ゆみちゃんの365日

日々の出来事を綴っています。

この玉、何の玉?

2011-06-11 21:58:52 | 旅行記

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6月7日(火曜日)


石谷家住宅の周りの古い家の軒先には、スズメ蜂の巣の様な大きな丸い玉がぶら下がっている。

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大抵の方が、この大きな玉を、造り酒屋や街の酒屋の軒先で見たことがあるだろう。この玉は“杉玉(すぎたま)”とか”酒林 (さかばやし)”とか”さかぼうき”などと呼ばれている。
杉玉(酒林ともいう)は酒造りのお守りとして、また新酒が出来た目印として、蔵元が毎年新酒の仕込みと共に真新しい杉玉を酒蔵に吊るし、感謝と安全醸造を願っている。

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しかしながら智頭町の杉玉が飾ってある家は、造り酒屋では無い。住民による「智頭宿まちづくり協議会」が、2001年4月石谷家住宅公開前に、智頭町特産の杉を使って何か出来ないかと考え、住民に呼びかけて杉玉を制作したそうだ。智頭町は”杉の町”なので杉の葉には困らない。特色ある町並みで観光客を迎えようと、約100軒の軒先に杉玉を吊るしてあるとのことだ。
石谷家住宅から200メートルくらい離れたところに無料駐車場がある。駐車場の入り口に「杉玉道場」があり、女性の皆さんが興味を示し覗いた。

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店主は杉玉制作に勤しんでいた。手を休め親切丁寧に、あれやこれや説明してくれる。店にぶら下がっている杉玉の値段を聞けば、これは2,500円、これは3,000円、これは15,000円。

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大きな杉玉があったので、「これは何日くらい制作にかかりましたか?」と聞けば、「20日ほどかかりました」。20日もかかれば20万円くらいするかなと思ったが15万円だった。
針金で作った球状の芯に、杉の葉を差し込んでいくのだが、これが大変な作業だ。余り日数をかけると、納品するとき色が変わってしまう。青々とした杉の葉でなければ、造り酒屋に納品出来ない。

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杉の葉の差し込みが終われば、最後は植木屋さんの要領で球状に刈り込む。焼杉の板で作った屋根と焼板の短冊を付ければ完成だ。
我が家の玄関にインテリアとして、小さいやつを飾ることにした。2,500円と言っていた杉玉が、オバサンパワーに寄り切られ1,700円に。お気の毒・・・。
この店では体験制作も出来、注文制作もやってくれる。

6月9日どこに飾ろうかと迷う。時間がないので取りあえず玄関にぶら下げて見た。

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【参  考】
歴史的には、日本最古の神社と云われる奈良の大神神社(おおみわじんじゃ、三輪神社とも云う)で、毎年11月に行われる酒まつりの神事で、御神体(三輪山)の杉の木から「しるしの杉玉」が作られ拝殿に祭られる。また、その日に参列した酒造関係者には直系30cmぐらいの「杉玉」が広く授けられ、これが各地の蔵元でお守りとして吊るされる様になったのが始まり。

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