ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

東京都の水道水にヨウ素混入の発表

2011-03-24 08:41:35 | 生活

東京都の水道水から、成人の規定値以下ではあるが、乳児の規定値以上のヨウ素が検出され、水道水をなるべく飲まないように、という発表があった。水のペットボトルはあっという間に売り切れだそうで、今後も当分供給は追い付かないだろう。

政府はこのような発表をするときに、これで何が起こるか、それに対する対策はどうとれば良いかを考えなかったのだろうかと思う。当然のことながらペットボトルの水の供給は追い付くわけはなく、パニック状態になるだろう。特に保育所などの他人の子供を預かっている組織は自分でリスク判断することができないので困ってしまうだろう。政府は発表する際にその結果起こることをある程度予測し、対策を考えながら発表すべきだろう。

今朝の新聞各紙は社説のこのような趣旨のことを述べている。しかし、マスコミは報道でもう少し考えられないのかと思う。テレビ朝日を見ていたら、ヨウ素入りの水を飲むと直ちに甲状腺がんになるような報道をしている。政府発表を読みあげるようなニュースではなく、大学教授を連れてきて解説させてである。どうして「これくらいなら大丈夫」と言わないのか。別のチャンネルでは(NHKだったと思う)乳児を持つ母親がコメをとぐのにペットボトルの水を使っている場面を流している。どうしてそこで「ここまでやらなくても良い」というコメントをつけられないのだろうか。

マスコミだってホウレンソウや牛乳の問題である程度勉強しているはずである。政府に要求するだけでなく、自分たちも報道の結果起こることを考えるべきである。ペットボトルの水が不足するので今度は「心配ありません」というメッセージが流れるだろう。しかし、これは「他に解決策が無いからだ」と思われてしまう。最初の発表のインパクトは大きい。


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1 コメント

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放射線量 (世田谷の一隅)
2011-03-24 12:50:37
ベクレルだとかシーベルトだとか、普段慣れない計量単位が現れ、一年の総量だとか放射量だとか言われてもわからない。それ以上にわからないのは、レントゲン撮影だとかCTスキャンと同様に、ラジウム、ラドン温泉と称して放射線が出ることを売り物にしている温泉まである。そこの放射線がどの程度なのか? 等を考えると、大騒ぎする必要は全くない。
http://www.nagase-landauer.co.jp/quixel/knowledge.html

いきおい、マスコミがニュースとして取り上げる事によって、視聴率を稼ぎたいのか、それとも単に話したてるのが目的なのかによって、騒ぎ方が違う。

こんな時には、すぐに、「専門家」と称する人が引っ張り出されるが、少し経ってよく考えてみれば大した専門家でもなく、また、非常に偏った分野での専門家であることが少なくない。だから、どの報道を信ずるのか、その為には、どの報道トドの報道を常に比較しながら理解するのかの手法が必要となる。

概して日経は全体に産業界に遠慮している点がるかもしれないが比較的まともな取り上げ方をしている。それに比べるとA紙はニュイース性だけが先行している印象。

これは、今回の社会問題に限ったことではなく、経済、政治面の報道でよくわかる。しかし、A紙の発行部数、それでも何百万人もいて、紙メディアは低調と言いながら、その部数が大きく減じていないところを見ると、そんな報道内容を好む人も、まだまだ日本には結構いるということですね。

マスコミは第四の権力と自称して肩を張っているが、そのマスコミに相互批判の文化がなく、単に「総合誌」、「話題性」だけを追いかけるyellow jaournalisumが主流なのは日本の特徴なのでしょう。

ぼやいてもしょうがない、そんなマスコミから距離を置くことの大切さを若い世代に教えることとしましょう。
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