連れ添いバトル

なにかと夢さんを指図したがるオバサンだった。
そんな彼女は3年間の闘病を経て他界した。

母心

2008-07-08 | Weblog
明け方の激しい雨音で目を覚ました夢さん。その後は少しまどろんだだけで朝になってしまった。

「雨が凄かったの知ってた?」「知ってたわよ」すっかり眠りを邪魔されてしまったな。 

朝食を並べながらオバサンがつぶやく。

「こんなに降ると、〇〇(次男)は大変ね」おやおやオバサンの心配症が始まった。

どうやら、仕事が外回りの次男を案じての事らしい。大きなお世話じゃないのか。

仕事に内も外もあるものかみんな同じだよ。そうは思いながらも黙って聞いている夢さん。

オバサンだって、そんな事は百も承知だろうが、つい口に出たのだろう。

いくつになっても子供は子供。子を案ずる母親の気持ちは変わらないものらしい。

からかってるな

2008-07-05 | 家ごはん
「今日はパン焼かないのかい?」ご飯を頬張りながら首だけうなずくオバサン。

しょうがねぇなあ。ん?オバサンの目が笑ってる、からかってるのか。

どちらかと言うと和食党のオバサン。そろそろパンには飽きたか。

「パンが切れると不安にならない?」夢さんもしつこい。

「ぜ~んぜん」ポリポリパリパリ、胡瓜の漬物に幸せそうなオバサン。

「いま朝ごはん食べてるのに、もうお昼の心配してるの?」そうじゃないけどさ聞いてみただけ。

「よく言うでしょ食べたこと直ぐ忘れるのは危ないのよ」調子に乗って大笑いしてるオバサン。

それとこれとは話が違う。まだボケてやしないよ、なぁ夢さん。

朝から気温が上昇お茶も熱く感じる。「そろそろ麦茶もいいわねぇ」そうだな。

パンもいいけど、こう暑くっちゃ、素麺なんかもいいな。たまには妥協もあるべし。

300メートルの冒険

2008-07-04 | 6人の孫
「あれ~だれと来たの?」いきなり部屋に入ってきた4孫に夢さんビックリ。

1人で自転車で来たという幼稚園生の4孫。おいおいそりゃ危ないぞ。

僅か300メートルの距離だし、それほど危険は無いのだがやはり心配。

おチビさん、自転車に乗れるようになったら行動範囲が広がったようだ。

4孫が自転車で来たことを知りオバサンもビックリ。「ママに言ってきたの?」

首を振る4孫「だって叱られるもん」「1人でなんか絶対駄目よ」オバサンまじ。

ソフトケーキと煎餅を食べさせる夢さん。「美味しい?たくさん食べな」

「お父さん何時だと思ってるの?もう4時よ」オバサンの目が吊り上る。
 
「4孫ちゃん、おじいちゃんがマリの散歩に行くからね、一緒に帰んなさいね」 

「お菓子食べさせたなんて言わないでね」はいはい、どうせ4孫が喋るのに。

幾何学模様

2008-07-01 | 家ごはん
 
「おとうさん食べ方が下手ね~」ネズミか何かが齧った食い残しみたいだ。  

オバサンはご丁寧に指でむしって食べている。こんなのどう食べたっておんなじだよ。   

それにしても、最近のトウモロコシは歯ごたえがない。

「もっと硬いのは売ってないの?」子供の頃に食べたトウモロコシが懐かしい夢さん。

「どうかしら、みんなこんなのよ」きっと種類が違うんだろうな。

昔はあの硬いやつを口にくわえ込んで、歯で1列ずつこそぎとって食べたっけ。

食べ終わった後の見事な造形美。まるで蜂の巣か幾何学模様みたいだった。プッ、大袈裟だよ夢さん。

「ほらヨーグルト残ってるわよ」分かってるよ。  

それにしてもだ、年寄りじみてやしないか夢さん。ラジオ聴きながら昼飯なんてさ、それも二人揃って。