ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

【2】.実践版・灯油販売戦略・・・マーケットへの異業種参入の頃

2009年09月09日 06時12分45秒 | Weblog
そもそも、ホームセンターが灯油の販売を開始したのは14年くらい前からです。
首都圏の石油業者の方はご存じの方も多いはずですが、
当時は、私も石油流通ビジネスの最前線で商売をしていました。

北関東地区でKHやJHなどの大手ホームセンターが店頭で灯油の安値販売を開始した頃ですが、
ちょうど、ガソリンスタンドビジネスの疲弊が顕著になった頃と一致しています。

従来から、販売競争が激化していた北関東エリアではSSの経営状況悪化により、
合理化などで配送体制の弱体化が顕著でした。

もうひとつ、灯油の配送体制が弱体化した理由は「季節格差」も大きな理由です。

当時、首都圏では新興住宅地が盛んに開発されており、新たな住宅が急増、
地域の土地カンのある習熟したスタッフでなければ合理的な配送ができないという理由もあったように思います。
アルバイトなどの素人では個別的な宅配に時間が掛かり効率が悪かったのも事実です。

そんな理由から、
小口ポリ缶の灯油配送を断るSSが増えていたなどの理由もありました。

そんな訳で、
ホームセンター系の店頭現金売り灯油は新興住宅地周辺で、爆発的に売れました。
どんな立地のどこのホームセンターがどのくらい売れたのか、
私自身が、最初にホームセンターへ灯油ビジネスフォームを提案し
商品供給もしていたわけですから、当然中身を一番知っているわけです。
とにかく、最初は成功でした。

別に、今更そんな事を言って威張る気持ちはありません。
なぜなら、結果として、私の「業転ビジネス」はいくつかの要因で大失敗という結果になったわけです。
しかし、そんな失敗が、その後の石油流通ソリューションビジネスの原点となったのですから、現実は皮肉なものです。

灯油の販売戦略を公開するに当たり、
売れる理由。売れない理由。
それぞれ、明確な理由があります。

私は、その後の10年間、灯油配送システム「雪ん子」を持って、
自ら全国各地を巡回し、灯油販売最前線の現場を見ながら自分の考え方も検証しました。
私ほど、全国各地の石油販売業者と実際に面談した人間はいないはずです。
現在では、「灯油ビジネスを日本で一番知っている男」であると自他ともに認められるようになったと思います。

しかし、私は、評論家やコンサルタントではありません。

元は筋金入りの、リテール業者です。

今回は、自分の石油ビジネスの総括として、
できる限り、公開させていただきます。

最初におことわりしておきたいことがあります。
当然、現在の石油業界に関する弱点や反省事項を挙げることにもなりますから、
くれぐれも、気を悪く差ならないようにしてください。
お金を貰ってのコンサルティングなら、気を使うこともあるでしようが、
それでは、本音も言えない訳です。
「良薬は口に苦し」と思って、読み流してください。

全部読んだら、
貴方も石油流通のプロフェッショナルといったところです。

次へ、続く・・

最新の画像もっと見る

コメントを投稿