地方創生を聞く」という連載をはじめた。第1回は明治大教授の小田切徳美氏「農山村は消滅しない」という本を書いた人である。見出しは「現場の声重視 徹底を」。その記事中に―自治体が戦略づくりで重視すべきことは。
「ボトムアップの徹底だ。例えば住民を交えたワークショップで地域の宝や課題を発見し、自分たちが何をしたいのかを決める。地方には、住民の多様な声を聞きながら地域の計画をつくれる人材が育っている。トップダウンでつくったら、どんなものでも絵に描いた餅になるだろう」と氏は答えている。
 コンビニの弁当販売は地域を知る現場の意見を重視しなければ成り立たない。ここに行政政策とのサービスという感覚の違いが垣間見える。
 私の町大津では、「町づくり基本条例」があるが平成20年9月24日に施行されている。全国的にも早い取り組みである。町民への説明文書には、「多様化する町民のニーズに的確に応えるために、町づくりのルールが必要」、条例ができると「より豊かで住みよい大津町を、みんなで目指すことになります」とある。紙面最大の見出しに「大津町まちづくり基本条例で町民が主役のまちづくり」とあり、その次の大きさの活字は「町民も議会も、町長・職員も、みんなで進めるまちづくり」と協働して町づくりを行おうと明記している。
 そこで、私たち有志は次のようなチラシを作成して集いを持つことにして、16人の町議員の方に参加要請した。出席者は4名。この評価はともかくとして参加してよかったと思える集いにしたいと考えている。
まちづくりの知恵を、みんなで出し合う集まりです。

呼びかけチラシ

町議員と町民とで大津町の課題とこれからを考えてみませんか
大津町議員活動報告と町民の集い
内  容
一部 議会活動報告と今後の抱負&質疑
二部 参加者からの意見・要望・提案・課題・期待など
出席議員 荒木俊彦氏・松田純子氏・佐藤真二氏・金田英樹氏(全議員に案内をしましたが、日程等の都合で四名の参加になりました)
① 地方分権の中で、住民の暮らしにかかわることは自治体が行うように変わってきています。自治体間の知恵比べの時代と言われているのです。少子高齢化によって私たちのくらしはどうなるのでしょうか。
② 安全安心のまちづくりのために、私たちの代表であり最終意思決定機関である議会議員の皆さんの活動報告を通じて、共に今後の大津町を考えていきたいと思います。
③ 大津町のためにそれぞれの分野で活動をされている団体個人がおられます。活動の中で生まれるつぶやきを掘り起こし、形(政策)にして行く事も大事なことだと思います。そんな前向きな会にしたいと思います。
1 日 時……2015年1月31日(土) 13:30~16:00
2 場 所……大津町生涯学習センター大会議室
主 催   大津町議会議員活動報告と住民の集い実行委員会
実行委員長 松岡征一郎・副委員長 西野 勝
問合せ先  090-8622-0170(松岡征一郎)
呼びかけ人 松岡征一郎・西野勝・児島清和・大田袈裟則・坂本一彦・内田理・村下洋一・布山光孝・小平善行・前田眞人・鈴木裕子・林雄二・上田義孝・南博実・西スエ子・千田哲夫・緒方一男・藤本くるみ・江口竜一・家入規生・小堀蘭子・宮澤里美・敦賀香代・桑原美智江・大村健・三宮美香・中村里美・野村哲也・野村了保・大田黒千草・西岡智子・河上恵子・浅井優介・加藤一・金田祐次・松岡薫・村下範子・金田正一・坂野美佐子・飯田尚光・生田忍・松下省子・高山博文・本田奎夫・坂田美和・大田黒淑子・緒方敏夫・橋本美佐子・市原佳代子・齊藤真・生田浩一郎・


地方創生 まず自治体職員の体系的な研修を

2014-11-03 06:50:09 | 政策
 地方分権化の中で、自治体は地方政府としての位置づけがなされてきている。ところが職員はその意識が希薄である。昨日と同じように今日を運営する感覚しかない。民間の会社なら業績悪化、倒産へとつながりかねないのだがその危機感はない。社長としての首長のまずやらなければならないことは、自前でできないならコンサル会社に依頼して体系だった研修による意識改革だと思う。民間は徹底している。職員の意識改革は、企業の死活問題なのだ。テーマは、地方分権、自治体職員の自立とは、運営と経営、効率と効果、政策法務、協働、男女共同社会の推進に向けて、政策検討、行政改革、職員評価の在り方、年功序列、、まだたくさんあるだろう。
 自治体職員の意識改革なしには、地方創生など不可能だ。それだけ自治体職員の職責は重大だと思う。熊本市では、政令都市になって初めての市長選がはじまっている。トップの見識、能力が問われているのである

