平和で豊かな枚方を市民みんなでつくる会共同代表 大田幸世 平和が一番 市民の広場「ひこばえ」

枚方市を住みよいまちに☆原発NO!☆福祉・介護「すずらんの集い」☆枚方市駅前再整備は凍結☆市議会を変える高松まさ子

「平和がいちばん」2月号

2012-02-21 22:59:57 | 政治 平和活動
 昨日の関電前の原発の再稼動をしないように訴えている座り込みにドイツ連邦議会 議員ドロテー・メンツナーさんが、立ち寄られました。

・・・・・「平和が一番」の2月号・・・・スペイン滞在報告です
 バレンシアの朝は遅い。人々が動き始めるのが7時半頃。まだ薄暗い窓の外に犬の散歩をする人の足音を聞いて一日が始まる。
 娘家族の生活を知ろうと長期滞在したが、人との出会いが私に安心感を与えてくれた。まず思い出すのが、ラファエルさん。同じマンションに一人住まいをする60代の男性。彼とはロビーで初めて出会ったが、娘にしきりに話しかけてきた。孫をつれた娘がいつも挨拶するので親しみをもっているとか。翌日、彼がレモンジャムを届けてくれた。家庭菜園を楽しんでいるとのこと。1か月前引越した直後に、ラファエルさんが山ほどの野菜を抱えて訪ねて来てくれたのを、娘は押し売りにきたのかと間違えたそうだ。「私の家族に興味あるのかな。一応ガイジンやから」とは、娘の言葉。バレンシアはスペイン三番目の都市。もっと個人主義がはびこっていると考えていたらしい。頂いた野菜を生で美味しく食べるたびに「産地を見て買い物をする愛する日本。大地の恵みに触れると守りたいものがはっきりしてくる」と娘がつぶやいている。
 スーパーに毎日行った。ワンパターンの食事をしている娘の食生活からは想像できない豊富な食材がある。まず野菜の種類の多さに驚かされた。一つ一つが大きく、見当たらないのは大根類ぐらい。レジの人とも顔見知りで「子どもの風邪治った?」と話しかけ、治療法を娘に伝えている。親としては安心できる会話だ。また、体育館ほどの広さの市場前では、毎週月曜日に屋外でのフリーマーケットがある。子供服が非常に安かったというので私も行ったが、商品の多さに驚き開放的で楽しそうな雰囲気が好きになった。市場が交流の場になっている。私はこの街に滞在中、隣人や出会う人との間に垣根を感じたことがなかった。
 EU各国の経済の低迷は、海外の取引をしている彼(娘婿)の仕事に影響を与えているらしく食卓の話題になったが、町では売り出し中のオフィースやマンションの多さが気になる程度。経済事情に関係なく、人々は1日に5回食事やおやつを食べ穏やかに過ごしている。町角では本当によく食べ、よくしゃべる人々が目に付く。カフェやバル(酒場)の屋外テラスは、昼休みからワイン、会話と太陽の光を楽しんでいるのだ。見ているだけで楽しくなる。滞在中には、地元の食事に撤しようとパエリアや生ハム、オリーブをたつぶり食べた。
 レンターカー屋の若い店員とのやりとりも思い出だ。郊外に足を運び田園風景を見ようと、レンターカーを利用した。目的地はバレンシアから車で1時間ほどのエル・パルマール。朝早くレンターカー店に急いだが、その店員は「親切」とはほど遠かった。出発まで1時間もかかったのだ。ナビゲーターを頼んだが彼は設定の仕方が分からない。また、ベビーシートがなかなかつかず何度も彼を呼びに行き、結局故障していたとわかり取替え。そして彼が娘に言ったのは「自分には子供がいないからベビーシートのことは分からない。言葉の通じない人を窓口によこすな」。このひょうきんで自信なさそうな若者を怒る気にはならなかった。スペインの若者の失業率は50%。二人に一人は失業者である。若者が大変なのは日本も同じ。公園で、孫を見る夫婦の姿も良く見かけた。EUと日本はつながっている。
 町にはバレンシア州旗が多く、スペイン国旗は軍隊関係だけ。ユーロの旗はなかった。バレンシアでは州の言語としてスペイン語ではなくバレンシア語を大切にしている。グローバルな経済状況の影響を受けながらも、独自の文化を大切にし、地中海の豊かさを生かして多民族が仲良く暮らしている。この不思議な町で娘夫妻は、孫の子育てを開始している。