かとるかーる

楽しかったこと、美味しいもの、覚えておきたいこと…私の備忘録。

「こいつ」「そいつ」「あいつ」

2007-04-04 23:03:13 | みやぎのことば

みやぎの言葉を喋る人は、基本的に、「これ」「それ」「あれ」を使わないように思う。
かわりに使うのが、「こいつ」「そいつ」「あいつ」。
「これをあっちに持っていって」と頼むときは、「こいつ、あっちさ持ってってけろ」となる。
どうして、これを今日エントリしようと思ったかというと、昼間のラジオでローカル局の女子アナが「そいつは・・・それは言ったほうがいいでしょ!」と、つい「そいつ」を使っていたのねん。
すぐに「それ」と言い直してたけどね。

私も、ついつい使ってしまうのが、「そいつ」かな?
「そいつはやめたほうがいいんじゃない?」とか、「そいつがいいんでない?」とか・・・
今でこそ、すっかり慣れた響きだけれど、こちらに嫁いできて、義父母達の会話を聞いていてギョっとした思い出がある。

「あいつはダメなんだー。」「あいつダメなのは(わ)?」という会話。
標準語で「アイツ」と言うと、彼あるいは彼女(つまり三人称)、人を指す言葉だよね。
私は、義父母達が「あいつ」呼ばわりしている人が、どんな人なのか、会話を聞いていても理解できなかった。
ただ、あまりに憎々しげに「アイツ」を悪く言うので、よっぽどの人なんだな、などと思った。
みやぎでは「あいつ」を物や物事に対して使う代名詞なのだと分かったのは、ずいぶん後になってからである。。。

ちなみに、「どちら」は「どいつ」です。

ん?
「どいつ」って平仮名にすると、間抜けだな・・・


 


おばんです

2007-03-22 22:38:59 | みやぎのことば
ここみちのくに嫁いできて18年目になる。
初めの頃は、出身を明かすと、「やーっぱりね、言葉がキレイだもの」と言われたものだった。
何を隠そう、東京生まれの千葉育ちだもんね。
ところが、子供が生まれ、いろんな出会いがあり、ママさんバレーを始めた頃には、かなり東北弁に馴染んできた。
妹と電話で喋る時などは、訛りが出ないように注意するほどだ。
それでも、アクセントは東北弁そのものになっているらしく、「お姉ちゃん、訛りがすごい・・・」と指摘されたりする。
最近では、アクセントはおろか、ちょっとした言葉尻も「・・・だっちゃね~?」ってな具合に、すっかり東北弁になり、私の事を地元出身と信じて疑わない人も多い。

そんな私が、どうしても馴染めないのが、夜の挨拶「おばんです」なのである。
今夜も、地区PTAの総会があったのだが、多くの人に「おばんですぅ」と声をかけられても、つい「こんばんは~」と口から出てしまう。
どうしてなんだろう?
夜の挨拶に、「おばんです」を使えるようになったら、私は真の東北弁スピーカーになるのだろうな(笑)。
ちなみに、「おばんです」を丁寧に言うと「おばんでございます」となります。
「こんばんは」の丁寧形って、ないよね。
あれ?「おはよう」にだけ「ございます」がつくのね。不思議・・・

ここに嫁いできてから、初めて聞いた楽しい言葉がたくさんある。
思い出したら、このカテゴリーで書いてみたいと思います。