9月23日(水曜日)
「暑さ寒さも彼岸まで」。今日は彼岸の中日だ。田舎に住んでいると、この時期に散歩すれば目に飛び込んでくるのは、真っ赤な赤。土手や田んぼのあぜ道には、彼岸花がまっ赤におおっている。
彼岸花は別名「曼珠沙華」: ”天上の花”という意味。 。年に1度は必ず思い出し、思わず口ずさむ歌は長崎物語の「じゃがたらお春の唄」。
釈迦が「法華経」を説いた際に、その瑞兆として天から降った花とされる。数日で花が終わって茎だけになる。
白い種類もあるがまだ見たことは無い。八幡市の松花堂(しょうかどう)、奈良の当麻寺(たいまでら)には咲いているそうだ。 昨年ヒッチハイクの青年3人を、城陽市から彦根まで送ってやったのは、丁度彼岸花が咲き誇っていた時期だった。1年なんて過ぎ去るのは誠に早いものだ。
彼岸花は根のところにコリンという毒があるので、各地で色々な名前で呼ばれているが、ろくな名前がついていない。特に 死人花(しびとばな)、捨て子花、幽霊花、カミソリ花がその代表と言える。石蒜(せきさん)は根から薬を作っているからついた生薬名。天蓋花(てんがいばな)は、天蓋とは「傘」のことで、これは品のある名前になる。昔も今も高貴な人はいつも傘で守られている。寺のお坊さんで、法要があれば傘の中にいるのは一番位の高い坊さんだ。寺の本堂の上を見れば、たいてい傘がぶら下がっている。これは人天蓋という。
彼岸花は花と葉を同時に見ることはできない。葉のあるときには花はなく、花のときには葉がない。「花は葉を思い、葉は花を思う」という意味から韓国では「サンチョ(相思華)」と呼ばれている。
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