足首が痛くてカロナールが処方されてる患者様がいた。
整形外科の処方だから一見どうってことない普通の処方箋。
しかしその真相は…。
左足に違和感があり急に発熱。救急車を呼んだがそのあとの記憶がなく気がついたらベッドの上。
薬剤師のあなたならどう判断する?
下肢の血行障害と一過性脳虚血。血管がなんらかの原因でつまり偶然血栓が取れて血流が再開。幸い後遺症は残らなかった。
旦那君のばばと同じ病状。でもばばは「気のせい」だの「ただのしびれ」だの適当な説明であしらわれたのが原因で不安にさいなまれ認知症扱い。
足が痛い。24時間ずっと痛い。家族に訴え、医師に訴える。明確な回答は得られず整形受診。骨にも筋肉にも異常がなくとりあえず痛み止めもらったらしい。
で、整形の先生がひとこと。「浮腫による痛みかもね。」高齢になると腎臓機能が低下する。水分がうまく出て行かないから飲んだり食べたりした水分と出て行く尿量の収支決算が合わないと浮腫む。だから酒を飲み過ぎた翌日は顔が浮腫む。摂取した水分量が多すぎたのだ。
前回までは抗生物質が処方されていた。雑菌の仕業じゃないかとの判断による処方。医者だって神様じゃないから予測を付けて投薬し、効いたか効かないかで白黒判断することもある。だから腹部が痛いときにカロナールとブスコパンが処方されたりするんだ。カロナールが効いたら腹筋が痛い。ブスコパンが効いたら腸が原因の痛み。ってな具合。
薬学部が6年制に移行し学問的には充実しつつある。しかし患者様の病態を把握し薬物療法を考えて行くには経験を積まないといけない。
調剤薬局では限界がある。なぜならばカルテが見えない。病棟で起きている現実が見えない。患者様のホンネが聞こえない。
小さな病院で勤務すると患者様との距離が近くなる。外来の診察室の会話を聞ける環境は貴重だ。
たまたま薬局の配置が病院のど真ん中で正面玄関が見えるし、診察室が見渡せる。患者様と先生や看護師のやりとりが聞こえる。入院処方や注射薬の払い出しがあるから入院患者様の状況が看護師から聞ける。オペ室の薬品補充や物品補充も手伝うから知識が豊富になるしオペの状況も聞ける。栄養課の人とも話ができる。そんな環境で働いていた。
当時は大変すぎて辞めたいと思ったことが何度もある。検査技師やレントゲン技師や医療事務の子とグダまいた時期もある。でも今思えばその経験は貴重で自分にとって何物にもかえがたい宝物だったのだ。
診療科目は外科、内科、脳外科、精神科、麻酔科、乳腺クリニック(癌外来)。救急指定病院でベッド数は70床。当時最先端のCTスキャンや胃カメラもあって漢方薬も本格的に扱っていた。
ドクターに頼まれて採用医薬品集を作成したおかげで薬の名前も覚えたし、薬効や特徴も覚えた。今になってそれが役に立ってる。
苦労は買ってでもしろと言うが大変な思いをした分、ブランクが長くても復帰は可能。
薬剤師だから出来ること、それは患者様の訴えに耳を傾け悩みを聞き、医師から聞いた説明をわかりやすくかみくだいて話し病気治療への意欲を失わせずによりよい方向に持って行く。時には涙し、時には自虐ネタを織り交ぜ、人対人のやりとりの中で心を通わせてもいいんじゃないかな。
医者や看護師は感情移入はタブーとされているが、薬剤師は人間くさくてもいいと思う。
診察でショックなことを言われ(病名を告げられ)辛い検査をさせられ、落ち込んだとき白衣の天使の看護師は優しく患者を励まし、心を癒してくれる。でも、最近の看護師は事務的で素っ気ない。外来では看護師じゃなくてクラークと呼ばれる人が事務的に物事を運ぶことが増えてしまった。
疑問を持ったままやダークな気持ちのまま帰宅しては首をつりたくなっちゃったりする。だから薬を受け取りに来たときに薬剤師さんに聞いてみようとか、薬剤師さんに話を聞いてもらおうとか思ってもらえたら…。
ささっと渡した方がいいケースもあるけどここの薬局に来たらほっとする。そんな薬局でありたいと社長が言ってた。
これからの薬局やドラッグストアは地域医療の拠点として健康に暮らすための相談窓口のような存在になっていかないといけないのだろう。
薬剤師は調剤中心から接客業へと変貌を遂げていかねばならないのだ。
薬は疑って飲めば効かないが信じて飲めばプラセボ効果かもしれないが効果が現れ、治癒につながるかもしれない。
一方で漫然と処方されている薬の整理や患者様が医師に直接伝えきれなかった情報のフィードバックも重要な仕事になっていくだろう。その為には医師との協力は不可欠で日ごろのコミュニケーションが重要になっていく。
理想的な医薬分業とは医師と薬剤師がそれぞれの立場で患者様本人のために意見を交換しあい、適切な薬を選択し、必要な物を必要な分だけ使用していくことじゃないかと思う今日この頃。それが実現すれば自ずと医療費も削減できるし薬害も減ると思うんだけど。日本の医薬分業や医療費削減の考え方はおかしいよね。
なんて熱く語ってみた。にっしーさん元気してますか?なんちゃって。
整形外科の処方だから一見どうってことない普通の処方箋。
しかしその真相は…。
左足に違和感があり急に発熱。救急車を呼んだがそのあとの記憶がなく気がついたらベッドの上。
薬剤師のあなたならどう判断する?
