あがらんしょ(=おあがりになってお茶でもいかがですか)

人間社会から、やまんば村の自宅に夜遅いご帰還。「ほっと一息」コーヒータイムに
まぁまぁ「あがらんしょ}

結果はいかに

2010-07-30 17:27:05 | 施設の事
施設利用者で45歳の知的障害者男性の話です。
このご時世ですので、就職口がなかなかありません。両親も高齢になり息子の行く末が不安になってきました。彼は「さらい」に来るまでは社会就労をしており、結構長年働いていました。
給料は月5万円でしたけど・・・・(障害者の給料はこんなものって知っていますか)
分別作業が仕事でしたが、怪我をしたことで、退職を余儀なくされました。

当施設の利用者は大抵「障害者基礎年金」を貰っています。ところが彼にはなかったのです。
役所に問い合わせたところ、IQの数字から受給外と判定されていました!
確かに1人で外出し、買い物も外食もできます。
お金の扱い方も出来ています。
しかし社会面がまだまだでした。
伝達能力、コミュニケーションの取り方、家庭内での自立が特に不得手とみました。
再判定を申し出たところ、8月12日、市役所でIQのテストを受けることにやっとこぎつけました。
なんと!!!彼はIQ68で受給資格が得られなかったのです。IQ60で資格を得られるとのこと!!
私が察するに、受給されて当然で、ほかの利用者を見ての判断ですが、受給資格がなかったことに驚いています。
県から専門家が来ての判定ですが、家庭訪問を終え、どんな報告を県にするのか、
当施設で社会就労の訓練をしている姿を見て、本人評価をどう県に報告するのか、
しっかりとこの目で見ていきたいと思っています。
「障害者基礎年金」といっても月額にすると6万強程度です。
作業所の工賃は平均5000円程度ですから(当作業所は初工賃12,000円です)
老後は、親亡き後は、入所施設にはいるかしか残されていません。
親は家もあることだし、出来るなら地域で暮らさせたいと願っています。

この思い、いかに行政に響くのか、行政は本人の人生を考えてくれるのか、紙上だけの審査をするのか、判定はいかに!?