夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

50~70代の「大人女子」の心身溌溂した時代、こっそりと老ボーイの私は学び、微笑みを重ねて・・。

2018-11-12 14:28:41 | ささやかな古稀からの思い

先程、朝日新聞社系の基幹サイト【AERA dot.】を見ている中、
【 実はすごい50~70代女性の“爆”消費 観光はインバウンドの2倍! 】と見出しを見てしまった。
 

私は東京の調布市に住む年金生活の74歳の身であるが、
私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、我が家は5歳下の家内とたった2人だけの家庭である。

こうした中で、私は年金生活の当初より、我が家の平素の買物に関して、
私は自主的に買い物専任者となり、家内から依頼された品を求めて、
殆ど毎日の午前中に、スーパー、ドラッグストアー、ホームセンターなど行き、
買物メール老ボーイとなっている。

こうした中で、特に50~70代の女性が溌溂としたしぐさなどを
私は数多く見かけて、微笑んだりしている。

こうした心情を深めてきた私は、今回の標題・・どのようなことですか、と思いながら、
こっそりと読んでしまった・・。

この記事の原文は、
週刊朝日』の2018年11月16日号に掲載された記事のひとつであり、
関連のネットの【AERA dot.】に11月12日に配信され、
無断であるが、記事を転載させて頂く。

              

《・・団塊の世代を先頭に、元気な高齢者が続々と登場している。
とりわけ目立つのが子育てを終えた女性たちのアクティブぶりだ。

旅行、ファッション、音楽・・・。
気に入ったものにはお金を注ぎ込む。
彼女たちをより元気にすることこそ、日本の消費を活発化させる道なのだ。


20年近く高齢世代の消費をウォッチしている、
博報堂「新しい大人文化研究所」(新大人研)の阪本節郎所長が首をひねる。


「例えば観光。
インバウンドの外国人観光客ばかりが注目されますが、
大事な部分が見過ごされているのでは、と思うんです」


それこそ、50~70代の「大人女子」たちの存在だ。

「確かに外国人は目立ちますが、数でみると1、2割にすぎません。
観光地で圧倒的に多いのは、50代以上の大人女子たちです」


観光地は「外国人だらけ」ならぬ「外国人と、大人女子だらけ」と言うのだ。

その実態は後述するとして、阪本所長が注目するのは、
彼女たちの活動が、非常にアクティブで、新たな「消費トレンド」を生み出しつつあると見ているからだ。

              

少し説明が必要だろう。
阪本所長によると、70代に入り始めた団塊の世代(以下、団塊)を先頭に、
これまでの高齢者のイメージとは、まったく違った新型の高齢者が登場しているという。


「団塊以前は、日本に若者文化は存在しませんでした。
ロック、ポップス、ジーンズ、ミニスカート・・・。
これらは、すべて団塊が、流行をつくりました。

要するに、若者像の源流を作ったのが、団塊なんです。
かつて新しい若者文化をつくったように、今度は高齢者像を塗り替えようとしている。

団塊の人たちは、若々しくて年を取ったと思っている人は、ほとんどいません。
消費で言うと『シニア』と銘打っただけで、売れなくなった商品は結構あります。
誰も自分のこととは、思いませんから」


とりわけ、こうした流れをリードしているのが、大人女子だという。

「団塊以降は、恋愛婚が主流ですが、
今、60代になっている人たちは、男女雇用機会均等法(1986年施行)より前ですから、
寿退社→専業主婦が一般的でした。

夫の世話をし、子育てに精力を注ぎ、ようやく『自分の時間が来た』のが今なのです。
解放感が、彼女たちを突き動かしています」

実際、あちこちで目立っているのは、大人女子ばかりだ。

              

まずは、阪本所長が挙げる観光。

京都市は日本人観光客について性別・年齢別のシェアまで毎年、調査している(京都観光総合調査)。
その大人女子の比率を見ると驚く。何と50歳代以上の大人女子が
全体の約41%に上っているのだ(2017年)。


