豪雪と友情(その2)
教室の中ではやった遊びが「馬乗り」である。それはじゃんけんで組分けして二組に分けて始められた。
そして、先攻後攻をじゃんけんで決め、後攻は初めに守備に就く。
守備は一人が教室の壁に前向きに立ち、その股の間に一人が頭を突っ込み、
次の一人は二人目の股の間に頭を入れ、それを繰り返すことによって馬が出来上がるわけである。
そこに攻める側は、勢をつけて走り、そして飛び跳ねて馬の上に乗るのだ。
馬がつぶされると、攻める側の勝ちで、再度馬を組みなおしてやり直すことになる。
守備側もそれなりに馬のなり手の位置も考えて組むのだが、攻める側は弱点、小柄な馬を狙い、
つぶそうとして重なり合って飛び乗るのだから大変だ。
不幸はそんな遊びが最高潮に達したときに突然起きた。
小柄で非力と思われて狙われた馬がつぶれた際に足に大けがを負うことになったのだ。
異変に気付きみんなが集まると、ひざを骨折した様子で、変な角度で曲がってしまっている。
(続く)