きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「MILES AHEAD/マイルス・デイヴィス 空白の5年間」

2016年12月24日 | 映画
「マイルス・デイヴィスの空白の5年間を描く」
という日本語サブタイトルのわりには
その期間は殆ど描かれておらず、
その前の時代の回想の方が多い気がする。

5年間の方は映画用オリキャラとコメディ展開。

彼の曲を映画館で聞くための作品なら、
面倒な回想を入れず素直に伝記にした方がわかりやすかったのでは?

モミアゲの悪党は撃たれていたけど、お咎めなし?
それよりもオリキャラが音楽誌ライターなのに
マイルスに向かって
「書き下ろし曲は捨てろ、また書けばいいじゃん」
って言ってて、そりゃないよー!!
ありえない台詞だよね。
ユアンのセンターパーツはイマイチだけど
時代を表すなら仕方がない。


マイルスが
 
  昔のような演奏をしてくれと言われるが、無理だ。
  時間を経て(成長して、人生を歩んで)
  自然にいまの自分になったのだから、
  過去のスタイルには戻れない。

みたいなことを言っていて、
なるほどと思った。
某さんも、30年前と同じように、って言われても、無理だよね。
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「聖杯たちの騎士」

2016年12月24日 | 映画
短い場面が思わせぶりな台詞と
無意味なナレーションでどんどん切り替わる。
話は無い。

監督ファンならなにかしら意味を見出したり
話を構築するのかもしれないけれど、
役者ファンは呆然と見る我慢大会。
途中退出する脱落者もいた。
私はクリスチャンが無意味に笑顔でフラフラしてたから大満足。

出てくる女性の衣装が、
どこかが必ずシースルーになっていて、
監督さんが思うエロスなんだろうな、
なんてことを考えた。

ごくごく短い期間に美女を取っ替え引っ替えで、
クリスチャンってばモテモテじゃ~ん、
とちょっとウキウキ。

ケイトのパートは寝てしまった時らしい。
まあ、いいや。
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「アイ・イン・ザ・スカイ」

2016年12月24日 | 映画
テロリスト掃討作戦に
民間人の少女を巻き込むか否か。

ある種の密室劇で
芸達者な役者を堪能するには良いが、
米英が子供一人の命を秤にかけるわけないだろ~、
って気持ちは最後まで拭えず
嘘っぽさを覆すことはできなかった。

結局、迷っても無駄なぐらいの爆弾の威力だったし。
丁々発止の攻防のリアリティも吹き飛んだ。

話全体が偽善に満ちている。
「これだけ考慮して攻撃をしているんです」
の言い訳の解説なような気がする。

あまりにも嘘くさいけど、
ヘレン・ミレンが冷徹で、
だからこそ「女性だけど大佐」には説得力があった。
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「世界に挑んだ7年 小田野直武と秋田蘭画」@サントリー美術館

2016年12月24日 | 美術館・博物館(各種原画展含む)


角館に行ったとき、
この地の武士の四男が
解体新書の挿絵を書いたと知った。
その人が描いた秋田蘭画を見ることができて嬉しかった。

平賀源内から始まった秋田蘭画の系譜や、
大名達が博物誌好きで交流があったなども
わかりやすく解説があり、楽しかった。

秋田藩主や角館城主の絵はプロ級で、
これなら家臣も褒めやすかっただろうな。
松平定信の絵もあったけど
アマチュアとしては上手いレベル。
秋田角館組はそれとは明らかにレベルが違った。
小田野の絵はさらに違う次元。
芸術は奥が深い。

遠近法を取り入れる、特に遠景に銅版画のような街並みを入れる。
陰影を濃く入れる。
これにターコイズ系の西洋顔料由来の青を差し色に使うと、
日本画が蘭画っぽくなる、かな。

当時の博物への探究心には驚くばかり。
「知りたい」という強欲に震える。
平和な世だったからなのか。
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