ウィトラのつぶやき

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NHKの討論会 とことんj、はなそう「税金のこと」

2008-09-07 08:04:09 | 社会
昨夜のNHKの討論会は面白かった。

伊吹財務大臣や、竹中平蔵氏などに加えて様々な業種の人たち、一般人も加えて税人に対する様々なことを討論している。しかし、話題は当然のように税金にはとどまらず、景気など世の中全般のことに広がっていく。

税金なので当然「自分は払いたくない、誰かほかの人に払ってもらう」という考えが中心である。しかし、あれだけ色々な人がいるとそういう意見には必ず反論が出る。

「噛み合っていないな」と思ったのは伊吹大臣で、何人かが「消費税は福祉のために使うといって導入したのに、福祉はちっとも良くなっていない。何か他のことに使われているのではないか」と言ったのに対して、大臣が「今の消費税の総額(一部地方自治体に入るので政府が使える総額)が福祉の予算の半分くらいにしかなっていない」と何度も回答していた点である。

質問者はそんなことを聞いてはいない。「それまでの福祉は一般財源から賄っていた。それを維持して消費税分を取り込めば福祉予算は増えるはずである。しかしそれを減らして結果として福祉予算を減らすのは、結局消費税を他のことに回しているのと同じではないか」ということである。伊吹大臣は就任して日が浅いが早くも官僚に取り込まれた感じがする。番組では誰かがこの点を指摘するべきだと思った。

もう一人は竹中平蔵氏である。竹中さんの視点は常に「世界の中の日本」という点にあり、「日本の国際競争力を高めるためには企業の税金を安くしないといけない」という主張をしている。しかし、あの場にいたほとんどの人は「国際競争力より自分の生活」という立場の人たちなのでその声はかき消されてしまう。国際競争力が下がると、まわりまわって最後は生活レベルに影響してくるのだが、その点をきちんと説明できていなかった。出演者の選択という面もあると思うが、私は国際競争力はこれからの日本の根幹だと思っているのでもう少しサポートが欲しかった。

考えさせられたのは森永卓郎氏の「相続税は100%で良い」という意見である。竹中氏は今でも日本の相続税は国際的に高い、と言っていたが、私は100%は極端にしても最高90%くらいでもよいように思う。親が子に残すべきものは「見えざる資産」であってお金を残す必要はないからである。こうすると相続税逃れであの手この手が出てくるだろうが、それはまた考えればよい。

こういう番組は番組の作り手の意図がどうしても入ってしまう。しかし、今回に関して言えば結構皆好きなことを言っていた感じがする。この姿勢を維持して定期的にこういう番組をやってほしいものだと思う。途中に漫才を入れる必要があったのか、そこは疑問に感じた

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