連れ添いバトル

なにかと夢さんを指図したがるオバサンだった。
そんな彼女は3年間の闘病を経て他界した。

美味しそうな天ぷら

2006-06-01 | 家ごはん
「おとうさん、ご飯よ」オバサンが呼んでいる。

テレビを消し階下に下りる。

パタパタパタ、忙しそうに台所と和室を行き来しているオバサン。

「ほらほら熱いうちに食べて」揚げたての天ぷらが運ばれてきた。

おっ、天ぷらか。そろそろ食べたいなと思っていたところだ。

気が利くじゃん、オバサン。

「このカボチャ美味しいでしょ?〇〇さんからの頂き物よ」

「あぁそうなんだ、ふ~ん、へ~え、おーぉそりゃすごいね」

野球中継を見ながらオバサンの世間話に聞き入る。  

夢さんが聞いたって仕方がないのにな。井戸端の延長の積りらしい。

外はまだ明るい。ガラス戸越しに庭のモミジが揺れている。