きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「雷神ウツボ」ひげ太夫

2012年06月14日 | 宝塚・劇団四季以外の舞台(落語含む)

タイトルではわかりづらいと思いますが、

   ひげ太夫  ← 劇団名
   雷神ウツボ ← 作品名

です。

かつて宮廷のお抱え絨毯織りだったウツボは
とある事情で諸国をさすらう身に。
旅の途中で雷神の加護を受け
雷雲を自在にあやつれるようになった。
そこへライバルのハンサムンド・ビナンダがやってくる。
彼の身体はある毒に冒されていた。
なんやかんやでお互いを認め合い
解毒剤をさがす旅に出る二人+アルファ。
さらには諸外国の政争や、
ウツボの秘めたる恋も複雑に絡み合う。
果たしてウツボの運命は?


みたいなお話しかしら。
もっと複雑で細やかな話なんですが
脚本的な破綻は無く、
話は自然に流れていき、
(強引に見えるところもちゃんと計算されている)
とてもとてもわかりやすく、
広げた風呂敷は見事に畳まれ、
みんながハッピーになって終わる
見事な大団円でした。
(バウでも行けるよ、と密かに思ってました)

上記写真(うっかり買ったクリアファイル)を見ておわかりのとおり
出演者は全員女性で、
男性の役も女性の役も演じます。
男性役のときはヒゲを付けていることが多いです。
出演者がいくつもの役を演じ分けます。
ここの特色はそれだけではありません。
大道具・小道具は殆ど無し。
村の情景、山、宮殿、高い壁、ビールサーバーなどは
すべて
組み体操によって表現されます。
例)


不思議なことに、人体であっても
いろんな建築物等に見えてきます。
どう見えるかは、ひとそれぞれだと思いますが
「豪華な宮殿」など、確実に存在していました。
効果音も役者さんの口から。
砂漠の砂のサラサラ・・・という音や
雷雲が湧くモワモワ、という音など
一歩間違えば説明台詞になってしまうし、
耳障りになりかねないのに、
ものすごく自然に耳に入ってくる。
人の表現力って、なんて素晴らしいんだろう。
その点だけでも大感動。

この劇団のすごいところは、
それだけでは終わらないこと。
テンションの高い大きい芝居をして
女性がヒゲを付けて組み体操をすれば
それだけで2時間終わってしまう可能性もある。
ただのギャグの連発で、
最後にちょっろっと芝居を入れて、
結局は実のない作品になっちゃうのはよくあるのに、
ここはきちんと話が伝わってくる。
組み体操は表現の手段であって、
目的ではないのが、とても良いと思います。

もちろん、組み体操も素晴らしいです。
脅威の4段重ね。
すごすぎる!
組むのもすばやくスムーズなので
芝居が弛むことがありません。
どうやって話と組み合わせるんだろうなあ。
ネタも面白いよ!
メヂカラ!!
腹筋が痛くなる場所が多すぎて辛かった。

役者さんの演技も上手くてさあ。
途中で肉が食べたくなってまいったよ!!


前説も楽しく、芝居の後にはNG集もある。
(そのNG集が、あ、あの場面ね、とわかるのがすごいよね。
 ちゃんと客に話を刻み込んでいるんだな)


本日はアフター組み体操がありました。
写真撮影OK、ネットへのアップOKということで
こちらにも掲載。







とにかく楽しかった!面白かった!!
次回も行くぞ!!
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