「パティシエになりたーい!」ブログ。

元パティシエ・オペラのお菓子の話やらオタクっぽい話やらのごちゃ混ぜブログ。

ありがとう、ブルグミュラー

2013-06-12 23:31:31 | きょうのできごと
前に親友の家に遊びに行った時、久々にピアノを触らせてもらいました。
(最初は1歳の次男くんが「じゃーん」と鳴らして遊ぶためにフタを開けたはずだったんですが)(なんでお前が弾くねん!)

そのピアノは親友の実家から運ばれてきたもので、楽譜も一緒に、たくさん来てました。
昔よく見ていたものもたくさん。「もののけ姫」の楽譜とかはうちもコピーさせてもらったもので、懐かしいのもあって弾いてみることにしました。めっちゃ練習してなんとか弾けるようになった「アシタカとサン」を(めっちゃキレイな曲です)。

……おお、もう何年も弾いてなかったけど、結構覚えてるもんだ!
でも指が思ったように回ってくれない!左手の動く範囲が大きい!
そして何より「黒鍵をはずす」!!
これ、弾いてる自分も脱力しちゃいます!

えっと、最初の小節のト音記号とかのすぐ横に書いてあるフラットとかって…なんて言うんだったかな…
……「調号」!と言うそうです!(←調べた) ってええ~?そんな名前だったっけ?臨時記号(楽譜の中でついてるシャープやフラット)は「なんとなくそんなんあったな」って思ったけど。
とにかくその調号を忘れる忘れる!そして外しまくります!
弾く前に「シとミ!」とか声に出して確認してみたりしましたが、やっぱり外す時には外してました。あと、何曲か弾いてると今度は「調号が減るのに対応できない」とかね…。いらんのに「ラ」とかも押しまくり。臨機応変にできない!(……)

そうそう、「冬のソナタ」の楽譜とかもあってw
「これ、弾けるようになりたかったんだよなあ」と思いながら挑戦しました。
いや、もっともっと冬ソナフィーバーだった頃にね。あのイントロが聴こえたら近所の人も「ハッ…これは…」って思ってくれるんじゃないかなって!…まあよく知られてる曲はミスも目立つから、ミュートでかなり練習しなきゃいけなかっただろうけども。
まあ、「お、結構いけ…る…?」ってくらいまで弾いたとこで見事にフラットを外していたので、親友のお宅のご近所さんはズコーってなってたかもしれない…すいません…。


ピアノは、小学校の…3年生くらいからやってました。
やり始めた頃はピアノはなくて、家ではエレクトーンで練習してて(ほんとに簡単な、キーボードしかないやつ)、ピアノは先生の教室か、お隣の高校生のお姉さんのを弾かせてもらうくらいでした。
その後アップライトのを買ってもらって、うちの三畳しかない部屋に置いてました。
…でも、せっかく買ってもらったのに、ピアノはあんまり楽しい習い事じゃなかった。
なかなかバイエルが終わらなくて…いや、練習しないから当たり前なんですけど。
結局中三くらいに、受験があるからという理由でやっとやめたんだけど…やってる間は「ピアノ、楽しい!!」って心から思ったことって…ほとんどなかった。もったいない話です。

…お約束というか、やめてからの方が「楽しく」ピアノを弾けていた。
高校に入って、芸術選択は音楽を選び、部活も吹奏楽部だったから、ピアノが弾ける…というか部屋にある、ということはかなり良いことだった。家でも音取りの練習ができたりしたし。気に入った伴奏を練習したりもしてた。
好きな映画とか、ゲームの曲の楽譜を買って、好きなように弾いて楽しんでた。
音楽の授業では和音を弾くミニテストもあった。グループで作曲をして、それを皆の前で発表するっていうのもあった。…信じられないけど、年に一度の音楽会でクラスの伴奏をしたこともある。その練習もかなりやってた(本番では間違えたけど。しかもラストを)(反省しーや…)。
その頃が一番、ピアノを弾いていた。習ってた頃よりも。
遥かに、楽しく。

…どうしてそんなことになってしまうんだろう。うちはピアノの先生のことだって大好きだったのに(すごくかわいらしい人だった)。
ずっとやってたのに、ほとんど「弾ける曲」っていうのがないからだろうか。
でもそれはうちが悪くて、練習しないうちが悪くて…
できないから次に行けなくて。
最後にやった楽譜はショパンのもので、それを頑張ってれば、大好きな「華麗なる大円舞曲」だって、いつか弾けたかもしれないのに……
いや、でもそれは無理だっただろう。うちは本当にあの頃、そういう「情熱」みたいなのがなかった。
…一人だったからかもしれない。ピアノ教室は一人で習いに行くものだし。サボっても先生にしかばれなかった。同じ教室に通ってる他の子は、うちよりずっと小さい子ばかりで、時間帯も違うから会うこともなかったし(ちなみに親友は、親友のすぐ裏のお家がピアノ教室でそこに通ってた)。

高校は、一年の時は芸術選択でクラスが分かれていたから、クラスの皆が音楽選択だった。ピアノ弾ける人なんてめちゃくちゃいた。もちろん吹奏楽部にも(つか実はプロになる人だっていたんだ!すごいことだ…)。
音楽室にはピアノがいっぱいあって、授業の時とか、部活の時とかも、普通に色んな人が弾くのを見てた。お家に遊びに行ってピアノを触ることだってあった。…「アシタカとサン」の曲の…最後の和音とか、どう考えても指が届かない距離の音が並んでて「こんなんどうやって弾くん??」って友達に聞いたことがある。「届かないなら、ペダル踏んで音を残せばいーんちゃう?」って言われた。…なるほど。そういうの思いつかなかった。聞く相手もいなかったし、聞こうって発想もなかった。
「アシタカとサン」が最初から最後まで弾けるようになった。
キレイな曲で大好きだった。弾けるのが嬉しかった。


親友の家にあったたくさんの楽譜たち。その中に「ブルグミュラー」があった。
懐かしくなって開いてみた。好きな曲は覚えてた。パッと見て思い出せない曲も、少し弾いたら思い出した。
ハノンも、ツェルニーも、好きじゃなかった。バイエルなんて大嫌いだった。
でもこのブルグミュラーは好きだった。
バイエルが終わって、ようやく次ってなった時にこれだったんだと思う。
難しくないのに、「曲」になってるのが好きだった。悲しい感じだったり、嬉しい感じだったり、曲の中にも盛り上がるとことか静かになるとことかあって、弾くのが楽しかった。
曲が、弾けるのが楽しかった。

私とピアノの間には次男君がいて、時々じゃーんと鳴らしたり、ピアノのフタをしめようとしてたんだけど(さすがに挟まれるのは怖くてその時は弾くのやめて手で止めてた)、割と大人しくうちが色々弾くのを見守ってくれてた。
シャープやフラットを外しまくるうちのピアノを聴いて、何か変な音感がついてしまったらどうしよう…とも少し思ったけど、それでも楽しくて、弾くのをやめられなかった。
…よかった、うちはちゃんと、ピアノが好きだった。
何年も習ってたの、…無駄とまでは思ってなかったけど(楽譜が読めるようになったし)、ちゃんと、楽しく弾いてた時もあったんだ。
その時には気づいてなかったかもしれないけれど。

ありがとう、ブルグミュラー。

家のピアノも弾いてみようかな。長年調律してないけど…まあ、たぶんうち、音が狂ってても全然わからんし…(えー)。

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