ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

「インフラと標準化」~ベトナムに関する取り組み~

2012-06-07 17:09:48 | 東工大

昨日は東工大と日本規格協会共催の標準化討論会「インフラと標準化」~ベトナムに関する取り組み~、に行ってきた。

昨年9月から3カ月に1回程度開催している標準化に関する公開討論会で今回は私の同僚の渡辺特任教授の担当だった。規格協会が事務方を取り仕切ってくれたので代々木公園にあるオリンピックセンターで行われた。

タイトルにあるようにインフラビジネスのベトナムへの売り込みの事例紹介が中心だった。私にとっては初めての話だったがベトナムに対しては日本政府が継続的に経済援助を行っており、水、道路のメンテナンス、鉄道などを色々な企業が売り込んでいる。しかし、率直に言ってそれぞれ小粒で、大きな事業戦略の一環で動いているというよりは、たまたまチャンスをつかんだのでそれをとっかかりにビジネスを展開しようという動きに感じた。

今までの家電、自動車などで日本で成功したものを海外に売り込みに行く、その時に日本と現地の違いに気がついて調整していく、というやり方の印象が強い。現在はそのモデルから一歩進んで、ある程度世界戦略を持った上でその中でベトナムという国を位置付けて売りに行く、というのが世界の動きであり、家電業界、自動車業界などはそういった動き方になっていると思うのだが、水、道路、鉄道と言った分野はまだ輸出の経験が浅いのでそこまで行っていない、という感じである。

こういった場で他の業界の人と話すことによってインフラ分野でも世界的に市場を捉えて動くようになって行けばもっと大きな市場が見えてくるのだろうという感じがする。規格協会の会長などはそいうい方向にもっていきたくていろいろ仕掛けている感じなのだが当事者はまだまだというような印象を受けた。

ヨーロッパ辺りはもっと戦略的に動いていそうな気がする。そういった他国の企業の分析を紹介するのも良いかもしれないと感じた。私によっては知識のない分野だけに新鮮に感じた。