きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「ドン・キホーテ」コレゴワ&コルプ/レニングラード国立バレエ

2008年01月26日 | バレエ・ダンス
プロローグは、ちょっと変わった。
ドレス&ベールのドルシネア姫が現れて、
(他の人には見えない幻)
キホーテはそれについていってしまうような。
ポンチョもついていくだけ。
芝居が無くなって寂しい。

シェミウノフ君の演技はノリノリ。
彼の演技は本当に良くなった。
ここまで伸びるとは思わなかった。
どっから見ても爺さんだ。若いのに。
トルマチョフは、プロローグでの見せ場が無くなったけど
ちょこちょこ演技している。

1幕。
一縷の望みをかけてクリギン(父)の捜索をする。
舞台にはトラップがいっぱい。
闘牛士に、顔立ちが似ているけど全くの他人のヴェンシコフがいる。
街の男に、クリギン(父)から濃さを抜いたような人もいる。
(たぶんオマールじゃないかと思う。違ったらすいません)
ふとクリギンの雰囲気がMyレーダーに引っ掛かる。
・・・弟子のチェスノコフだ。
演技がますます似てきた。
その系統の演技は、
素晴らしくイイ男のクリギンがやるからこそツボなんだな。
クリギンはケロ(別格)で、チェスノコフはちはるさん(普通に上級生)だ。
ヴェンシコフは路線若手というところか。しみこぐらいか。
誰にもわからない例えを自分にする。
1/28追記 クリギンは越リュウかも。「副」だし)
モミアゲ豊かな闘牛士は誰だ?(ハンサムだ)
マールイのプログラムにも、
舞台化粧をしたダンサー全員の顔写真を載せて欲しいな。
(宝塚のように舞台化粧一覧と素顔一覧があると便利なんだけど))
非常に見覚えがあるオールバックの人は誰だ。
ツァルもいるぞ。
でも、クリギン(父)はいなかった。
ニキータ君はいたのかしら?

そんな気持ちでいたからじゃないけど。
コレゴワは、期待していたほどじゃなかったわ。
ちょっと踊りが重いし。
脚が上がる、それ系の身体能力と、
演技力や、音楽に乗せて踊る、ってのは
それぞれ別なんだなあ、としみじみ思う。
こういう例えは諸方面に怒られそうだけど、
東バに来たばかりの水香ちゃんに似ているかも。
そのうえ、主役としての華が足りない。
う~ん。。。ゲストなのに。
コルプは
ピンクのシャツ
こう来たか。
タイツは水色がかった灰色。
それに飾り付きの黒のベスト。(中途半端な丈)
すごい組み合わせだなあ。
(サッシュベルトとかもすごかったみたいだけど
 3階4列だと、わかるのはこれくらいっす)
しかし、意外なことに、「粋な兄ちゃん」に仕上がっている。
引き出しの多い人だなあ。
茶目っ気タップリなので、
もっと演技力のある人がキトリだと
もっと面白かっただろうなあ。
私はコルプを見るのは、バヤ2回とこれで3回目なんだけど
彼と一番相性が悪そうなのがゲストってのがなんだねえ。
ルジとコレゴワなんてノーサンキューだなあ。
コルプはお疲れ気味なのかしら。
若干、精彩に欠けるような。
基準値がものすごく高いから、
それでも普通の人よりは踊れているんだけどね。
ガマーシュはポドショーノフ。
軽快・軽妙に動く。
出てきただけで笑いが取れた。素晴らしい。
フィリモノーノフの親父は普通にオヤジ。
ヤパーロワは、誰かに似ているんだけど、思い出せない。
パワフルな笑顔が誰かを思い出せるんだけど。。。
誰だ?ミズか?
それを言うならコレゴワは初嶺まよちゃんとか
そんなあたりに似ている。
闘牛士はみんな濃い。眼福。
モロゾフは悪くないんだけどなあ。
マント捌きもいいんだけど、
もうひとつなにかが欲しい。
チェスノコフは前出の通り。
演技も化粧も師匠直伝か。
マスロボエフの顔立ちがスッキリしてきて精悍なイメージ。
ステパノワの大道の踊り子は素晴らしかった!
姐さんキャラ大爆裂。
いーわ、いーわ、ステキよーーーーー!!!
踊りも正確でシャープ。
目ヂカラがなんとも言えませーーん。
カッコイーーーー!

