夢見るババアの雑談室

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「忍者武芸帖 百地三太夫」(1980年 日本映画)

2013-08-11 15:43:56 | 映画

監督 鈴木則文 東映映画

天正九年 織田信長は苦渋を飲まされたにっくき伊賀忍者への仕返しに皆殺しを考えていた

豊臣秀吉(小池朝雄)は甲賀忍者の不知火将監(千葉真一)に仕事をさせる

同じ忍者としてーと呼び出した伊賀の百地三太夫(石橋雅史)を騙し討ちする将監

「忍びに卑怯はない おぬしの負けよ」

「た か まる」と言い残し百地三太夫は死ぬ

将監の配下の者が三太夫の死体を改めると 短刀がない

短刀には百地一族の隠し金山の地図が記されているはず

横笛を三太夫の妻(野際陽子)が吹いていると 平六が三太夫が将監に殺されたことを知らせに来た

傍にいた息子の鷹丸を平六に託す三太夫の妻「おまえだけは どんなことがあっても生きておくれ」

短刀を託す

そして自害

庭の椿の花が落ちる

戻ってきて母の死に姿を目に焼き付ける鷹丸は形見の笛ももって出る

弥藤次(佐藤允)ら一族の者達と合流する鷹丸を連れた平六だが 不知火たちが襲ってきてちりじりとなる

幼馴染の泣き虫おつうが危ないところを笛投げて鷹丸が救う

笛を拾うおつう

平六は追い詰められ 鷹丸を抱いてはるかな下へと身を躍らせた

その翌年 織田信長は本能寺において明智光秀に殺される

そして光秀は主君の敵という大義名分持つ秀吉に殺されるのだ

こうして天下は秀吉のものとなった

時代は流れ 異国風の衣装の若者が船にいる

日本へ戻ってきた鷹丸(真田広之)だ

見るモノすべてが懐かしく珍しい

石川五右衛門についての立札も読む

義賊と称し世を騒がす大盗賊

女芝居の小屋に誘い込まれ 見物していると もっとえげつないことをしろと騒ぎ出した役人たちが舞台へ上がり 嫌がる役者たちをおさえつけ乱暴 狼藉を始める

その傍若無人ぶりを止める鷹丸は 役人らと戦いになる

ジャッキー チェンの「酔拳(ドランクモンキー)」のような構えも見せる

この場面では とにかく強い鷹丸

その様子を不知火将監の弟で京都所司代の幻之介(内田勝正)も見ている

また家康配下の服部半蔵(夏木勲ー夏八木勲と同一人物です)も見ていた

胸の短刀から 芝居小屋にいた伊賀のゆかりの者達 鷹丸の幼馴染らも 正体に気付く

追いかけてきた幼馴染みとの再会を喜ぶ鷹丸

鷹丸は明の船に海で拾われ 明に渡っていた

七年前に平六が死に 食べるものにも困った鷹丸は食べ物を盗み袋叩きにあっていると少林寺道場の娘の愛蓮(志穂美悦子)が救ってくれた そこで拳法を覚えたのだ

一方日本の鷹丸の幼馴染たちは それぞれの特技を活かして「石川五右衛門」となり百地一族再興の資金を貯めていた

だが幼馴染たちも知らなかった 気がかりな泣き虫おつうの行方

そのおつう(蜷川有紀)は服部半蔵を兄と呼ぶ暮らしをしていた

服部の家に育てられたのだ

半蔵はおつうに鷹丸の短刀を奪ってくるように命じる

夜 鷹丸の耳に聞こえてくる横笛の音 吹いているのはおつうだった

「忘れはしない母の形見」と鷹丸

ー短刀には父の無念が 笛には母の無念がーそれぞれこもっている

皆に会っていけと言う鷹丸だが 今日は帰るーと去るおつう

