長崎大学教育学部教育心理学教室 前原由喜夫研究室の記録

教育心理学とその周辺分野の研究や情報の覚え書きです。心理学の知見を教育実践に活用する方法を考えていきます。

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まとめ:親切の科学

2017年03月01日 | まとめ記事
教育心理学では,子どもの親切な行動の認識や発現過程,親切な行動の促進要因や阻害要因,あるいは親切な行動をすることによって行為主体にどのような精神的・身体的影響があるのかということが盛んに研究されています。本ブログでもいくつか紹介してきたので,それらをひとまずまとめておきたいと思います。


自分が人に親切をすると,相手だけではなく自分自身にとっても直接的にいいことがあるようです。もちろん親切は道徳的に大切なのは言うまでもありません。それに加えて,このような科学的知見が蓄積されていくと,教育現場において科学的根拠という視点からも「親切」を活用した指導を考案したり実施したりできるようになるのではないでしょうか。
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まとめ:思春期の心と脳&タバコの影響

2017年01月04日 | まとめ記事
このブログは,学生が教育心理学を自学自習するための教材になることも意図して作成しています。使い方としては,カテゴリーの「まとめ記事」をクリックしていただくと,ブログの記事がテーマごとにリンクで一覧化されている記事が出現しますので,そのリンクから個々の記事に飛んでいけるようになっています。ひと通りの基礎知識が身につく分量(大学での1~1.5回の講義)になったテーマは,まとめ記事化していきます。もちろん,ひとつのテーマとしてまとめられるほどの数がないので「まとめ記事」になっていない記事もたくさんあります。今回は思春期の発達とタバコの影響に関連するテーマを集めておきます。

★思春期の心と脳

★タバコが心と脳に及ぼす影響

未成年者の飲酒の影響もいつか勉強していきたいと思っています。長崎大学は今日から授業開始です。年を経るごとに年始の授業開始日が早くなり,年末の授業終了日が遅くなっているような・・・大学生がそれだけ勉強している証拠だと前向きに考えましょう。
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まとめ:心理学からみた試験勉強のコツ

2016年08月17日 | まとめ記事
教育心理学や認知心理学の世界では,人間の記憶と学習の効率を高める数々の方法が発見・提案されています。このブログでも基本的なところは度々紹介していますので,それらを一度簡単にまとめておきたいと思います。

分散効果
学習に費やす合計時間が同じであれば,学習すべき項目を一度に集中して学習するよりも,時間的に間隔を空けて何回かに分けて学習するほうが記憶が定着し,長い期間が経っても忘れにくくなる現象。
文脈依存効果
テスト時の環境が学習時の環境と同じときのほうが,異なるときよりも学習したことを思い出しやすくなる現象。学習時の環境を思い浮かべるだけでも効果がある。
状態依存効果
テスト時の身体状態が学習時の身体状態と同じときのほうが,異なるときよりも学習したことを思い出しやすくなる現象。
自己生成効果
自分が能動的に作り出した情報のほうが,受動的に与えられた情報よりも思い出しやすくなる現象。
自己選択効果
自分で選んだ情報のほうが,あらかじめ用意されていた情報よりも思い出しやすくなる現象。
自己準拠効果
自分に関連させて憶えた情報のほうが,形態や音韻や意味を処理した情報よりも思い出しやすくなる現象。
教えることが記憶を促進
自分が学習したことを実際に人に教えると,長い期間が経っても忘れにくくなる。
テストを受けることが記憶を促進
何度も繰り返し憶えようとするよりも,テスト問題を解いたほうが,長い期間が経っても忘れにくくなる。また,事前テストであっても後の学習を促進し,記憶の定着に良い影響がある。
記憶術:ペグワード法
ペグと呼ばれる記憶検索のための手がかりを暗記しておいて,ペグと記憶すべき情報を順番に結び付けたイメージを作って憶えていく方法。思い出すときにペグが手がかりとなって思い出しやすくなる。
記憶術:場所法
いつもの見慣れた道順にある特徴的な風景を手がかりとして,その風景と記憶すべき情報を順番に結び付けたイメージを作って憶えていく方法。思い出すときにその風景が手がかりとなって思い出しやすくなる。

すぐに使える簡単な方法もあれば,少し手間のかかる方法もありますが,必ずしもこのまま使う必要はありません。これらの知見を応用して,自分に適した自分なりの勉強方法を工夫することが大切です。
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マインド・ワンダリング&先延ばし(まとめ2015-Part4)

2016年01月09日 | まとめ記事
昨年のブログでマインド・ワンダリング(心のさまよい)と先延ばしという,私たちの日常生活の質を低下させ,教育現場でも大きな問題となる身近な困った現象についていくつか記事を書いていました。今回はそれをまとめておきたいと思います。昨年のまとめをここまで先延ばしてました・・・

マインド・ワンダリング

先延ばし

今週,来年度の3年生に向けて所属研究室を決めるための説明会がありました。私は昨年同様ほとんど何も用意せずに参加してしまったので,言っておかねばならないことをいくつか飛ばしてしまいました(反省しております)。言い忘れたことのひとつが,すべての社会現象は,人間の心が作り出したものだということです。あらゆる人間関係上のいざこざは言うまでもなく,学問,制度,文化,科学技術といった私たちの生活を支える便利な発明から,偏見と差別,貧富の格差,地球温暖化,テロとの戦いといった地球上の全人類に関わるけれども解決法の見つかっていない究極の大問題まで,突き詰めればすべて,人間の心がその始まりにあります。人間がその心で感じて,考えて,行動しなければ何も生まれていないはずです。心理学はそんなすべての根源にある人間の心に関して探究する学問なのです。

心理学は日常的な心の現象を扱っているわりに抽象的で難しいなと感じる人もいるかもしれません。一応科学ですので,若干のお硬さは仕方ないでしょう。しかし,自分が興味のある心理現象を見つけ,勉強を始めればすぐに慣れてくると思いますよb(^^)
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認知機能の低下と改善(まとめ2015-Part3)

2015年12月23日 | まとめ記事
今回は私たちの認知機能を低下させるさまざまな要因を扱った記事と,認知機能を回復させたり改善したりする方法を扱った記事をまとめていきたいと思います。音楽やSNSは現代人の生活に深く根ざしていますが,それらの認知機能に対する影響は良くも悪くもない,人によりけり場合によりけりのようです。

認知機能を低下させる要因

認知機能の回復・改善が期待できる方法

どちらともいえない活動

ひっそりと研究室のブログを開始し,この最初の1年間で合計124件の記事をアップできました。今では1日平均80名前後の方が当ブログを訪れてくれています。たった80人かと思われるかもしれませんが,有難いことに当ブログを見てくださった方々から,自分の生活や教育や研究に活かせる何かしらのヒントを得たという声もいただいています。それと,ゼミ生がちゃんと勉強している(ように見える)ので,とてもうらやましいという感想もいただきました。日本の西の果ての小さな半島から,私たちが細々とコツコツと情報発信することが,(何もしないことと比べて)ほんのわずかでも世界をよりよい方向に変えているのかもしれないと考えると,わくわくすると同時になかなか凄いことだと思います。

大学の授業はまだ残っているのですが,ブログのほうは年末休業に入りたいと思います。残っている仕事を頑張って片付けます(´Д`)・・・みなさま寒さに負けず,よい年の瀬をお迎えください。
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