2幕。
ジプシーの踊りがちょっと変わったかな。
前はもっと、こう、有無を言わさない雰囲気があったんだけどな。
ジプシーのアルジャエフは濃い。ふふふ。いいぞー!
ノヴォショーロワもいいと思うんだけど・・・
もっと盛り上がる振付だといいんだけどなあ。

森の女王はシェスタコワ。
威厳と暖かさを同時に持つ。
イタリアン・フェッテも安定していました。
キューピッドは今年大活躍中のニキフォロワ。
小気味よい動きで可愛かった。
3+4のところは、
3:ミリツェワ、ハビブリナ、ロマチェンコワ、
4:コシェレワ、コチュビラ、ヴィジェニナ、カミロワ
名花揃い。なんて豪勢!
エルビラちゃんを見れて嬉しいよう!
ヴィジェニナがファンタンゴ仕様なのか
ちょっと化粧が濃かった。
夢の場面のコレゴワは・・・、
一幕と同じ印象。
身体は動いているけど、それだけ。
私はここはドルシネア、その他は街娘のキトリ、って
演じ分けてくれる方が好きなんだけど、
キトリにすらなっていない人に、
それを求めるのは酷だよねえ。
マールイ組が豪華なので、あっさり引いてあげちゃうわ。

酒場。
コルプのシャツが白かった。
2幕ですでに着替えていたっけ?
モストヴァーヤの仰け反りはすごかった。
モロゾフにはもうちょっと華が欲しいなあ。
気障っちいし、兄貴of兄貴'sの雰囲気はあるんだけどなあ。
惜しい。
狂言自殺。
演じているのがだから、
カミソリを振り回したときは
「皆殺しにしてやる!」かと思ったよ。
ま、そんなことはなく、ちゃんと狂言自殺に行きましたがね。
コレゴワの演技がもうちょっと・・・
いや、もーいーやーーー。
1幕2幕とも、街の人々の演技はいきいきとしていました。
賑やかで楽しいです。

3幕。
グラン・パの女性陣が登場。
あれま、ミリツェワじゃなくてステパノワだわ。
ファンタンゴの中にマラーホフ発見。
ああ、第一幕で見覚えのあるオールバックの人は彼か。
ヴェンシコフと並びは実に美味しい。

そいで、グラン・パ・ド・ドゥですがー。
コレゴワは、ここでようやく良くなってきたカンジ。
演技無しのガラならいいのかなあ。
と思ったところでアダージオが終わり。
ステパノワのバリエーション。
これがまた素晴らしい出来映えで。
赤っぽい衣装のせいもあるけど、実に鮮やかで華やかで。
そのあとに出てきたコレゴワが見劣りした。
コレゴワって、コレゴワって・・・。
コルプのバリエーションは、なんちゅうか。
あんまり見ないタイプの振付で。
詰め込みすぎたのかな。
好き勝手にやっていーよ、と言われて
好き勝手にやっちゃったんだろうか。
それはそれで彼らしいけど。
コレゴワの32回転はスピードはあった。

ほいでー、キホーテ達が旅立って終わりっす。

アニハーノフさんの指揮もノリノリ。
いろんな楽器を鳴らしていたぞ。
演奏するオケも充分に応えてくれて
音だけでも楽しい雰囲気満載でした。

まー、次回はウチの子、使ってね、と。


カーテンコールにルジ登場。
基本は黒シャツに黒パンツだけど
シャツの裏側が青なのかしら。
ちょびっと襟元などにちょびっと青が見えるシャツでした。
コルプの花投げもあり。


妄想なんだけどーーー。
この日本公演中に芸監のルジは
仕事とはいえギリシャに行っていた期間があったそうじゃないですかー。
その間の代行って、副芸監のクリギンなのかしら。
クリギンが実権握って好き勝手にしたら面白いかもー。
権力をほしいままに振るうクリギン。
ああ、ちょっと萌えるかもーーーー。
しかし、ミリツェワちゃんは
以前から働かされているからなあ。
あんま意味無いかー。


