花*花・Flora

野の花・山の花・外来植物・果実や種子などなど、観察したことを気ままに綴るBlogです。 

サイハイラン

2006年05月31日 | 山の花
 
2日前のシランを読んでくれた 友人の小道さんが、さっそく花粉塊をつまようじにくっつけてくれました。 
でも、初めはいったいどうすれば花粉塊がついてくるのかわからなかったそうです。
 
そこで、今日はサイハイランでちょっと詳しく説明してみようとおもいます。

ラン科の花は中心に、雄しべと雌しべが合着して柱のようになった 「ずい柱」(画像の白っぽいもの)があります。
ずい柱の先端にはケース(葯)があって(黄色いもの)、そのケースの中に花粉塊が入っています。
 
昆虫が蜜を吸うために花を訪れて、帰るときちょうどケースの部分に体が触れます。 
そのとき、すごい接着力をもった花粉塊がケースからすっぽりと抜ける仕組みになっています。

サイハイランの花粉塊は4個です。
昆虫が花粉塊をくっつけて、こんどはちがう花に訪れると雌しべにはこれまたすごい粘着力があるために、花粉塊はみごと雌しべについて受粉するようになっています。

ラン科の花は、細かい花粉をたくさん作るのではなくて、いかに高い確率で受粉させるかを選択したのでしょうね。