刀を研いでいる伍助(火野正平)のもとへ一緒に暮らす女が金を持って帰宅

石川五右衛門の正体と居場所を京都所司代に売ったと話す

仲間を助けようと駈け出そうとする伍助に女は言う

この腹の子を父なし子にするつもりかと

「仲間を裏切れるかい」となおも行こうとする伍助に「ややこのために!」と取りすがる女

皆が眠る室内へするすると蜘蛛が降りてくる

不知火兄弟の手の者達に百地ゆかりの者達は囲まれていた

百地につながる蜘蛛の忍者たちは殺されている

どうにか建物を逃げ出した百地側の者達だが待ち伏せされており殺されていく

やっと和子(わこ)の鷹丸が帰ってきたのに この日があると信じて弥藤次が鍛え育てた者達も死んでいく

朝鮮を手に入れる軍資金として百地の隠し金山を必要とする秀吉

森で一人練習していた鷹丸のところへも将監がやってきた 百地三太夫を殺した時にも連れていた二人チコトパリコを連れている

この二人は将監の手足のように動く 将監だけに忠実な者達

将監「百地の小倅 よおく生きておったな」

鷹丸はよく戦うも将監には勝てず押さえつけられる

「鷹丸」叫んだおつうへと鷹丸は大切な短刀を投げる

おつうは短刀を持って逃げる 

追いかける猿(ましら)のようなチコとパリコ

おつうは半蔵が救う

捕えられた鷹丸は拷問を受けている 口を割らないため 不気味なチコとパリコが体の痛い部分を激しく責める

鷹丸の幼馴染も責められている

一人になった鷹丸は天井から逆さ吊りにされている

その頃 短刀を調べた半蔵は地図が半分しかないと知る

半蔵はおつうに言った「その笛を捨てろ その笛を吹くたびに幼い恋を育てていた」

色恋も術のうちぞーと半蔵は続けるのだ

「お前は服部家の娘だ」と

吊るされていた鷹丸は体を揺らして灯りを咥え取り その火で自分を吊るす綱を焼き切る

見張りの者の首を折って殺し逃げ出す

途中で入った部屋には秀吉がいた

囲む女中の中にもくのいちが 薙刀構えむかってくる女たち

城の中を逃げる鷹丸は天守閣へ

追われてそこから堀へ飛び込み逃げる

ーこの映画の見せ場の一つですー

鷹丸や百地の者達を誘い出すために捕えられていた鷹丸の幼馴染らは釜茹でにされることに

その処刑の見物人のなかには おつうもいた

伍助の女も

「われこそは 石川五右衛門」と伍助が乱入 皆を逃がそうとするがー

弓矢隊や銃の部隊を用意して不知火兄弟は待ち構えていた

「俺が石川や 石川五右衛門や」と自ら 煮えたぎった湯の中へ飛び込む伍助

「あんた~~~」と刑場に入った伍助の女も役人に斬り殺された

そしてまた処刑が始まろうとする

近くの川の中から飛び出す鷹丸

刑場の見物人も「顔あらため」と役人らに囲まれてしまっている

半蔵とおつうも馬に乗り刑場へ混乱を起こす

地中からは火薬持ち弥藤次やその部下たちが

それでも不知火の配下達に斬られ死んでいく者達

弥藤次は自分も犠牲となり百地の若者たちを逃がすのだ

逃げる途中また一人犠牲となり

鷹丸の他には わずかに二人だけ

そして おつう

弔いに死んだ者達の名前を書いた木札を火にくべ 鎮魂の舞いを舞う鷹丸

「とうとう わいらだけになってしもうた」

鷹丸も「負けた 俺たちは負けたんだ」

悔しい鷹丸

そこへ丹波のとっつあん登場!

総髪とお髭も白い

役の名前は白雲斎(丹波哲郎)