母の介護で育てられた

2014-09-05 06:38:28 | 日記
  

 10カ月の入院生活を経て満90歳で逝った母の初盆が過ぎて行った。陽気な人だったので寂しい。父が逝って丸4年、私の退職の年と重なり、その時間は何十年ぶりかの母との交流の時でもあった。
 父親の介護をする母親の負担をみて、嫁ではなくオシメを変えて貰った兄弟で寝泊まりしたと話してくれた友人。親戚の老人福祉関連のNPO男性理事長は、高齢の父親が亡くなる前日に3度目の便失禁に思わず叱責した介護の後悔を告白され、元同僚は、汚物処理の仕方を詳しく教えてくれた。
 若いころ苦楽を共にした懐かしい人たちとの桜の下での先祖祭りを喜び、毎日の私の作った昼食を「あんたは料理が上手ね」と褒める。実は料理は母の影響なのだ。お風呂でうまく洗えない母の頭を洗うと、「あんたは父ちゃんよりいい」と喜んでくれた。これは男性民生委員の方の100歳近い母親を抱いて風呂に入れたお話に勇気づけられてやりはじめたものだ。機械的な延命措置はしないでほしいと言っていた母は「私の人生は幸せだった」と潔く死を受け入れて、私たち家族に協力してケアする大事さや、楽しい思い出を残して去った。母のおかげでまた私は育てられたのだ。
 実生活での、母の介護や入院生活の経験を通じて、老後の福祉制度やその現実も見えてきた。院で学んだ福祉政策がわかってきたような気がする。社会に生かしてこその研究であると思っている。

議会基本条例に入れる要素

2014-09-02 23:54:20 | 議会
議会改革の視点 議会基本条例に入れる要素

 一般の町民が議会にかかわる条件の整備

 ① 議会報告会(意見交換会)
 私の町でもつい最近初めての議会報告会がありました。中身は文字通り議会活動の報告会で中身はまだまだでしたが第1回ですので致しかたないと思いました。3万をこす町民の中で参加者は150人程度だったのでしょうか。他の町から傍聴に来られたある議員さんは多いと言われていました。問題は、報告会の位置づけです。議会が民意をくみ取る機会にし、市民の中に議会が下りていく住民主権の姿としては参加者アンケートは多数の方が続けてほしいと評価していたようでした。今後町民が議会を通して政策決定過程にかかわることができるようになればと考えました。
 当日町民の側から鋭い意見や知見が披露されていましたが、こうなると議員にとっても勉強せざる負えない状況が生み出されるものと思います。意見表明ができる人でないと選挙にも出にくくなるものと思います。

 ② 請願・陳情者の意見陳述
 住民の権利として保障されるべきです。

 
 議員同士の議論 切磋琢磨

 ③議員が議論を通して、より高い政策論議を行うべきです。一般質問で、事前の論議がないので同じ質問が多かったり、思いつきの意見としか思えないような独りよがりの中身だったりと傍聴していると愕然とさせられます。議員同士の意見のぶつけ合いで互いが磨かれると思います。議員同士の議論の場が設けられなければならないと思います。

隣の国と仲良くすることは必要なことだ

2014-03-12 23:49:21 | 政治
昨日のブログに日経の竹下亘氏の発言に関する記事へのコメントを書いたが、国際関係は、基本的にアウトローの世界だと理解するのが学問的には常識である。暴力が常識だと考えるのである。私は非武装中立が理想だと考えるが、ありえないことだが私が国を代表するような立場であると仮定すると、現在のウクライナ情勢などを見るとき他国の善意に国民の生命と財産を委ねる勇気は、さすがに私にも無い
 しかし、力で問題を解決しても益があるとは考えていない。ウクライナは世界にもロシアにとっても、また今後のトラブルの一つとなるだろう。クルミアの軍事基地の確保と有効な関係を交渉の中で築いた方が長期的には関係諸国にとって有益だと思うのである。「平和的な解決以外に私たちは道を持っていない」「どこまでも理性的に対応していく決意だ」と竹下氏は述べているが、私には説得力のある言葉だと思うがどうだろうか。国際紛争では平和的な外交交渉が第1義として位置付けられなければならないし、軍事力の行使は絶対的に避けなければならないと思う。