世界に一つだけの姥花日記

貴方は貴方らしく私は私らしく、世界にただ一つだけのきれいな花を一生懸命咲かせましょう。
シニア主婦の平凡な日記です。

読書「まぐだら屋のマリア」

2019年01月05日 | 読書&映画

今年もあと数日で終わりという昨年末、原田マハ著「まぐだら屋のマリア」を読みました。

その前に林真理子の「下流の宴」を読み、今年の読書は終わりにし、年末の用事に専念するつもりでした。

しかし図書館から届いたとの連絡がきて、とりあえず手元に置いて年明けに読むつもりが・・・・。

兎に角魅了され、読み進むことを止めることができず、年内に完読。


原田マハさんの本を始めて読んだのは数年前の「楽園のカンバス」!

確か本屋大賞2位だったと思います。

それから彼女に興味を持ち、読んだ本は「本日はお日柄もよく」「総理の夫」「暗幕のゲルニカ」「異邦人」などなど。

私にとってはどれ一つとっても外れはなく、引き込まれるように読み進みました。

原田マハさんはキュレーターであり、美術に関してはプロ。造詣も深く、その分野の作品も多いです。

しかし彼女の素晴らしさはカテゴリーが広いこと。

作家によっては似たり寄ったりの小説の組み立てになり、同じ作家のものばかり読んでいると、

飽きる場合がありますが、彼女の作品に限ってはそれはありません。

読むたびにとても同じ作家の小説とは思えない新鮮さと感動を覚えます。

この「まぐだら屋のマリア」は題名からしてとてもユニークです。

マグダラは新約聖書中の福音書に登場するイエスに従った女性で、「罪深い女」の代名詞のように言われています。

(私はクリスチャンではありません。解釈が間違っていましたらお許しください)。

「まぐだら屋のマリア」も悔いを改めなければならない罪深い女かも(これは読まれる方へのヒント)?

小説中の「まぐだら」はまぐろとたらを掛け合わせたような怪魚を意味するとありますが、

原田マハさんは聖書の中の「マグダラとのマリア」と「まぐだら屋にマリア」を重ね合わせたように見えます。

このマリアの元に居場所を無くし死に場所を求め無一文になったひとりの青年がて流れ着きます。

そしてここでの生活を通して生きることに目覚め「終点」から「希望の道」へ引き返す勇気を得て、

人間として大きく成長していく青年の物語です。

その過程でいろいろな出来事に遭遇し、それらがまた何ともミステリアス!

一瞬、これは推理小説かと思い違う程です。

「まぐだら屋のマリア」という女性に何か大きな秘密があることは読んでいて何となくわかりますが、

最後驚きの展開に、後半の3分の一は一気に読み、激しく胸が高鳴り感動しました。


まだまだこれからも彼女の作品をたくさん読んでいきたいと思います。


 

 



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17 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (のん子)
2019-01-05 17:58:30
文字を追うのは好きなのですが、何故か読書にはなりません。
今、起こってる現実のあれこれの方が面白いのです。

今年もよろしくお願いいたします。
のん子さんへ (花水木)
2019-01-05 19:08:31
新聞をきっちりとお読みになるのん子さん、すごいな~と思います。
私、固い書物は苦手です。新聞はできるだけ読むように努力している、そんな感じでしょうか。
書物ももっぱら小説、エッセイはあまり好きではなく、殆ど読みません。

私こそ本年もどうぞ宜しくお付き合いくださいませ。
Unknown (ラッシーママ)
2019-01-05 22:51:59
遅くれましたが、明けましておめでとうございます。
今年も宜しくお願いします。

私はこの方の本は紹介してくれたどれも読んでないのですが、花水木さんが後半の3分の一は一気に読み
激しく胸が高鳴り感動したとの事、どんな本なのか興味を持ちますね。
今日、私も偶々3冊の本を借りてきました。
これから読みますので、読んだら載せますね。

新年会ではお会いできるのを楽しみにしております。
Unknown (山小屋)
2019-01-06 09:30:17
>「終点」から「希望の道」へ引き返す勇気を・・・
山でも道に迷ったら「引き返す勇気」が大切です。

よい年でありますように・・・
今年もよろしくお願いいたします。

ラッシーママさんへ (花水木)
2019-01-06 10:46:12
どんな本をお借りになったのしょうか。
ご紹介楽しみにしております。

最近は読みかけの本がそばにないと落ち着かなくなりました。
必ずしも読破できるわけではないのですが・・・。
1冊読み終わるとすぐ次を借りたくなります。
そんなに時間もないのにね~。
ですから読まずに返却する本もあるのですよ。
山小屋さんへ (花水木)
2019-01-06 10:50:46
この終点は「生きることを諦める終点」ですが、
山でも万が一遭難しても絶対諦めてはいけませんよね。
先日剣岳で助け出されたお二人、よく頑張られたと思います。

昨日大山は大変な混み様だったそうですね。
お天気もよく絶好のハイキング日和でした。
親子孫三代の男たち、見かけませんでしたか?
Unknown (☆銀河☆)
2019-01-06 18:52:08
 明けましておめでとうございます。

なかなかパソコンの前に座れず、すっかり遅くなりました。
私は、随筆もよく読みますが、それはお布団の中と決めています。
小説だと、1冊読み切らないと寝られない(笑)
原田マハの小説は娘から借り、また花水木さんの紹介で興味を持つようになりました。
これも借りてみますね。
銀河さんへ (花水木)
2019-01-07 14:08:02
私、随筆苦手なんです。ストーリーがないとなかなか入り込めません。

>小説だと、1冊読み切らないと寝られない(笑)

これがいいんです(笑)。随筆だとだらだら読むのに時間がかかってしまって。
お布団の中では読めません、五十肩が治りきっていないので不自然な姿勢ですぐ痛みが出てしまいます。
読むの遅いですし、理解力も落ちてきていて、歳ですね
おめでとうございます (だんだん)
2019-01-07 18:21:24
一週間も過ぎてしまいましたが、今年もよろしくお願いします。

花水木さんが、マグダラのマリアを読んだ?!
ビックリして読み直したら、女性の作家でしたねー(^^♪
現在は読書は置いといて、まず締め切りまでに書くことがあって。
貴女が苦手な随筆に近いかな・・

ともかく、FBと共に宜しくお付き合い下さいね。
Unknown (yasukon)
2019-01-07 20:30:10
今年も宜しくお願いいたします。
大変興味深い本です。
読んでみたいです。
昨年9月ころから読書をしずらくなりました。字が読めないのです。眼科に定期健診に行っていますのでその事を話しますが眼鏡が合わないわけではなくはっきりって加齢ですと言われてますます活字を読むことが億劫になりました。ブログは平気なのですが・・(笑)
でもこの本 読んでみたいです。
ゆっくりでも・・。
ご紹介 有難うございました。



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