ゆいツールブログ:NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)

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マングローブ林の中はごみだらけ in Lombok

2020年12月03日 | ★2020年度(ロンボク)

Akhir November 2020, Tim Dulkadi sudah survey ke tempat mangrove..Gili Lawang dan Gili Sulat, Lombok Timur.

先日、ロンボクの若者グループ、ドゥルカディ・チームメンバーが東ロンボクの小さな離れ島ギリ・ラワン島とギリ・スラット島に調査に行ってくれました。

(上の写真は、ギリ・ラワン島のマングローブ林に入り込んだプラスチックごみです)

これは、来年度取り組みたいと考えている、マングローブ林環境教育プログラム及び観光開発プログラムの準備のためです。

ドゥルカディ・チームも、今年の2月の活動を最後に週一のミーティング以外は特に活動もなく、メンバーによっては別のことが忙しくなり、なかなか集まることもできませんでした。

そんな中、東ロンボクのルスくんからマングローブ林に関する情報が入り、チームキャプテンと一緒に、調査に行ってもらうことにしました。

(ギリ・ラワン島。左がルスくん)

ドゥルカディ・チームメンバーは、昨年9月にゆいツールが実施したバリ島でのスタディツアーで、州都デンパサールの近くのマングローブ林を訪れました。その時に、旧マングローブインフォメーションセンター(現「気候変動と森林火災対策センター」)で、スタッフのクトゥット・グデさんにマングローブ林について、種類や生態、機能などを色々と教わりました。

今回、ギリ・ラワン島とギリ・スラット島のあるサンブリア村の役場のスタッフのヒルハムさんに、インタビューすることができました。

これらの島は、3つの機関(観光局、環境森林局、村)によって管理されているそうです。

ただ、プロフェッショナルな観光管理はできていないようで、住民意識も低く、海から流れ着いたプラスチックごみが、マングローブの奥に入り込んでしまっています。(最初の写真)

それでも、きれいな場所もあります。

これらの島は、2004年に地域海洋保護地区に指定されました。

ホームページに公開されている情報によると、自生しているマングローブは8種類にのぼります。

以前、JICAのプロジェクトでマングローブを植林したり、木製トレイルを設置したりしたそうですが、トレイルの木材は住民によって持ち去れました。

その後、コンクリート製のトレイルが設置されたようですが、2年前の大地震で壊れました。(写真下)

調査にでかけたドゥルカディ・チームキャプテン(ゆいツール現地スタッフ)は、ごみだらけのマングローブ林を見て胸が痛くなった、と言っていました。

プラスチックごみの清掃なども、時々行政の声かけで行われることもあるようですが、活動はその時だけで日常的に環境保全に気を配る人たちがいないのが問題ではないか、と彼は言っています。

訪れる人たちの多くはローカルの人々で、彼らは生態系や環境保全には気を配りません。

ゆいツールは、ロンボク島にせっかく自生しているマングローブの有用性や効果などを住民に伝えたいなぁと考えています。

マングローブ林が育む生態系についても。そして、サステイナブルな観光について、提案をしていきたいです。

自然を観光利用するなら、ごみの管理が欠かせません。

先日の、ゆいツールとドゥルカディ・チームのミーティングでは、マングローブ林を守りながら観光利用する組織(団体やグループなど)が必要だね、という話になりました。今でも、「観光チーム」(インドネシアの村にたいていある青年のグループ)はありますが、もっと専門的で環境にも配慮できる人たちが集まらないと状況は改善できなさそうです。

それは、今回行った場所に限らず、ロンボクの他の場所のマングローブ林も状況は同じです。(例えば・・・西ロンボクのマングローブ観光地の様子

ドゥルカディ・チームキャプテンの意見では、結局「(人を動かすためには)お金=予算が必要」と言うことなのですが、私としてはやる気のある人たちを育てて、「サステイナブルな観光」を目指す組織を作り活動を見せていって初めて、行政も予算をつけられるのではないか、と考えています。

ちょうど、ロンボクの「ごみ銀行」(ごみのリサイクルを行う住民運動)が、住民の活動が先にあって行政の支援も行われるようになったように。

来年度、ゆいツールでは「サステイナブルな観光」を目指すために、人づくりと教材作りをしていきたいと考えています。

万が一、私が渡航できなかったとしても、できる範囲でドゥルカディ・チームに動いてもらい、少しでも活動を前に進めたい、と思っています。

(山)

(先日のマングローブ林調査の様子)

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