リタイアした「から」、あれがやりたい。これもやりたい。

人生のセカンドステージに、もう一度夢を描き直す。
「夢翔庵」の気ままなひとり言です。

ふるさとの平家伝説

2022年05月15日 | ひとり言
NHKの大河ドラマで源平合戦のシーンをいくつか見たもので、思い出した話を一席。

わがふるさと、広島県の瀬戸内地方には平家の伝説に因む地名や旧跡がいくつもあるようですが、自分が知っているのをいくつか紹介します。

まず、平家谷と呼ばれる地区。同じ町内ながら奥深い谷にあるので訪れたのは大人になって帰省の折の一度だけ。名前だけは子どもの頃からよく聞かされていてちょっと神秘的な感じも持っていましたが、平家の落人伝説は全国至るところにあることを知ってからはあまり感興も湧きませんでした(むしろ栃木県の湯西川温泉で見た立派な漆器などの方がホンモノらしく思えました)。

それより面白いのが土地の名前。能登原(のとはら)という地域が海寄りにあるのですが、これは平教経(たいらののりつね)が自分の「能登守」にちなんで名付けたとか。今は枯れてしまった大きな松の木があって、教経が憩んだときこの松に弓をかけたから「弓掛松」と呼び、その名のお饅頭もありました。

ここから先は子どものころに聞いた冗談のような話で、能登原の先に田島という島があるのですが、その手前に「矢の島」という小島が浮かんでいて、潮の流れにのって流れてきたと。これに向けて能登守教経が矢を放ったのでその場所に止まったという荒唐無稽な伝説(ちょっと調べたら、島が流れてきたのではなく放った矢から根が生えてそこに留まったという話も)。

呉市にある音戸ノ瀬戸というところを浚渫していたところ、日が暮れそうになったので平清盛が扇で夕陽にむけて仰ぐと工事が間に合うように太陽が留まった、という話と同レベルのシュールさというか、ふざけた面白さでしょう。