この年、京都を訪れた日本人は、約4600万人と推計されているから、
大人女子は、実に約1900万人に上る。

同年の外国人観光客は約740万人だったから、2倍以上大人女子のほうが多い。
そして、日本人観光客の「約4割」というシェアは、この5~6年変わっていない。


近年、人気がうなぎのぼりの金沢も、大人女子が多く訪れている。
京都市ほど詳しい統計はないが、金沢市を訪れる観光客のうち、50代以上は4割弱。
北陸新幹線が開業した2015年は、観光客そのものが約2割増え、50代以上の比率は5割に迫った。


「2015年はJR3社(東日本・西日本・東海)がそろって増収増益になりましたが、
私は大人女子が、この好業績に大きく貢献したと見ています」(先の阪本所長)

              

実際の楽しみ方はどうか。
京都・金沢など有名観光地は、リピーターが多い。

京都好きの都内在住のA子さん(60歳)が、

「10回以上京都へ行っていますが、『文学』などテーマを決めていくことが多い。
この前は、女友達と二人で(新幹線の)始発で行って、終電で帰るという日帰りツアーを敢行しました。
そのときは願掛けがテーマで貴船神社がメインでした」


と言えば、同じく都内在住の金沢好きのB子さん(68歳)は、
「金沢に友達がいるので、毎年のように行っています。
品が良くて食べ物がおいしい。

ゆっくり見て歩くと、毎回、小さな発見があります。
人気のひがし茶屋街などは、人が多い昼間は避けて、夕方に行くことにしています」
と話す。

A子さん・B子さんは、旅好きシニアの同好会「シニア・トラベラーの会」の会員だ。
この会自体、大人女子が3分の2を占める「女性優位」。

雪谷旅人代表(79歳)によると、
 「女性たちの活動は、本当に活発ですね。
海外一人旅を楽しむ女性も、大勢いらっしゃいます」


A子さん・B子さんの京都、金沢行きは、女友達との旅だが、それもまた大人女子たちの一つの特徴のようだ。

              

博報堂の新大人研が「子育て終了で思うこと」を聞いたアンケートで、
男性は「これからは夫婦2人の時間を楽しみたい」とする答えが3割超を占めたが、

大人女子は、「これからは、自分の時間を楽しみたい」が約4割で、
これに「ひとりの時間を楽しみたい」、「友人・仲間との時間を楽しみたい」が続いた。
つまり、夫の影は極めて薄い。


神奈川県のC子さん(61歳)は、年に1~2回、海外へ一人で出かける。
カナダ、イタリア、フランス、ニューヨーク・・・。
今年は6月にバルト3国へ出かけた。


「動機は、『一人になりたいから』です。結婚してから、ずっと我慢してきました。
子育てに区切りがついた50代半ばから、
『もう自分に、ごほうびをあげてもいいのでは』と思って行くようになりました。

添乗員付きツアーですので、1回100万円はかかりますね。
夫は家族旅行をしたいようですが、何も言わせないようにしています」


子育てからの解放感を味わいつつ、夫とは行動を共にしない。
旅行は、大人女子パワーを全開させる場なのだ。


              

ファッションでは、新たな動きが生まれつつある。
先の阪本所長が言う。

「これまで60代向けのファッション本は、なかなか難しかったのですが、ようやくヒットが出てきました」

昨年暮れに宝島社が出したファッションムック「素敵なあの人の大人服」がそれ。
発売3日で重版が決まる好調ぶりで、秋までに3冊を刊行、シリーズ累計で15万部を突破した。

【宝島社の60代向けファッションムック】

担当編集者の神下敬子さんが言う。
「この世代向けの雑誌は、健康か超セレブ向けかのどちらかでした。
でも、いろんな人を取材していると、自然体でおしゃれを楽しみ、
私が見ても『素敵』、『マネしたい』と思える人がいっぱいいた。

彼女たちをまとめてアピールすれば、反響があるのでは、と思ったんです」

表紙やトップの特集こそプロの結城アンナさんを使っているが、
「私服を拝見」のコーナーに登場するのは、すべて一般の大人女子だ。
そして実は、このコーナーが一番人気が高い。


