Y男の日誌

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稲盛氏のJAL再生。

2012-07-07 07:32:45 | 経済




稲盛JAL名誉会長とJAL再生の様子を動画で見た。素晴らしい内容だった。

親方日の丸意識、採算を無視した高コスト経営。エリート意識。官僚的な人物も多かったという。パイロットの平均年収は1800万円で、もらっている人だと3000万円の人もいたらしい。

JALには企業再生支援機構から3500億円の公的資金がつぎ込まれた。銀行からの借金(5215億円)の棒引きもあった。株は紙くずになり、株主にも相当の負担を強いた。

稲盛氏が登場後、三分の一の社員(1万6千人)の首を切り、30%の賃金カット。企業年金はOB3割、現役5割カット。飛行機を63機を処分、48の不採算路線からの撤退、本社ビルの半分は売却などを断行していく。

稲盛氏の経営手法の中にアメーバ経営と言われる部門別採算制度がある。JALでもそれが実行された。社内を670のグループに分けそれぞれのグループで独立採算とする事。
特に路線ごとの収支を捉えるやり方から便ごとの収支を捉えるやり方に変更。一日一日の採算を捉える方法を導入。今までは一カ月単位ぐらいで路線ごとの収支を把握していただけらしい。

備品の保管場所にそれぞれの単価を記した紙が貼ってあり、従業員達が備品の費用を意識して使う様子が映し出されていた。これはすばらしい考えだと思う。値段を知れば人は考えて使うだろう。

精神教育も行う。JALフィロソフィをグループ会社社員全員に教育。美しい心。誰にも負けない努力。一人ひとりがJAL、というような内容らしい。

以上の改革で自分達の会社が倒産してしまった、一人ひとりが努力しないとJALに未来は無いというという事を全従業員が自覚して努力するようになったという。

その結果、再生に取り組んで2年で、撤退路線などの影響で売上減だが営業益は2000億円で史上最高益を記録した。稲盛氏は株式を再上場して公的資金3500億円を返却出来る様、企業価値を高める努力を行うと述べていた。 

稲盛氏に対して俺はあまり良い印象を持っていなかった。民主党のパトロン的な存在になっているからである。利他とかど真剣に生きるとか言っていても、金の亡者の政商にすぎないのではないかと思っていた。国の行く末を考えないどころか日本国を亡きものにしようとしている政党に献金しているのだから。民主党との関係は置いておくとしても、このような結果を残した事は評価・絶賛すべきだ。
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