<過去記録(2007~2013年)>徳井由美子~ゆみりん・ブログ

ゆみりんこと、徳井由美子(ホーリー・ホーシー、他)の、これまでの過去ブログ記事を、ここに移設してきています。

古楽 グリーン・スリーブス 研究・・それは奥が深いゆえに

2013-06-30 07:09:40 | 音楽(その他)
少し古いが良く知られた曲、16世紀ごろのイギリスの民謡、『グリーン・スリーブス-Green Sleeves』について、再考察してみると・・

さっき、ものの本でちらと、”スカボロフェア、と同じ、教会旋法を使っている・・” との文章を目にする。

<つまり、ドリアンスケール(古楽における、マイナー調のひとつ)ってことかぁ。・・??>

それは、全く、考えたことなかった、シフト圏外。

そうやね・・!あ、そういえば、(ここから先は、私共がこの曲の演奏時によく使う、キー=Emで話をする)
key=Emでは、メロディ(旋律)の中に、「ドに#=シャープ」をつけたタイプ、ってよく耳にすることがあった(あれを採用することで、ドリアン・スケールが成立してる証拠やね)が、あのタイプは、まさか、私は逆で、”現代風”にしている、としか聴こえなくって、嫌悪感、ではないが、毛嫌いしとりました。「古楽なのに、邪道や・・」(って、自分がPWGCで普段やってるコトに比べたら、って。汗・・)いや、違いましてん。ドに♯をつけることは、すなわち、1ミ・2ファ♯・3ソ・4ラ・5シ・6ド♯・7レ・8ミ・・という、古楽ならではの、”ドリアン・モード(教会旋法)”となっていたわけなんですよ・・(この段階で、目からうろこ、の状態。)ほお~。

でも、では?

この曲は、元々が伝承曲で、口伝え。そこに、17世紀ごろになって、ようやくリュート用のアレンジ譜面などがきっちりと出版されたようで(そもそも、そこの時点での演奏の譜面を見てみたいものだが?!興味)、しっかり、と現代人で、「これは、こういう曲やねん!」と確信もって演奏できてる人は・・(よほどの研究家は別でしょうかも)いないのかな?

だから、複数人で、このGreenSleevesをセッションする時は、各自がバラバラな把握をしてるので、大変ですねん・・。

で・・その曲の考察のつづき

その、ソコ(古楽調のドリアンモード)に加えて・・

そこに・・終止の、前のドミナント・モーションの導音に半音使い(※これは、中世より後の、ルネサンス期以降の、方法ですね~でも、時代的にも、この曲の出てきた16、7世紀というのは、ちょうどその頃であったか!?一致。)を導入することで、コード進行のカデンツァ(T,SD,D)に、『Em→A(場合によってはAmか)→B7(B”メジャー”ね)』というパターンが、出現する
・・とここで、すでに、現代の短調の曲らしい、「メロディック・マイナー・スケール」が現れているのですねっ!(発見・・ドリアンモードから、あとは第7音を半音♯させると、もうすぐに現代の通常の短調のスケールになるとは。余考:あながち、短調音階の発展の路は、ナチュラル・マイナー・スケールから始まったとして、→ハーモニック・マイナー・スケール経由の→メロディック・マイナー・スケールにたどりつく、というよりも、ドリアン・モードが中継点だった?のか・・な~んて、私の勝手な推察なのです。)

しかし・・ひとすじ縄ではいかないのが、この長年悩まされてきた(?)グリーンスリーブス・・。

なんか、現在演奏されてるアレンジの、大体において、混在してる?んですよね・・ドリアン・モードになったり、ナチュラル・マイナースケールにもどしたり。また、ドミナントモーションに、半音使ったり使わなかったり、を、演奏者各自が、1曲の中で、自由に混在(ワケわかって、やっているのか、どうか・・感性だけでやってるかも)させて演奏してるもん。

だから、1回、元々の原曲のグリーン・スリーブスが、どんなであったか、を聴きたい~!。(録音ないし)

ここで、やっと、Wikipediaで、「グリーンスリーブス」について、調べてみる・・と
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%96%E3%82%B9

ええっ、まだなんかあるのん・・
”「ロマネスカ」と呼ばれる固執低音の旋律をもつ。原曲については明らかでなく・・”

まだまだ、グリーンスリーブス探求はつづく・・。

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