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社会保険労務士としての日々の業務を行う中で、考えたこと、感じたこと、伝えたいことを綴る代表コラム。

懲戒処分について

2019-11-04 19:23:20 | 労務管理

懲戒処分についていくつか気になる点を取上げてみたいと思います。

まず懲戒処分を行う手続きとして懲罰委員会を開く必要があるか否かという点については、法律には定めがなく、必ず必要ということはありません。しかし手続として、処分者に弁明の機会を与えることや、懲戒処分の決定について公平性を確保するためにも、懲罰委員会を開催することが望ましいといえます。

また就業規則などの規定類等に懲罰委員会を開き議を経たうえで処分の程度を判断すると定められている場合は、必ず懲罰委員会の議を経て処分を決定する必要があります。定められた手続きを経ずに行われた決定は効力を否定される可能性があります。

懲戒処分は一般的には、①訓戒・戒告・けん責、②減給、③出勤停止、④降職・降格、⑤懲戒解雇(情状により諭旨解雇)を定める場合が多く、処分の重さも①から⑤の順番に重いものとなります。

いろいろな会社の就業規則を拝見すると、③の出勤停止や④の降職・降格のいずれかが規定されていないという場合がしばしばあるのですが、1つの処分が抜けると次の処分がいきなり重すぎるなど、実際処分をする際にかなり悩むということがあります。②の減給の制裁は1日分の平均賃金の半額以内の減給処分が限度ですが、それでは軽すぎるという時には、③の出勤停止処分をすることで例えば2週間出勤を停止しその分の賃金が支払われないという処分になるわけで、減給の制裁より重い処分ということになるわけです。なお出勤停止の期間についても法律の定めはありませんが、裁判例から行くと3か月が上限と考えられます。

また懲戒処分を行う際に、懲罰委員会を開催するのに時間が必要であるといった場合、出勤停止処分をしてしまうと、既に懲戒処分を行ったことになり、本来の処分をする際に、同一事犯に対して2回の懲戒処分を行うことは許されないという一事不再理の原則に反することになるため、あくまで処分ではなく「自宅待機」という扱いにする必要があります。自宅待機は処分ではなく、社内秩序を保つためなどの理由で、賃金は少なくとも平均賃金は支払うことになります。

また、降職・降格については、降職は役職を解くこと、降格は資格を下位のものに引き下げること、ということになり、明確に定義を把握しておかないと運用の際に誤ることがあります。

参考:渡辺岳編著「労務インデックス」(税務研究会出版局、2016年)

昨日は渋谷区民祭に、社労士ブースに差し入れがてら行ってきました。区民祭に社労士のブースを設けることができることになったとき、来られる方にどのようなことを提供して「社労士」を広報しようかと考え、骨密度測定器を入れてみることにしました。「小磯さんが測りたいんじゃないの?」と役員会でさんざんからかわれたのですが、結構これが人気があり、昨日も常に15人程度待ち状態でした。最初の年は直前で決まったため足首で測る機器しか借りれなかったのですが翌年からは手首で測る機器で計測ができるようになりそれ以後ずっと続いているので毎年楽しみにしている方もおられます。昨日は雨の予報でしたけれど最後までお天気ももち暑くもなく寒くもなくちょうどよい気候で楽しむことができました。

 

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