毎日のように庭の柿が道路に落ち、車に引かれてベチャッと哀れな姿を見せている。これを手で拾い、廃棄するのが日課だ。二つに一つは崩壊寸前だが、洗えば食べれる。一度に4個くらい拾って帰れば、家族の食後のデザートに変身する。柔らかい熟柿、富有柿は年寄りの果物で、子どもは見向きもしない。
柿の木を見上げれば、ほとんどが橙色に色付いている。
吊るし柿にするには今しかない。頼りになる者がいれば「柿取り開始」の号令をかけるが誰もいない。高枝切りバサミを小屋から持ち出し、一人で黙ってモクモクと。たまに空を見上げるのであれば楽しいのだが、継続して上を見るのは首にくる。いいかげんにハサムと柿が落下してヒビが入ってしまう。ヒビが入れば吊るし柿には出来ない。その数は20個にものぼった。結局吊るし柿になったのは100個ほどだった。ちょっと前までは400個くらい取れたたが、老木になって取れなくなった。後は朽ちるだけで余命いくばくもなさそうだ。
私一人で70個ほど剥いて、愛妻が30個ほど剥いてくれた。カビ防止のためこれを焼酎にドブンと漬けて、軒下に吊り下げた。
2週間ほどすれば程よい硬さになり、この時に食べるのが一番美味しい。正月になれば白い粉をふくが、シワ過ぎて好きではない。
この柿の品種は愛妻は「安西柿」と爺さんに教えられていた。昨年ネットで調べたがヒットしなかった。愛宕柿が正しい品種で、安西柿は通称かと思っていた。今回再度調べたところヒット
した。京都原産の「安西柿」が存在した。これで胸のもやもやが解消しめでたしめでたし。
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