「体形が変わって、それまで似合ったものが似合わなくなり、
おしゃれが、わからなくなっている人がいっぱいいます。

そんな人でも、ちょっと先を行くリアルな60代女子の着こなしを見れば、
『こういうふうに、すればいいんだ』と気づきます」


若いころ『アンアン』や『ノンノ』などのファッション雑誌を愛読し、
「ハマトラ」、「ニュートラ」を着こなした世代だから、もともと感度は高い。
身近な「お手本」を見つけたら、取り入れるのはお手の物だ。


そして、欲しくなったモノは、貪欲に手に入れようとする。
「誌面に載っているモノについての問い合わせ電話が、バンバンかかってきます。
買いたくなったら、たまらなくなるのでしょう。
今では商品のブランド情報は、ほぼ全部に入れるように努めています」


大人女子たちのおしゃれは、どんどんカジュアルになっているが、
コーディネートの「お手本」が受けていることは、
既成の商品やその組み合わせが「お手本」になっていないことを示唆している。

              

「とにかく、おばあちゃん服を着るのが、いやだったんです」

埼玉県の大山真沙子さん(65歳)は5年前、
この思いがこうじて「起業」し、自分独自のブランドを立ち上げてしまった。


「ショップのお年寄りコーナーには、行きたくない。
でも、40代向けを売っている店にも、入りづらかった。

幸い、昔から大の洋服好きで、こういうデザインの服が着たいというイメージは、
自分の頭の中にありました。
それなら自分で作っちゃおう、となったわけです」


ブランド名は「Jazz」(ジャズ)、「上品でシンプル」がコンセプトだ。
製造は業者に任せる「OEM」を利用しているため、
生地を選びデザインをしっかり伝えることが肝になる。

販売チャネルは、ネット通販。
サイトでは、自らがモデルになった写真でアピールする。
全国にリピーターがいて、売れ行きは上々という。

大人女子たちは、おしゃれをしたがっている。
宝島社のムックや大山さんのように、今の彼女たちが無理しないで、
着られるような洋服が提案できれば、自然に売れるのだ。

              

青春の一コマと言えば、音楽。
平日の午前、ヤマハの音楽教室には、大人女子たちの歌声が響きわたる。
昨年から全国展開が始まった「青春ポップス」の風景だ。


1960~1980年代中心のヒットソングを、講座用のビデオ映像を見ながら歌って踊る。
尾崎紀世彦の「また逢う日まで」やチューリップの「心の旅」など男性向きの歌も多く、
ヤマハも一定程度の男性の参加を見込んでいたが、フタを開けてみると9割以上を大人女子が占めている。

9月末で生徒数は9650人。なお右肩上がりに増えているという。


「GINZA SIXや渋谷のヒカリエなど、
大型商業施設を支えているのも、大人女子たちですね。
飲食フロアでは、特に目立ちます」(先の阪本所長)


大人女子が主力読者の雑誌「ハルメク」の元編集長でコラムニストの矢部万紀子さんによると、
情報感度が、かなり高い世代でもあるという。


「読者会で話していると、孫とLINEでやり取りしたり、
娘とはグーグルカレンダーを共有したりで、世間のイメージより、ずいぶん進んでいらっしゃいますよ。
私が編集長のときに始めたスマホの使いこなし術の企画は、ヒットしましたね」


大人女子たちのアクティブぶりは、とどまるところを知らないようだ。

先の阪本所長が改めて念を押す。

「これからの高齢社会は、『おじいさん』や『おばあさん』が増える従来型の高齢社会ではありません。
元気で若々しい高齢者たちが街にあふれる、生き生きした社会です。

もはや高齢社会ではなく、『人生100年時代』なのです。
中でも元気なのが、大人女子です。

組織で生きてきた男性は、会社を辞めるとある種の『終わった感』が漂いますが、
女子たちには、子育て終了に伴った『これから感』があります。
勢いがあるほうを押せば、新しい消費が生まれるはずです」

              

確かにそうだ。
夫婦の決定権は、女性が握っているから、女性が動けば、男性はついてくる。

郊外のモールなどで、母娘が連れ立ってショッピングするのをよく見かけるが、
情報の流れは「娘→母」ばかりではあるまい。

「母→娘」でファッション情報が伝わり消費に結びつくケースも多い。
いずれにせよ、大人女子を躍動させることがカギになる。


売る側も、試行錯誤を続けている。

三越伊勢丹のプライベートブランド「BPQC」。
恵比寿三越のショップでは、大人女子と同じ世代のスタイリストに人気が集まっている。
同じ年格好のスタッフがいると客が話しやすいから、という。当の宮原惠都さん(57歳)が言う。


