葬儀は家族葬だった
全てが初めてのことだったから
お寺さんとの打ち合わせ、お布施の準備
お花の手配や精進落としの注文も
ひとつひとつが手間がかかり
娘たちのお宿の手配もありで
バタバタしてしまった
それでも温かい葬儀だったと思う
父にとってひ孫たちからのお手紙を
お空で読んでねって一緒に入れて
終わって、全てが終わった時にはこれでよかったんだって
思えた。
葬儀の翌日に奴の実家へ
無事に葬儀が終わったことや、奴の協力があってこそだって
報告とお礼を言いたくてほんの一時間程度のつもりで出向いた。
正直言えば体を休めたかった
でも、それ以上に感謝の気持ちが大きかった
奴の家族はいつでも温かくて
奴の家族はいつも穏やかで
奴の家族はずっと心配してくれていて
私は嬉しかったんだ
私は憧れていたんだ
続きます。