下肢の血行障害と一過性脳虚血。血管がなんらかの原因でつまり偶然血栓が取れて血流が再開。幸い後遺症は残らなかった。
旦那君のばばと同じ病状。でもばばは「気のせい」だの「ただのしびれ」だの適当な説明であしらわれたのが原因で不安にさいなまれ認知症扱い。
足が痛い。24時間ずっと痛い。家族に訴え、医師に訴える。明確な回答は得られず整形受診。骨にも筋肉にも異常がなくとりあえず痛み止めもらったらしい。
で、整形の先生がひとこと。「浮腫による痛みかもね。」高齢になると腎臓機能が低下する。水分がうまく出て行かないから飲んだり食べたりした水分と出て行く尿量の収支決算が合わないと浮腫む。だから酒を飲み過ぎた翌日は顔が浮腫む。摂取した水分量が多すぎたのだ。
前回までは抗生物質が処方されていた。雑菌の仕業じゃないかとの判断による処方。医者だって神様じゃないから予測を付けて投薬し、効いたか効かないかで白黒判断することもある。だから腹部が痛いときにカロナールとブスコパンが処方されたりするんだ。カロナールが効いたら腹筋が痛い。ブスコパンが効いたら腸が原因の痛み。ってな具合。
薬学部が6年制に移行し学問的には充実しつつある。しかし患者様の病態を把握し薬物療法を考えて行くには経験を積まないといけない。
調剤薬局では限界がある。なぜならばカルテが見えない。病棟で起きている現実が見えない。患者様のホンネが聞こえない。
小さな病院で勤務すると患者様との距離が近くなる。外来の診察室の会話を聞ける環境は貴重だ。
たまたま薬局の配置が病院のど真ん中で正面玄関が見えるし、診察室が見渡せる。患者様と先生や看護師のやりとりが聞こえる。入院処方や注射薬の払い出しがあるから入院患者様の状況が看護師から聞ける。オペ室の薬品補充や物品補充も手伝うから知識が豊富になるしオペの状況も聞ける。栄養課の人とも話ができる。そんな環境で働いていた。
当時は大変すぎて辞めたいと思ったことが何度もある。検査技師やレントゲン技師や医療事務の子とグダまいた時期もある。でも今思えばその経験は貴重で自分にとって何物にもかえがたい宝物だったのだ。
診療科目は外科、内科、脳外科、精神科、麻酔科、乳腺クリニック(癌外来)。救急指定病院でベッド数は70床。当時最先端のCTスキャンや胃カメラもあって漢方薬も本格的に扱っていた。
ドクターに頼まれて採用医薬品集を作成したおかげで薬の名前も覚えたし、薬効や特徴も覚えた。今になってそれが役に立ってる。
苦労は買ってでもしろと言うが大変な思いをした分、ブランクが長くても復帰は可能。
薬剤師だから出来ること、それは患者様の訴えに耳を傾け悩みを聞き、医師から聞いた説明をわかりやすくかみくだいて話し病気治療への意欲を失わせずによりよい方向に持って行く。時には涙し、時には自虐ネタを織り交ぜ、人対人のやりとりの中で心を通わせてもいいんじゃないかな。
医者や看護師は感情移入はタブーとされているが、薬剤師は人間くさくてもいいと思う。
診察でショックなことを言われ(病名を告げられ)辛い検査をさせられ、落ち込んだとき白衣の天使の看護師は優しく患者を励まし、心を癒してくれる。でも、最近の看護師は事務的で素っ気ない。外来では看護師じゃなくてクラークと呼ばれる人が事務的に物事を運ぶことが増えてしまった。
疑問を持ったままやダークな気持ちのまま帰宅しては首をつりたくなっちゃったりする。だから薬を受け取りに来たときに薬剤師さんに聞いてみようとか、薬剤師さんに話を聞いてもらおうとか思ってもらえたら…。
ささっと渡した方がいいケースもあるけどここの薬局に来たらほっとする。そんな薬局でありたいと社長が言ってた。
これからの薬局やドラッグストアは地域医療の拠点として健康に暮らすための相談窓口のような存在になっていかないといけないのだろう。
薬剤師は調剤中心から接客業へと変貌を遂げていかねばならないのだ。
薬は疑って飲めば効かないが信じて飲めばプラセボ効果かもしれないが効果が現れ、治癒につながるかもしれない。
一方で漫然と処方されている薬の整理や患者様が医師に直接伝えきれなかった情報のフィードバックも重要な仕事になっていくだろう。その為には医師との協力は不可欠で日ごろのコミュニケーションが重要になっていく。
理想的な医薬分業とは医師と薬剤師がそれぞれの立場で患者様本人のために意見を交換しあい、適切な薬を選択し、必要な物を必要な分だけ使用していくことじゃないかと思う今日この頃。それが実現すれば自ずと医療費も削減できるし薬害も減ると思うんだけど。日本の医薬分業や医療費削減の考え方はおかしいよね。
なんて熱く語ってみた。にっしーさん元気してますか?なんちゃって。
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