今日は特にこれといったテーマがないので(というか2023年4月の新たな法改正項目がほとんど現段階でないという近年まれにみる状況なので)開業30年を振り返って思うことを書いてみようと思います。
来年にスタッフを採用する予定がありいよいよ事務所も30人体制になるのですが、ここまで方針として良かったと思うことがいくつかあります。まず一番大きかったと思うのが、やらないことを決めてきたことです。OURSでは給与計算は受託しておらず、その時間を手続や相談業務の勉強に充ててよりその分野での専門性を高めていこう、と考えました。当然、給与計算とセットでというご依頼にはこたえられず、契約が成立できなかったケースなどはありました。しかしそれでもやせ我慢。結果やはり相談業務やセミナー、執筆に強い事務所になったと思います。TACの講師業も15年間を通して毎年1クラスしか持たない(これもやらないこと)と決めていましたので講師業と並行して事務所も着実に成長していきました。
「やらないことを決める」ことはむしろ「やることを決める」ことより良かったと思います。というのは取組む業務範囲に広がりができたからです。手続とそれに付随する相談業務だけでなく、労務監査や人事制度の構築、セミナー、執筆、最近はM&AやI PO支援など社労士業務の拡大に伴って私だけでなくスタッフも含めて事務所の取組む業務は広がったと思います。
2番目は、先を見て手を打ってきたということです。これは少し先のことを考えて何をしておくのが良いのかと考えることが好きだという私の個人的特性によるものだと思います。仕事に限らずいつも先のことを考えて準備をすることが習慣になっている感じです。いつからそうなったのか分かりませんが、とにかく段取りをつけておくという比較的近い先のことだけでなく、中長期の想定をして準備をするのが苦でなく好きなのです。開業してからこれまで、仕事の方向性、事務所の移転、スタッフの採用、システムの導入など、常に先を考えて決断するという連続だったと思います。今は事務所については組織の中で決めていきますので、むしろ社会的な特に人事労務関係やその他周辺の動向を追っているときがとても楽しいです。
3番目は、とにかく最後解決するまで諦めないことです。ここまで来るには分不相応な大きな仕事を頂いて大揺れに揺れたこともあり、まさに土俵際に追い込まれたことが数回ありましたが、ねばって踏みとどまることができました。やはり何事も諦めないところから始まるのかもしれません。社労士試験も諦めなければ必ず成功できると良く受講生に言っていましたが、仕事も諦めず取り組んでいる(考えている)と光が差す瞬間がある、そんな感覚です。
あとは、人に恵まれたこと。これはとても大きくまた必要なことだっだと思っています。事務所のスタッフと取り巻く人々、顧問先等の方々、もちろんBBクラブの会員である受講生OB、社労士の先輩や後輩とその時々の関り合いに感謝しています。