ヒマローグ

毎日の新聞記事からわが国の教育にまつわる思いを綴る。

出来ることが違うだけ

2020-09-18 08:29:22 | 我が国の教育行政と学校の抱える問題

「善悪は」9月10日
 『遠隔採用面接 希望3割 20代以下、60代以上で高め』という見出しの記事が掲載されました。『求職者の30%近くがオンラインによる採用面接を望んでいることが、求人情報を扱う「アイデム」(東京)の調査で分かった』ことを報じる記事です。記事によると、『40~50代は対面志向が根強い』とのことで、同社は『新型コロナウイルス感染リスクを重視する人と、新しい方法に抵抗感を持つ人に分かれた』と分析しているそうです。
 なんだかモヤモヤします。記事の記述からは、40~50代の人は、「新しいシステムに適応できない問題のある人」というようなニュアンスを感じてしまうからです。私は60代ですが、もし何らかの採用面接を受けるとしたら、対面を希望します。その理由は、その方が自分の良さをアピールする自信があるから、です。もちろん、私は「良さ」などほとんどないつまらない人間ですが、それでも私のもっている技能や知識を伝えるには、多くの保護者や市民、議員などと接してきた経験を通して身に着けた対面してのコミュニケーション能力を活かしたいと思うのです。
 つまり私は私自身を、オンラインでは良さを発揮できない人ではなく、対面で良さを発揮できる人と考えたいのです。一方には、対面では良さを発揮できないがオンラインでは良さを発揮できる人がいるはずです。その人と私とは特異不得意が違っているだけで、優劣はないと考えたいのです。それなのに、「新しい方法に抵抗感を持つ人」と時代遅れの旧人のように書かれることにモヤモヤしたわけです。
 私個人の思いやこだわりは小さなことですが、新しいやり方やシステムが開発されたとき、それが善であり、それまでのやり方やシステムは悪という捉え方には問題が多いと思います。オンラインでは話せるのに面と向かって話そうとすると言葉が出ない、それは望ましいことではないはずです。メールやラインのように短文で素早く応答することはできても、論理的な長文できちんと書くことができないことも望ましくないでしょう。
 最近の新入社員は、電話に出ることを嫌うと言われます。スマホで相手が誰だか分かっているという条件でしか会話した経験がないため、どこの誰だか分からない相手とは怖くて話せないのだそうです。これは望ましい変化ではないと思います。
 人間にとって必要な能力とは何か。「古い」とされる能力の中にも必要なものはあり、それは学校教育の中でも重要視されるべきだと考えます。

 

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