4月18日(水曜日)
車で走っていると、山の斜面にあちこち紫色の花が咲いている。
「あれはミツバツツジじゃない?」 「そうだね。きっとミツバツツジに違いない」
ミツバツツジは4月の上旬に見頃を迎える。善は急げとプールで泳ぐ前に、山代町にあるミツバツツジで有名な 「神童寺」 へ行った。今日も文句なしの花見日和だ。空を見上げれば飛行機雲が。のどかだねぇ。
途中リュックを背負い歩いている人を追い越す。
バス停には、先ほど降りた方が帰りの時間を確認している。時刻表を見れば1時間に1本しかない。
バス停からは15分ほどで行けそうだが、最寄の駅から歩けば1時間近くかかりそうだ。
「神童寺」に着いたが、車の置き場所に一苦労した。寺には残念ながら駐車場は無い。何とか駐車して山門をくぐった。
ああ良かった。紅紫色のミツバツツジが、山の斜面に華やかに咲いている。
境内から山の斜面の道を登って行けば鐘つき堂がある。鐘つき堂のそばでは、二人のオバサンがお茶を飲み楽しそうにおしゃべりをしていた。「こんにちは!ツツジが満開ですね」 「そうですね。見頃ですね」
桜はほとんど散っているが、ミツバツツジは今が正にピークだ。
1週間早く行けば桜とミツバツツジの競演が見れたはず。残念・・・。
ミツバツツジについては、少しばかり勉強しているので、講釈をたれましょうね。
雄しべが5本あるのが「三葉躑躅」。しかしながら、これはめったに出くわさない。そんなことを言っても、自分の目で確かめなければおいそれと信用をしてもらえない。一度自分の目で雄しべを数えてご覧。雄しべ10本ばかり出くわすと言っても過言では無い。これらは三葉躑躅の近縁で、◯◯三葉躑躅と言って種類が色々ある。普通”ミツバツツジ”と言っているのは、これらを総称している。神童寺には雄しべが5本がどこか咲いていないかと探してまわったが、10本ばかりしか確認出来なかった。ミツバツツジの特徴は、”つぼみ”の時は空を向いて立っている。境内にはこれから咲くであろう木は、この木1本だけだった。
花が咲けば横を向く。上を向いて咲くと、雨がふれば花の筒に水がたまり、蜜を吸いに来る虫が困るのだ。花が散れば、枝先に葉が3個ずつ出てくる。
ミツバツツジの由来は、葉が3枚からきている。天気良し、花も良し。お金を使わず贅沢なひと時を過ごした。一人で行ったのがあぁもったいな。田舎暮らしに乾杯!
【参 考】
1.(真言宗智山派)北吉野山「神童寺」
◆木津川市山城町神童子不晴谷112
◆9時~16時◆境内無料、本堂・宝物殿400円
電話0774-86-2161
推古天皇4年(596)創建で、開基は聖徳太子。
応永13年(1406)建立の本堂(蔵王堂)や、収蔵庫に祀られている多数の仏像や伎楽面(きがくめん)は、国の重要文化財に指定されている。
境内には行者の滝、鐘楼などもある。
2.ミツバツツジ
・躑躅(つつじ)科。
・学名 Rhododendron dilatatum(三葉躑躅)
Rhododendron : ツツジ属
dilatatum : 拡張した、拡大した
Rhododendron(ロードデンドロン)は、ギリシャ語の「rhodon(バラ)+ dendron(樹木)」が語源。
・開花時期は、3月中旬~ 4月中旬頃。(3月中旬頃から咲き出すものと4月5日頃から咲き出すものがある)。
・山地に生える。
・枝先に3枚葉を出すのが名の由来。
・葉を出す前に鮮やかなピンク色の花をたくさん咲かせる。
・いろいろ種類があるが、代表種の「三葉躑躅」はおしべが5本あり、「東国(とうごく)三葉躑躅」、「大山(だいせん)三葉躑躅」、「小葉(こばの)三葉躑躅」、「西国(さいごく)三葉躑躅」、「南国(なんごく)三葉躑躅」は おしべが10本ある。