というわけで。
今季のマールイ鑑賞は終わったのですが。
ファルフ・ロスより
エゴロワさんロスの方が辛いシーズンでした。


追記
闘牛士達、街の男には諸説あるようですね。
やっぱりダンサー一覧の写真が欲しいです、光藍社様。



キトリ:アナスタシア・コレゴワ
バジル:イーゴリ・コルプ
ドン・キホーテ:マラト・シェミウノフ
サンチョ・パンサ:デニス・トルマチョフ
キトリの友人(橙):アレクサンドラ・ラトゥースカ
        (黄):サビーナ・ヤパーロワ
ガマーシュ:マクシム・ポドショーノフ
ロレンツォ:イーゴリ・フィリモーノフ
エスパーダ:デニス・モロゾフ
大道の踊り子:オリガ・ステパノワ
メルセデス:エレーナ・モストヴァーヤ
トレアドール(橙):アンドレイ・マスロボエフ
        (黄):アントン・チェスノコフ
ジプシー:アンナ・ノヴォショーロワ、ニコライ・アルジャエフ
森の女王:オクサーネ・シェスタコワ
キューピッド:エレーナ・ニキフォロワ
ファンダンゴ:アリョーナ・ヴィジェニナ、アントン・チェスノコフ
ヴァリエーション:イリーナ・コシェレワ、オリガ・ステパノワ
グラン・パ:
 アンナ・スホワ、ディアナ・マディシェワ、エレーナ・フィルソーワ、
 エカテリーナ・スカーチナ、エレーナ・カシェーエワ、エレーナ・スヒーフ、
 ヴァレリア・ジュラヴリョーワ

指揮:アンドレイ・アニハーノフ
管弦楽:レニングラード国立歌劇場管弦楽団
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4 コメント

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Unknown (おロシア人)
2008-01-29 23:47:07
今日奈良でしっかりニキータを見つめてきましたが(舞台版)。私が「クリギンに似ているわ、ちょっと顎が出ている人→ニキータ?」と思っていた人ではなかったです。(これがオマールですかね?白鳥ではマズルカにいて父親と同じ役をやるんだ~、と思っていたのに。)マラーホフよりはゴツいニキータでした。素顔は分かりません。

立派なモミアゲがコリパエフで、細く鋭利なモミアゲは…誰だろ~。不思議・イン・マールイ。

ウ゛ェンシコフも似てますよね。確かに。

私はクリギン・ロスで終わりました。そりゃ舞台以外では見てますけども、やっぱり立っているだけでもいいから舞台にのって欲しいですね。

あ、相模大野にはいた(コレゴワだから?)ルジは奈良にはいませんでした。

返信する
たぶん、、、 (きんちゃん)
2008-01-30 15:16:38
マズルカでクリギンの場所に入っているのが
オマールじゃないかと思いますが
ピンでしみじみ見たのは
数年前のパ・ド・トロワだけなので
自信はないのですが・・・

ニキータ君はごついですか。
来年は何処かで見たいものです。
若いモミアゲがコリパエフ君なんですね。
昨夏の70年代ヘアのイメージがあったので
気がつきませんでした。
お教えいただきありがとうございました。
男性は髪型と髪の色で見分けることが多いので
半年or1年前と違うヘアスタイルで来られると
なにがなんだかです。
やっぱり、ダンサー一覧が欲しいですよね。

そしてクリギンには、
まだまだ舞台に立って欲しいです。
また「海賊」に出てくれないかな。
んでもって、ルジがいないあいだに
ミリツェワちゃんにオデットを踊らせちゃえ!
返信する
Unknown (おロシア人)
2008-02-01 22:48:06
めちゃくちゃごついわけでもないんですが。
>ルジがいない間にミリツェワちゃんにオデットを踊らせちゃえ!

いいですね~。
2人には、ターニャのオデットが観たいのようう~と、訴えてはいるんですがね。
今度はオシペンコやドグルーシンがいるそばで訴えてみようかしらん。
でも、オシペンコたちはいつもさっさと帰っちゃうのであった。。。
返信する
ぜひぜひ~ (きんちゃん)
2008-02-03 20:05:54
お偉方に直訴してくださ~い
ミリツェワちゃんのオデット(とオディール)を
見たい人は結構いるんじゃないかと思いますよ!
ゲストを呼ぶなら、自前の子を使って!
お願い!!
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