「『どのお店で買ったらいいか、わからない』
とおっしゃるお客さまが、数多くいらっしゃいます。
体形とかにお悩みを持たれていて、まずそれをじっくりお聞きすることから始めます」


客にとっては「話を聞いてくれる場所がある」こと自体に価値がある。
「お話やご希望を聞いて、同年代の私がコーディネートを提案すると、
『だったら試してみようかしら』となることが多いですね」


同年代の悩みは、同年代でしかわからない。
客側に立った売り方が、功を奏しているのだ。


              

生活家電では、パナソニックが50・60歳代の「目利き世代」向けに
2014年から「Jコンセプトシリーズ」を販売している。

日本のメーカーでは珍しいという。

掃除機や冷蔵庫、洗濯機など7種類で、すべて日本製。

開発にあたっては、徹底的にユーザーの声を聞こうと、のべ3万人以上から聞き取り調査を行った。
この世代は、冷蔵庫の野菜室を開けることが一番多いことがわかり、真ん中に野菜室を持ってきたり、
日本人女性の平均身長から、洗濯物を取り出しやすいように工夫した洗濯機などがある。


その家電で最先端になる機能は取り入れるようにしているから価格は安くはないが、
「地域専門店を中心に、堅調な売れ行き」(コンシューマーマーケティング担当者)という。


どの企業、どの商品が大人女子たちの心をつかむのか。
その数が増えるほど、日本の消費は活性化するはずである。(本誌・首藤由之)・・》


注)記事の原文に、あえて改行を多くした。
              

私は記事を読み終わった後、殆どの50~70代の「大人女子」が、
ここ10年ぐらい心身溌溂した御方を数多く見かけてきたので、微笑んだりしてしまった。

《・・今、60代になっている人たちは、男女雇用機会均等法(1986年施行)より前ですから、
寿退社→専業主婦が一般的でした。

夫の世話をし、子育てに精力を注ぎ、ようやく『自分の時間が来た』のが今なのです。
解放感が、彼女たちを突き動かしています」・・》
まぎれなく至言である。

私たち夫婦は、3週間に一度ぐらい駅前に買い物に行ったりすると、
昼食代わりに食事処に入店すると、50~70代の「大人女子」がグループで、
センスの良い洋服を召して、盛んに談笑している様子を見かけることが多い。

或いは年に数回、家内に引率されて都心のデパートに行く中、
やはり多くの50~70代の「大人女子」の御方を見かけて、
私は見惚(みと)れることもある。

私たち夫婦の共通趣味のひとつは、国内旅行であり、各地に旅路を重ねてきた。
こうした中で、宿泊している館内、或いは、観光地の食事処などでも、
やはり多くの50~70代の「大人女子」のグループを見かけたりしてきた。

こうした中で、私は亡き母の遺伝を純粋に受け継いだ為か、恥ずかしながら男の癖におしゃべりが好きで、
ときには女性グループの御方たちと、話しかけられたり、或いは話しかけたりして、談笑する時もある。

今回の記事を精読して、シニア世代と称せられる50~70代の「大人女子」は、
殆どの御方は心身溌溂した時代の到来している、と思ったりしている。

老ボーイの私でも同じであるが、やがて、いつの日にか健康寿命に終わるまでは、
それぞれの御方は、セカンドライフの長い期間を満喫されてお過ごしされている、
感じ深めている。

              

余談であるが、《・・男性は「これからは夫婦2人の時間を楽しみたい」とする答えが3割超を占めたが、
大人女子は、「これからは、自分の時間を楽しみたい」が約4割で、
これに「ひとりの時間を楽しみたい」、「友人・仲間との時間を楽しみたい」が続いた。
つまり、夫の影は極めて薄い。
(略)
夫は家族旅行をしたいようですが、何も言わせないようにしています」

子育てからの解放感を味わいつつ、夫とは行動を共にしない。・・》

私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、無念ながら子育ての体験がないが、
そうかしら・・と私は微苦笑したりしている。

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