ゆめる樹

10年前の夢を覚えていますか?

冬はつとめて★

2008-11-24 10:20:52 | つくる…文・絵・舞・創


冬はつとめて(早朝)が情趣深きものと
清少納言は書き綴りました。

冬はつとめて★の良さを知る人は、春夏秋冬の良さを知る人。
富める時も貧しき時も
運命の神様が微笑む時もそっぽを向いてしまうときも
仕事がある時もない時も
人々が優しく見えるときも忌み嫌われる時も
私は私。
この命を命の限り生きてみせましょう。

いま 私は 冬の野に立つ樹になろう
春 私の回りは
薄桃色の小さき花がゆらゆらと風にゆれていたわ。
夏 私の周りは
青緑色の光る葉っぱがそよそよと風に吹かれていたの。
秋 私の廻りは
濃紅色の燃える葉たちがさわさわと風を待っていたの。
風はね 散るべき時を教えてくれるのよ。
はらはら ひらひら はらひらひらり
自分色に染め上げた葉たちは
一番いい時に好きな方法で舞い散って行ったわ。
そうして
いま 私は
冬の野にひとりで立つ裸樹。
  何も無い
    何も持たない
  ただ 私のこの樹の中に眠る生命の息吹を
    しっかりと感じていたい
      生きているとは?

冬はつとめて★
しんしんと冷え鎮まる大地に立って
私はもう一度決めました。
学び続けましょう。
働き続けましょう。
生き続けましょう。
命の声を聴き続けましょう。

秋が行く

2008-11-13 07:11:00 | はたらく…心楽・生楽


“秋は夕暮れ。
 夕日のさして山の端いと近うなりたるに、
 烏の、寝どころへ行くとて、三つ四つ、
 二つ三つなど飛び急ぐさへあはれなり。
 まいて、雁などのつらねたるが、
 いと小さく見ゆるは、いとをかし。
 日入り果てて、風の音、虫の音など、
 はた言ふべきにあらず。”
9月14日から始めた
清少納言『枕の草子』~秋の段~の言葉を主題にした文章も
先日で終了しました。
まさに秋が行くのと同時にと言う感じです。

冬が来る前に
この秋を見つめ直しましょう。

日本の社会もまさに秋が行くです。
…………………………………………………………………………………………………
4割弱が非正社員=派遣は倍増-07年厚労省調査
11月7日18時50分配信 時事通信
 厚生労働省が7日発表した「就業形態の多様化に関する実態調査」(2007年10月
実施)によると、全労働者のうち、契約社員や派遣労働者ら非正社員が占める割合
は37.8%で、03年の前回調査より3.2ポイント上昇した。
 非正社員のうち、最も多いパートタイムは全労働者の22.5%で0.5ポイント低
下。2位の派遣は4.7%と前回の2.0%から倍増した。 
…………………………………………………………………………………………………
 正規職員が非正規職員を指示命令する隷属的労働社会。貨幣と効率を価値観の
主に置くこの社会は、人間を人間として扱わなくなりました。
国民全員に貨幣をばらまいて、この効率的経済社会の仕組みをを継続していこうと
する政府。私たちは誤解してはいけません。私たちは物を買うための存在として
貨幣を配られるわけで、人間らしい社会を取り戻すために貨幣を配られる訳では
ないのです。
それにしても、ホームレスやネット難民や…諸々の本当に貨幣が必要な人への配布
はどうなるのでしょう?彼らはこの社会からはみ出た人々だから、選挙目的の政策
の網からもれてしまうのでしょうか?

私もこの社会の隷属的労働者のひとり。
改めて決心しました。
“金を極力使わないようにしよう。
 貨幣と効率を主にする社会を変革していくために
 自分自身の生活から変えていこう。
 今ある物に満足して
 今ある物を活かして
 慎ましく心清らかに
 ゆったりと生きていこう。”

日に日に色付く木々がきれいですね。
落ち葉舞う道を歩きましょう。
きっと命の声が聞こえるよ…。
草も木も虫も鳥も獣も人も
みんなみんな生きているんだね。

“はた言ふべきにあらず”

2008-11-06 09:31:24 | つながる…人間・社会


この国のメディアが流すニュースを見ていると
伊坂幸太郎著の『魔王』を思い浮かべました。
この星を支配していると思いこんでいる国の出来事を
大々的に流し続けます。
《黒人初の大統領》《変革の時が来た》《新時代待望》…と
時代のヒーローを造りあげようとします。
ヒットラーやムッソーリーニやその他諸々の時代の寵児達を
思い浮かべてみてごらんなさい。
彼らは、最初の時期こそ
「人々の為に、社会のために…」と思ったかも知れません。
けれども
権力を掌握した人はもう【人】ではなくなり
人を人と思わず
心なき物体として
己が権力のままに操るようになるのです。
リーダーやヒーローやカリスマなど魔王的存在を造ろうとする
人間社会の絡繰りに気付いて下さい。
この星の魔王たらんとする国の大統領は
その国の国民結束を求め
魔王として君臨しようしているかに見えます。
それが当然とされるような
権力者思考法に洗脳されてはなりません。
メディアの魔王造成思考法・魔王君臨思考法に
惑わされひざまずきかしづくことを止めることは
“はた言ふべきにあらず”

メディアが流す魔王的存在の声に
追随するのは止めにしましょう。
自らの命のための祭壇をひとりひとりが創り
自らの命の声をひとりひとりが聴きましょう。
“人が人であるためには
 ひとりひとりが
 自らの命を自律的に輝かすこと”

虫の音など…

2008-11-01 13:06:48 | ひろがる…生命・宇宙


「今年は蝉がいつまでも鳴くね
 温暖化のせい?」などと話していたのに
いつの間にか蝉の声が聞こえなくなり
コオロギや鈴虫の声が秋の訪れを教えてくれました。
そして
その虫の音も聞こえなくなり
いま秋真っ最中…
公園ではドングリがころころ
色々なドングリが落ちて
子ども達はドングリひろいに夢中です。
散歩の途中の大人も昔を思い出すように
一つ二つと拾っています。
この間は頭にドングリがコツン
初めての体験でびっくりでした。
何かいいことあるかな~

虫の事を考えていたら思い出しました。
むかしむかし
まだ言葉でなく身体で感じ取っていた頃
多分、2~3歳ころの話です。
その頃住んでいた小さな家には
桃の木とハゼの木が植わっていました。
桃の木は夏の間緑の葉陰を作ってくれて
桃の葉っぱの匂いと色が
今も鮮やかに蘇ります。
ひとりで遊んでいた私の目の前に
桃の葉っぱがぱあらろうんト落ちてきて
そうっと葉っぱを覗いてみるとね
桃の葉裏に青虫がちょこんと乗っかってたの…。
青虫が食べた虫の穴までくっきり、
あの青虫は
その後、蝶になったのでしょうか?
桔梗色の羽を振るわせて
秋の蒼い空をどこまで飛んでいったのでしょうか?