伝説の忍者の白雲斎は言いました「女々しいぞ鷹丸!」

「これよりお前らのなまくらをたたき直してやる 来い!」

木曽山中での修業が始まる

鍛錬姿の背景へと歌が入ります

修業中に川次郎が落ちますが 白雲斎は助けに行ってはいけないと言うのです

ーこの世で信じられるのは己のみ 自らの力で這いあがる者だけが百獣の王になれるのだー

鷹丸を鍛える演技する丹波哲郎さんは どこか楽しそうです

ーこの腕持ち刃となせ やいばを腕となすのじゃー

川次郎も自力で這い上がってきました

「お前ら 修業によく耐えた だがかたきを討つには まだ足らぬ」

「なんですか 教えてください」と素直な鷹丸

短刀を取り出して白雲斎「これはお前の父 百地三太夫から預かったもの お前に返そう」

二振りの短刀を合わせると百地の隠し金山の場所がわかるようになっている

聞いていたおつうは 夜 鷹丸の枕元から短刀を盗み外へと

気付いた鷹丸が追いかける

「おつう何故だ 黙ってないで わけを言え」

「通せ 邪魔すると斬るよ」と武器を構えるおつう

少し戦って倒され「何も聞かずに斬って わたしは裏切り者

百地の掟と育ての親への恩にはさまれ 苦しむのは もうたくさん

斬ってください」

鷹丸は おつうを斬れない「行け 行って半蔵に伝えろ 欲しけりゃ自分で取りに来い!とな」

その場へ現れた白雲斎は言う「何故斬らぬ 斬れ!」

雷鳴とどろき雨の中

白雲斎は おつうを斬ろうとする

「おつう 逃げろ」

「小僧 邪魔するか」と白雲斎

戦ってはずみで 白雲斎を刺してしまう鷹丸

刺されて痛みに顔を歪めながらも白雲斎「見事 鷹丸 その呼吸を忘れるな」

腕(かいな)は二本 二刀も 一途にただ一途にケモノのごとく戦いをー

お前に欠けていたものがわかったかー優しさだけでは 情けだけでは勝てぬー

「ケモノのごとく」と白雲斎は教える

そなたが二代目百地三太夫ーと認めて 白雲斎は去る

「先生!」あとには白雲斎の言葉をかみしめる表情の鷹丸

さて病床の秀吉は遺す秀頼のことを案じている

枕元にいる将監へ家康へ親書を渡してほしいと頼み「家康の首をとってこい」と命じるのだ

秀頼の将来を思う時 家康は恐ろしい存在だった

将監も「この不知火将監 一生に一度のお願いでございます」と 無事に家康の首をとってきた時には 秀頼の後見になりたいと言い出すのだ

世間は前田利家が後見になるとみていた

「こいつ関白を脅しくさったな」と言いながら 家康の首を持ってきたらーと秀吉は認める

服部半蔵は将監の動きを知り それをおつうに教える

おつうは馬で鷹丸に知らせに行く

山を下りた鷹丸は明に帰ってなかった愛蓮に再会する

愛蓮は腕のたつ唐を連れている

愛蓮「女に故国(くに)無い 愛する人住むとこ 女の故国 タカ わたし一緒に戦う いいね」

愛蓮は鷹丸を愛していたのだ

将監らの動きを教えにきたおつうの言葉を信じられない鷹丸の仲間たち

「半蔵のくのいちのいうことなど信用できるか」

ただ一人愛蓮が言う「タカ わたし この人信じる 賭けてみる」

鷹丸はもともとおつうを信じたいのだ

愛蓮のことばに後押しされるように

「あの日から俺はケモノになる決心をした おれたちケモノの戦いだ」

山道を行く不知火一行の上に何かの影が

認めて将監「ムササビかな それとも百地の残党ー」

「道を変えるぞ ひけ~~~~~」と通る道筋を変えようとするが

鷹丸側の攻撃が始まる

それでも将監は冷静だった

相手は六人と 動きから人数を正確に読み 十人の小隊ひと組であたるぞと作戦を立てる

罠や地の利を生かして優勢かと思えた鷹丸側だが

両手ヌンチャクで戦う愛蓮を守る唐

鷹丸の幼馴染の一人も殺される

危機の鷹丸を助けにきた幼馴染の川次郎もまた

愛蓮も鷹丸を救おうとして命を落とす「愛れ~ん!愛れ~ん 」

愛蓮「わたし あなたの役に立ったかしら」

最後までけなげな愛蓮は 鷹丸を背後から殺そうとした男を倒して死ぬ

「タカ 国は梨の花が綺麗だろうね おつうさんを大切に」

おつうを庇って戦いに参加した服部半蔵は 不知火将監とその忠実な手下二人と1対3の戦いをしていた

そこに鷹丸

逃げ出す将監 

将監の手下と戦いながら半蔵「ここは俺にまかせろ 行け」

馬で逃げる将監を 同じく馬で追う鷹丸

鷹丸の馬が将監に倒される

空中でまず将監の忠実手下の二人を倒す鷹丸

そして将監との死闘

白雲斎の教え 両腕を刃に 刃を両腕として使う

地面に転がる鷹丸 

剣を構える将監 無刀となった鷹丸を見て笑い斬ろうろするも その後ろ首には鷹丸の刀が刺さっており どうと倒れ絶命

その死体へ先に鷹丸へ倒された将監にだけ忠実な二人の手下が這い寄り共に絶命

病床にあった秀吉も遂に死に 時代は家康へと移ろうとしている

半蔵は隠し金山の在り処を示す二振りの短刀を 寄越すように鷹丸に迫るのだ

鷹丸「断る」

刀を抜く半蔵の前に 懐の笛に手を置いたおつうが鷹丸を庇うように出る

半蔵「どけ おつう」

鷹丸は二振りとも海へ投げ捨てる「これが 俺の答えだ」

しゃあないなとため息ついて半蔵「ま それも いいだろうさ」

一頭の馬に一緒に乗って海辺を走る鷹丸とおつう

歌が流れ 「完」と赤い文字が出て映画終了

この映画の情報あるサイトさん↓

http://www14.ocn.ne.jp/~walkon/movie/76momochi.html

http://www.ne.jp/asahi/gensou/kan/eigahyou50/ninjabugeichomomochisandayuu.html

http://ameblo.jp/runupgo/entry-11497002009.html


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2 コメント

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わぁ懐かしい映画の登場で、うれしいです。 (まっき~)
2013-08-11 22:43:47
いまや世界的に活躍する真田さんも、このころはジャックメンバーの若手のひとりに過ぎませんものね~。

皆さん、のびのび、活き活きしているように思います。
こんばんは まっき~様 (夢見)
2013-08-11 23:36:15
有難うございます

もう内容もすっかり忘れていて 設定が伝奇小説にしても面白いかなーとも思いました

この作品で映画デビューの蜷川有紀さんの脚の色っぽさに感心したり


青春時代劇映画だな~と思いつつ観終わりました

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