ウィトラのつぶやき

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どうなる、ギリシャの状況

2012-05-14 09:10:47 | 社会

ギリシャの総選挙で野党が躍進して内閣が成立しない、という状況になっている。どの党も過半数に達しないので連立を模索したが、第1党、第2党、第3党の順番に連立内閣の組閣を模索したが全て連立合意が達成できず過半数に達しない。現在大統領の調整中だがそれもうまく行かない。その場合には再選挙になるという。

こうなった理由は財政緊縮策を取る与党に国民が反発し、EUとの合意に対して反対する野党が躍進したことによる。再選挙が行われれば更に緊縮反対派が増えそうだということである。それで緊縮反対派が過半数に達したらどうなるのだろうか?緊縮反対派はEUと再交渉すると言っているようだが見込みは無いようである。

これまで、何度も救済を受けているEUの他の諸国がさらなる支援をするのか、その可能性は低いだろう。そうするとどうなるか? 国に金が無くなり公務員の給与不払いのようなことになるのだろうか?それならば1年半ほど前にパパンドロウ前首相が国民投票をやると言ったときに妥協せずにやっておけばよかったのに、と思う。そうすればその時に問題が吹き出て今頃は解決に向かっているだろう。

問題はギリシャがユーロに加盟していて独自でお金を発行できない点にある。日本で言えば夕張市のような状態でお金がなくなれば陳情を行って政府から借りるしかない。夕張市の場合もこれを繰り返していたのだが国がこれ以上は許さないという状態になって極端な緊縮財政を余儀なくされた。ギリシャは夕張市と同じような状態にあるのだが、これ以上お金を貸してくれそうな人は見当たらない。夕張市と同じような状態に入ろうとしていたところを、ユーロから離脱して独自通貨を発行しようというのだろうか?

独自通貨を発行するにしても大変な準備期間が必要なので決断を早くしておくべきだったと思う。

それにしても、ギリシャの政党はきちんとした独自の政党としてのポリシーを持っているものだと思う。日本だったら一度、選挙で選ばれたら何としても再選挙を避けるために、党の方針を曲げるだろうと思う。この辺りは議会制民主主義の長い歴史から来ているものかな、と思う。

ギリシャはユーロ離脱の可能性が高まってきたと思う。ユーロ離脱の影響は日本の金融緩和などの通貨政策と同じ面があるので自分の中できちんと整理してみたいと思う。


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