ウィトラのつぶやき

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富士通がクラウドでマイクロソフトと連携

2010-07-10 07:23:20 | 経済
今朝の日経新聞の一面トップには富士通がクラウドでアメリカのマイクとソフトと連携するとある。NHKでも報じていたので間違いないだろう。

マイクロソフトは言わずと知れたIT業界のトップ企業だが、クラウドではグーグルが先行してマイクロソフトは出遅れている感がある。ソフトを売るビジネスモデルのマイクロソフトに対して、ソフトではなくソフトを使ったサービスを売るグーグルがクラウドで先行するのはある意味で当然と言えるだろう。

消費者向けではグーグルが先行しているが、クラウドを企業のインフラとして使う場合には安心感が重要で、その場合のマイクロソフトのブランドネームは大きいだろう。データセンターやソフト開発は基本的にマイクロソフトが受け持ち、富士通は顧客対応を受け持つようになるようである。

その意味では、富士通にとっては売り上げのかなりの部分をマイクロソフトい持っていかれるようになるのだが信頼性や開発速度では大幅に向上することになり、富士通がクラウドの分野で生き残れる可能性はかなり高まると思う。

現在、日本の企業が提供しているソルーション事業は企業の個別の要求に対応するオーダーメイドなのに対してクラウドは基本的にメニューから選択するレディメイドである。私のような零細事業者はレディメイドから選択するしかないが大きな会社になるほどその会社独自のやりかたを変えづらく、オーダーメイドの部分が残ることになるだろう。この富士通とマイクロソフトの連携ではマイクロソフトがレディメイド、富士通がオーダーメイドの部分を担当して、現在のソルーション事業とグーグルのクラウドの中間的な所を目指すことになるのだろう。

この流れはソフトウェア開発事業の多くの部分がアメリカに移行することを意味している。以前、私はソフトウェア開発人材の雇用問題が日本で出るだろう、と書いたが、それが現実化してくる感じがする。

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