先日、中国産のHPVワクチンが認可されたとのことで、ちょっと調べてみた。
調べたサイトは3ヶ所。(ref 省略)
カタログもダウンロードできた。(url 省略)
このワクチンのニュースを聞いた時、一番?だったのは、なぜHPVワクチンには9価まで出てきているのに、ここでまた2価に戻しているのだろうということだった。
調べていくうちにわかったが。
まず、中国本土でHPVワクチンを開始するに当たり、いきなり対象年齢を9~45歳にしており、該当する女性が3億5400万人いるとのこと。
3億5400万人!
そりゃ、世界中のHPVワクチンが品薄になることでしょう。
で、中国産HPVワクチンだが
・中国のバイテク企業 Innovaxと、どっかの大学との共同研究の成果。
・Innovaxは グラクソスミスクラインとパートナーになっている。
なるほど、つまりCervarixの技術を再利用したということらしい。
だから2価なのだ。
そして、グラクソスミスクラインは、表には出ないが、ここで中国当局と利害関係を一致させた運命共同体になることに成功している。
・ワクチンの名前はCecoline
・カタログによると、アジュバントはアラム(水酸化アルミニウム)。
・防腐剤無添加。
Cervarix用のcDNAを大腸菌用のベクターにサブクローニングして、大腸菌で組み替えタンパク質を量産する体制にしたということらしい。
アジュバントはアラム。
例のMPL(ref) (サーバリックスのアジュバントに含まれる)は添加されていないとすると、副反応は減るかもしれない。
しかし、
大腸菌で生産したVLPタンパク質を利用するのでエンドドキシンが心配。
精製はしっかりできているのだろうか。
しかも防腐剤無添加。
流通過程の管理がしっかりできるのだろうか?
ref) サーバリックスのアジュバントはAS04。
AS04は、MPL+水酸化アルミニウム(アラム)
MPL:monophospholipid リン酸リピッド。
MPLは、サルモネラ菌(グラム陰性菌)の細胞壁の構成要素であるLPS(リポ多糖体)の加水分解産物。
AS04は、欧州で認可されサーバリクスで初めて使用されたアジュバント。
ちなみに、大腸菌もサルモネラ菌と同様、グラム陰性菌。
ところで、サーバリックスにしろガーダシルにしろ、その重篤な副反応には、これらのワクチンで初めて使用されたアジュバントも寄与しているのではないかという議論は最初から存在していた。
ガーダシルの添付文書に、アジュバントのみで自己免疫疾患系の疾患が高率で発症している表が掲載されている。
『また、ワクチンには免疫反応を高める目的で「アジュバント(補助剤)」というものが加えられています。
成分名はサーバリックスでは「水酸化アルミニウム」と「3-脱アシル化-4’-モノホスホリルリピッド A(MPL)」、ガーダシルでは「アルミニウムヒドロキシホスフェイト硫酸塩」となります。
これらのアジュバントにはアルミニウムが含まれていて、ワクチンに反対する人の中には、これを危険だという人もいます。
しかし、これはいずれもこれまでに用いられているワクチンでも使われているものであり、ごく微量であることから人体に大きな悪影響を与えるものではないことがわかっています。』
赤字が嘘。
まず、『これらのアジュバントにはアルミニウムが含まれていて、ワクチンに反対する人の中には、これを危険だという人もいます。』で、HPVワクチンに反対する人が、アルミニウムのみに反対しているように印象付けている。
過剰なアルミニウムはもちろん毒だが、
サーバリックスとガーダシルで一番問題になっているのは、AS04もAAHSも、今までのワクチンでは使用されていない新規のアジュバントということだ(AAHSについては、過去DTPに使用されていたという話も)。
彼は、もとは薬学部卒でそれなりの知識があるはずだろうに、「これまでにも用いられているワクチンでも使われている」
と虚偽の話をするのは、非常に悪質だと思う。
ゼラチンはおいしく食べられるので打っても安心とPRして、薬害オンブズパーソン会議につっこまれていたが、今回の連載もつっこみどころ満載だ。
ここでこんな嘘をつかなくてはいけないということは、
むしろ、そういうことよ。