「ISOLA 多重人格少女」
貴志祐介原作のこの作品。「角川ホラー小説大賞」を逃したものである。貴志さんご本人は、翌年「黒い家」で受賞しているわけであるが、この映画は「十三番目の人格 ISOLA」と題されたその「イマイチ作品」を基にしている。
映画もその設定を活かしきっていないが、まあ、そもそも原作が欲張りだ。
要素1.震災後の神戸を舞台にし、もっとも大事な「事件」が震災の瞬間に起こっている。
要素2.「多重人格」がキイとなりつつ、ミスディレクションとしても機能している。
要素3.「雨月物語」「新字源」など、実に「文芸」やら「国語」やらに敏感な者にはたまらないネタが振ってある。
しかし!
ネタバレ!!!
実のところは「ISOLATION TANK」などという「アルタード・スティツ」な一発ネタだけで出来上がっているといってよい。それに、
要素4.「超能力者」(厳密にはエスパーではなくエンパス能力者)が主人公!
という複合技をカマしているだけだ。
まあ、見るものがないときや、ひどく暇だといった時に見るのがよかろう。
わざわざ見るまでもない作品である。
しかし!
*「雨月物語」の「吉備津の釜」といえば、本邦髄一の怪談である。必読!*
貴志祐介原作のこの作品。「角川ホラー小説大賞」を逃したものである。貴志さんご本人は、翌年「黒い家」で受賞しているわけであるが、この映画は「十三番目の人格 ISOLA」と題されたその「イマイチ作品」を基にしている。
映画もその設定を活かしきっていないが、まあ、そもそも原作が欲張りだ。
要素1.震災後の神戸を舞台にし、もっとも大事な「事件」が震災の瞬間に起こっている。
要素2.「多重人格」がキイとなりつつ、ミスディレクションとしても機能している。
要素3.「雨月物語」「新字源」など、実に「文芸」やら「国語」やらに敏感な者にはたまらないネタが振ってある。
しかし!
ネタバレ!!!
実のところは「ISOLATION TANK」などという「アルタード・スティツ」な一発ネタだけで出来上がっているといってよい。それに、
要素4.「超能力者」(厳密にはエスパーではなくエンパス能力者)が主人公!
という複合技をカマしているだけだ。
まあ、見るものがないときや、ひどく暇だといった時に見るのがよかろう。
わざわざ見るまでもない作品である。
しかし!
*「雨月物語」の「吉備津の釜」といえば、本邦髄一の怪談である。必読!*