昨日とは一転、朝から太陽が顔を出した。爽やかな秋空に気分はすこぶる良い。
階下のリビングは、開け放ったガラス戸から朝陽が壁の方まで射しこみ眩しいくらい。
食卓には既に朝食が並んでいる「洗濯干しちゃうから先に食べててね」オバサンは二階へ。
その隙に写真を一枚パチリ。器もなにもそのまんま。見映えなんてこの際どうでもよい。
今朝の献立は、昨日作った豚汁、大根おろし、胡麻に納豆などいたってシンプル。
小皿には昆布の佃煮、明太子、シラスと青菜の炒め物。オバサンが少量ずつ取り分けてくれてある。
テレビを点けオバサンを待つ。日曜日なので何時もより遅い朝食が始まった。
「里芋美味しかったでしょ?」うん当たりだったね。豚汁は一晩経った方が美味しいよね。
ここ数年食事の内容も量も随分と変わった夢さん。それでも体重は少しも減らないのが悩み。
すっかり飼い慣らされてしまった事に不満はない。こうして健康でいられるのはオバサンのお陰。
粗食を噛みしめ、老人はまた歩き始める 。