みやぎの言葉を喋る人は、基本的に、「これ」「それ」「あれ」を使わないように思う。
かわりに使うのが、「こいつ」「そいつ」「あいつ」。
「これをあっちに持っていって」と頼むときは、「こいつ、あっちさ持ってってけろ」となる。
どうして、これを今日エントリしようと思ったかというと、昼間のラジオでローカル局の女子アナが「そいつは・・・それは言ったほうがいいでしょ!」と、つい「そいつ」を使っていたのねん。
すぐに「それ」と言い直してたけどね。
私も、ついつい使ってしまうのが、「そいつ」かな?
「そいつはやめたほうがいいんじゃない?」とか、「そいつがいいんでない?」とか・・・
今でこそ、すっかり慣れた響きだけれど、こちらに嫁いできて、義父母達の会話を聞いていてギョっとした思い出がある。
「あいつはダメなんだー。」「あいつダメなのは(わ)?」という会話。
標準語で「アイツ」と言うと、彼あるいは彼女(つまり三人称)、人を指す言葉だよね。
私は、義父母達が「あいつ」呼ばわりしている人が、どんな人なのか、会話を聞いていても理解できなかった。
ただ、あまりに憎々しげに「アイツ」を悪く言うので、よっぽどの人なんだな、などと思った。
みやぎでは「あいつ」を物や物事に対して使う代名詞なのだと分かったのは、ずいぶん後になってからである。。。
ちなみに、「どちら」は「どいつ」です。
ん?
「どいつ」って平仮名にすると、間抜けだな・・・