柳美里の今日のできごと

福島県南相馬市小高区で、
「フルハウス」「Rain Theatre」を営む
小説家・柳美里の動揺する確信の日々

一大事

2014年03月20日 22時19分07秒 | 日記
17日は、福島県中通りの友人たち(福島中央テレビの藤田潮さん、福島大学の熊沢透さん、某病院に勤務しているtaiseiさん)と、熊先生行きつけのスペインバル「アロス」 で呑みました。
18日は、飯舘村(現在、避難指示解除準備区域・居住制限区域・帰還困難区域の3つの避難指示区域に分断されている)の珈琲屋「椏久里」の市澤秀耕さん・美由紀さんご夫妻のお話をうかがいました。
そして、午後、taiseiさんに福島のあちこちを案内していただきました。

鎌倉の自宅に帰ったのは、夜9時半です。

なんと、同居している村上朝晴くんが、猫のシャンプーの最中に猫に噛まれ、アナフィラキシーショックで重症(失神・嘔吐・噛まれた手がグローブのように腫れあがる)だったのです……

あと数時間遅かったら死んでいた、と医者に言われたそうです。

村上くんの代わりに家事全般をこなさなければなりません。

そんな状況のなか、3月19日は、柳美里1年半ぶりの小説『JR上野駅公園口』の発売日でした。

鎌倉駅西口の「たらば書房」に行ってサインをしたり(上の写真です)、サイン本を作成して郵送したり……

今日(20日)は、『文藝』夏号(4月7日発売)の校了日でした。
連作小説 「ねこのおうち」 の第3話 「サンタのおうち」のゲラの手入れをしました。

21日、22日の2日間で『創』『イオ』の連載エッセイと、鎌倉文学館から依頼されている芥川龍之介についてのエッセイを書き上げて、22日からは講談社から出版予定のノンフィクション『警戒区域』執筆に戻らなければ……

大変だぁ……

大変だぁ……

大変だぁ、しか口から出てこない……

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2年ぶりの「ふたり」

2014年03月20日 21時30分12秒 | 日記

原発事故によって、南相馬市小高区は「警戒区域」となって閉ざされ、2012年4月に「避難指示解除準備区域」に再編されたものの、未だに寝泊まりは許可されていません。

小高区のご自宅に帰ることができないこの3年のあいだに、仙台の会社に転職した浅野美紀さん(左・33)と、結婚して田代から中村に姓が変わった中村真木さん(右・45)。

2年ぶり2度目のご出演です。

浅野さんのご自宅はいま取り壊しの最中で、壁が取り払われた剥き出しの家から、愛用のロッキングチェアが見つかった、探しても探しても見つからなかったのに――、と写真を見せてくれました。

深い紅色の布張りの座面で、お祖母様が生きた年代を感じさせる、とても素敵なロッキングチェアでした。


写真のわたしが困り顔なのは、カメラを向けている今野聡ディレクターのせいです。
「チーズ!」の代わりにいつも違った言葉を言うんですが、それがとっても……
笑えない……

今野さぁん……


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

おだがいさまFM

2014年03月20日 21時30分00秒 | 日記

同じ臨時災害放送局として交流がある富岡町の「おだがいさまFM」(郡山市富田町若宮前仮設住宅)で「ふたりとひとり」の収録を行いました。

左は、新潟で中越地震を経験して、他人事ではない、と思って郡山に移住し、富岡町の町役場に就職した北村育美さん(31)。
右は、郡山の社会福祉協議会に務め、原発避難民の「生きがい希望づくり教室」や「足湯」などのサービスを行っている田口和香恵さん(35)。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

臨時災害放送局

2014年03月20日 21時24分28秒 | 日記

今野さんの車で、南相馬市鹿島区の寺内塚合第二仮設住宅にある 「のら友農園」から、

郡山市富田町若宮前仮設住宅内にある、富岡町の臨時災害放送局 「おだがいさまFM」 に向かいました。

富岡町の障害者支援センター「東洋学園」に務めていた鈴木マサ子さん(69)と遠藤絹子さん(42)とお話ししました。

その様子を『福島民報』に取材していただき、記事になりました。

「被災者の思い発信 芥川賞作家・柳美里さんと富岡町民が対談 ラジオ番組で収録」
http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/2014/03/post_9628.html

南相馬ひばりFM 「ふたりとひとり」は、毎週金曜日 夜8時半から 「サイマルラジオ」 にて放送しています。
過去放送分は、サイトのアーカイブで視聴できます。
http://hibarifm.wix.com/870mhz



スマホ用アプリ「TuneIn Radio」でもお聴きいただけます。
https://itunes.apple.com/jp/app/tunein-radio/id418987775?mt=8

https://play.google.com/store/apps/details?id=tunein.player&hl=ja


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

のら友農園

2014年03月20日 20時59分10秒 | 日記

3月16日は、朝9時に、臨時災害放送局 「南相馬ひばりFM」の担当ディレクター・今野聡さんに(南相馬市原町区の旅館に)車で迎えにきてもらい、
鹿島区の寺内塚合第二仮設住宅に向かいました。
避難指示解除準備区域である小高の「ママ友」、廣畑祐子さんがやっている「のら友農園」を見学しました。


「のら友農園」は、原発事故で農業ができなくなってしまった方々のための花農園です。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

3月15日のできごと

2014年03月20日 20時14分42秒 | 日記
午前中、南相馬市鹿島区の親友・錦織祐美さんちに行った。
女川原発で働いている(事故当時は、福島第一原発で働いていた)祐美さんのお父さん・春男さんが運転する車で相馬に向かった。
春男さんに、相馬尾浜にある旅館「斎春商店」で復興丼とつぼ鯛の焼物と目光の天ぷらとはまぐりの酒蒸しをごちそうになった。
ものすごく美味しくて、ものすごくお腹いっぱいになった。
公立相馬総合病院に行き、難病で入院している祐美さんのお母さん・幸江さんのお見舞いをした。
いったん、祐美さんちに帰った。
祐美さんの弟さんの次女・華(はな)ちゃんが演奏するピアニカを聴いたり、髪を結んであげたりして過ごした。
祐美さんの親友・みわりんちに行った。
みわりんのお母さんと話した。
再び、祐美さんちに戻って、夕食の支度を終えたみわりんと落ち合い、
原町の「炭火焼ダイニング 蓮-REN-」で大いに食べ、呑み、しゃべった
男性陣は、小学校教諭のUさんと塾講師のYさん。
二次会は、南相馬唯一のナイトクラブ「メビウス」――。
名取や小高の20代前半の女の子たちが働いていた。
「うちはお金がないから、お金を貯めて、専門学校に行きたいんです」と19歳の女の子が語っていた。

全部写真を撮ってあるんですが、悩んだ挙句、相馬の「復興丼」をアップします。
ときどき女川の寮から電話をかけてくるはーさんです。
はーさん、ごちそうさまでした。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする