OURSブログ

社会保険労務士としての日々の業務を行う中で、考えたこと、感じたこと、伝えたいことを綴る代表コラム。

改訂版 副業・兼業の促進に関するガイドライン(労働時間の通算について)

2021-01-11 14:05:59 | 労働基準法

今年初めてのブログです。今年もよろしくお願いします。

コロナ感染が驚くほど拡大してきて、とうとう2度目の緊急事態宣言に入ったこともあり、この3連休は自宅で自粛をして比較的ゆっくりとした時間を過ごすことができましたが、明日からも在宅勤務をとりあえず5、6割にしようということになっているので、ここで目を通すことがなかなかできなかった資料等をじっくり読みこんでみるつもりです。その中で気になっていた「改訂版 副業・兼業の促進に関するガイドライン」について取り上げてみたいと思います。

改訂版のガイドラインでは、従来からの考え方である「事業場を異にする場合には労働時間を通算する」ということに加えて、フリーランスの場合など通算されない場合が示されています。また休憩、休日、年次有給休暇については、通算されないということも示されています。特に休日についてはこれまで見解が分かれていたということですので、その点明確になったということで留意しておく必要があります。

労働時間の通算の考え方はなかなか難しいですが、Q&Aを合わせて見てみると理解できます。考え方として副業・兼業の開始前と開始後に整理されています。

①副業・兼業の開始前(確認しておくこと)

自社の所定労働時間と副業等の所定労働時間を通算して、自社の法定労働時間を超える部分の有無を確認します。➡自社の所定労働時間と副業先の所定労働時間を通算して自社の法定労働時間を超える部分がある場合には、時間的に後から契約した使用者における時間外労働となる。

これについてはQ&AのPの2に事例が載っています。簡単に言うと、甲の所定労働時間が8時間(法定労働時間を超える時間は無し)、後から契約した乙の所定労働時間が5時間という場合、甲が所定労働時間のみ労働させたという場合は、乙(時間的に後から契約した使用者)の所定労働時間5時間はすべて法定時間外労働になるということです。

②副業・兼業の開始後

所定労働時間の通算に加えて自社の所定外労働時間と副業先の所定外労働時間を行われる順に通算して自社における法定労働時間を超える部分の有無を確認します(自社の所定外労働がない場合は所定外労働の通算は不要)。➡自社において法定労働時間を超える部分がある場合、超える部分が時間外労働となる。

1.Q&AのP4には次のような事例になっています。甲の所定労働時間が4時間で実際の労働時間が5時間、乙の所定労働時間が4時間で実際の労働時間も4時間という場合、甲及び乙の所定労働時間の通算は8時間と法定労働時間内ですが、甲及び乙の通算の労働時間は5時間と4時間で9時間で法定労働時間を超えます。その場合、所定労働時間を超えて労働させた甲が1時間分の割増賃金の支払い義務を負うことになります。

2.またP5には次のような事例ものっています。甲の所定労働時間が3時間で実際の労働時間が5時間、乙の所定労働時間が3時間で実際の労働時間が4時間という場合、甲及び乙の所定労働時間の通算は6時間と法定労働時間内であり、甲の労働時間も法定労働時間内ですが、甲及び乙の通算の労働時間は5時間と4時間で9時間です。その場合、所定労働時間を超えて労働させた乙が1時間が時間外労働になり乙が割増賃金の支払い義務を負うことになります。

要するにもともと新たに契約した際に既に時間外になる場合は新たに契約した使用者の時間外となり、通算して法定労働時間内に収まっている契約である場合に、通算して法定労働時間を超えた場合については、所定労働時間を超えた時間労働させた使用者の時間外となる、ということなのだと思います。

なかなか難しいですね。これに加えて36協定の時間外労働の制限により1か月100時間、6か月平均80時間の範囲内の定められた時間数に納めなければなりません。コロナウイルス感染拡大であまり注目されず、労働時間についてもちついていますが、実際の運用になった場合かなり混乱しそうで心配です。

●副業・兼業の促進に関するガイドライン

0000192844.pdf (mhlw.go.jp)

●「副業・兼業の促進に関するガイドライン」 Q&A

0000193040.pdf (mhlw.go.jp)

ガイドラインには「管理モデル」という簡便な労働時間管理の方法が載っているのですが、これはまたよく消化したうえで来週のブログで取り上げたいと思います。

私の場合、在宅勤務の良いところは、食事の時間が比較的早めになる事かなと感じています。通常事務所にいると粘りに粘って20時ころにやっと(あきらめて)片付けて帰宅の途につくということになりますが、在宅ですと遅くとも19時台には夕食を食べる感じになります。それほど凝ったものは作れませんが、帰宅時につい寄ってしまうスーパーについても、買い物に行く回数は抑えられている感じです。ただ1回の買い物で要領よく必要なものを購入できるか、一人勝負をしています。

早くコロナが収まって、桜のころには花見が楽しめると良いですね。今年も頑張っていきましょう。