ボイボイ日記・ダバオリターンズ

南国フィリピン南部の街ダバオで
はっぴぃな定年ライフを満喫する為の生活情報発信

コーンビーフ

2014年04月22日 | 海外ロングステイ

市内のスーパーマーケットの缶詰売り場の陳列棚で大きなスペースを取って、ひと際目立っている商品があります。
それが「コーンビーフ」の缶詰です。
私が初めてコーンビーフの缶詰と出会ったのは今から60年近く前の小学生の時でした。
当時の学校では毎日給食が出ていて、主食の「コッペパン」にアメリカからの援助物資の「粉ミルク」、「コーンビーフ」、「パインの缶詰」、「コーンフレーク」などがメニューにあって、コーンビーフは独特の濃い緑色の軍隊色の缶詰で、初めて食べた時のその美味しさの味の感動は今でも憶えています。
昔懐かしい「コッペパン」は今ではコロッケや焼きそば、スパゲティといった具材を挟んだ「惣菜パン」として市販されていて健在のようですが、昔のようなシンプルなコッペパンは市場からは消えつつあるようです。


コンビーフ (corned beef)は船などで保存食料として使うために粗塩で塩漬けにした牛肉から生まれた食品で、一般的に缶詰で販売されています。
塩漬けにした牛肉を高温高圧で加熱してほぐし、フレーク状にした後、牛脂で固めたものが「コーンビーフ」で、そのまま食べたり、サンドイッチや炒め物などの材料にしたりします。
コンビーフの缶は、内容物がこぼれないように側面の一部を帯状に巻き取って開缶出来、缶切りを使わずに済むため、レトルト食品が普及する以前は登山やキャンプなどのアウトドアで重宝されていました。
コーンビーフの缶詰は形を保ったまま取り出せるような配慮や、密閉時に空気が入らないように充填が出来るなどの理由によって、缶の形が台形になっているものが多く、日本では一時期は標準的な丸型の缶詰も存在していたこともあったようですが、『コンビーフの缶詰は台形』というイメージが定着していた為か売上は芳しくなく、現在の日本では"ノザキのコンビーフ860g"や、自衛隊の副食用缶詰等に限られていて流通量は多くないようです。
アルゼンチンやブラジルなどでも缶詰にしたコーンビーフが主流で、牛肉をほぐさず茹でる方法で調理されています。
イギリスでは第一次世界大戦の頃から陸軍や海軍でコーンビーフの缶詰が食料として用いられていたそうで、ウルグアイでは「フライ・ベントス」の名前で1873年より英国などへ輸出されていたそうです。
なお缶詰にしないものはフレッシュ(生)コンビーフと呼ばれていて、アメリカやヨーロッパなどでは一般的で、ダバオの大手のスーパーの肉売り場でも販売されています。
アメリカではこのフレッシュ・コーンビーフを使った「ルーベンサンド」と呼ばれるサンドイッチが有名で、その他にもキャベツと共に調理された、コンビーフ・アンド・キャベジは、アメリカにおけるアイルランド料理の定番料理になっているそうです。
私は以前タイのチェンマイに4年半程暮らしたことがありますが、タイのスーパーでは「コーンビーフ」の缶詰を殆ど見たことがありませんでした。
豚肉を原材料とした「ランチョン・ミート」や「SPAM」の缶詰は普通に売られていたのに、コーンビーフの缶詰が無かったことがとても不思議でした。


ダバオのスーパーマーケットの缶詰売り場で圧倒的な広いスペースで販売されている「コーンビーフ」の数々を見れば、フィリピンの人たちのコーンビーフ好きが納得出来ます。
フィリピンではコンビーフはそのままご飯のおかずとして食べたり、たまねぎを混ぜて調理して食べたり、玉子に混ぜてスクランブルエッグにしたり、ポテトと一緒に炒めて食べているようです。
トップの写真でも分かるようにフィリピンのコーンビーフは「丸形缶詰」が主流で、サイズも様々で価格も1缶15ペソ(35円)からあって、正に庶民の味を代表する商品となっています。
フィリピンで人気ナンバー1のブランドは「Argentina」で、日本のコーンビーフに比べてパサパサ感がなくて食べやすいコーンビーフです。
因みに我が家で時々コーンビーフのお世話になるのは「ビーフ・カレー」を作る時で、牛肉と併せてLibby(ブラジル製)コンビーフ缶の小さい方を1缶煮込みます。
コーンビーフ缶を入れることで、カレーの「コク」が増します。



4 コメント

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コーンビーフ (kiyo)
2014-04-22 11:37:30
管理人さんこんにちは。

子供が異常な頻度でコーンビーフを食べているのを、ずいぶん好きなんだな、と思っていました。

フィリピンでは、とてもメジャーな食べ物なんですね!

疑問が解決しました^^
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コーンビーフ (管理人)
2014-04-22 17:57:58
kiyoさん。
ダバオで販売されているコーンビーフは本当に種類が多くてびっくりします。
そして使い切りサイズの小さな缶入りのコーンビーフもあって、便利な食品だと思います。
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商品イメージ (Shige)
2014-04-22 21:20:10
管理人さん
缶詰の形と表示の色彩は、商品イメージを大きく左右させますね。
棒状の「コッペパン」、円状の「ハンバーガー」そして大福類は具材を挟んだり、包んだりして手軽に食べやすいタイプです。それに対し、デニッシュやケーキ類は具材をトッピングしています。
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コーンビーフ (管理人)
2014-04-23 04:30:10
Shigeさん。
私自身のイメージでも「コーンビーフ」缶は<台形>というのが定着していたので、ダバオで目にする<丸形>中心のコーンビーフ缶には最初かなり違和感を感じました。
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