ウィトラのつぶやき

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ポピュリズムが作り出す問題

2011-07-16 06:36:59 | 社会

先週だったか玄葉国家戦略担当相がテレビで「ポピュリズムを排すことが一番大事」と語っていた。私はこのブログで何度か「菅総理と鳩山前総理は似ている」と書いているが、その似ている点がポピュリズムであると気づかされた。

ポピュリズムとは人気取り政策である。鳩山前総理のポピュリズムは「皆から拍手喝采されたい」というポピュリズムで、沖縄基地問題、アジア共同体構想、CO2の25%削減など、できるかどうかは考えもせずに次々とぶち上げた。菅総理のポピュリズムは「良い人だと思われたい」というもので、成長・福祉・財政再建の3兎を追うところから始まって、原発反対などである。菅総理の場合には今や人気取りというよりも退陣を引き延ばすためにコアとなる菅支持者が欲しいので、大勢の意見というより一部の人に強く受ける政策を言っているという感じがする。

成長のために言っていたTPP参加なども見合わせた。TPPと震災がどう関係あるか見えないのにである。原発反対だって今はそう言っているが1年後は原発再会を言い出すだろうと思う。一度方針を決めたら1年後に変えることなんてできないのにである。

原発問題でも被災者を救う等と言いながら実際は殆ど役に立つことをしていない。動いているというポーズを作るために政府の中に色々組織を作っているだけである。今回の原発問題で私は一番まずいと思うのは放射能拡散マップを作らなかったことである。以前にも書いたが原発問題が出たら放射能がどの程度、どこまで広がっているか、の測定をして時々刻々国民に知らせることが政府の義務であると思うのだが、政府は今に至るまでこれを一切やっていない。地方自治体が自衛のためにそれぞればらばらに測定しているだけである。今は放射能の拡散はおさまっていると思うがそれすら分からない。牛肉から放射能が検出されるものだから、今でも広まっているのかと思っている人も少なからずいるだろう。本気で放射の問題を考えていればこんな対応は考えられない。

民主党政権はこの種の総理が続いたがそれは野党慣れしていたからだろう。しかし、この状態がまだ1年以上続くと思うとその間に日本はどこまで悪くなるのかと思う。


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