きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「ルパン -ARSENE LUPIN-/Fantastic Energy!(1回目)」宝塚月組

2013年09月07日 | 宝塚(月組)


モーリス・ルブランの「ルパン」が原作ですが
そこは正塚先生なので、冒険活劇ではありません。

覚悟していたほどは眠くも退屈でも無かった。
やっぱり誘拐失敗はあったし、
韻を踏んだ、ということにしたいだろう駄洒落は悲しいぐらい寒いけど
それなりに話はサクサク進んでいた。
しかし、サクサク過ぎて、どんな陰謀が進んでいるのか
一度耳にしたぐらいではとてもわかりにくい。
金貨ってなんだっけ?
この人とこの人はどんな関係だっけ?
そもそも話のメインはどこ?
けっきょくのところ、なにを描きたいのかが
全く伝わってこなかった。

組子への役の割り振りも上手くないよなあ。
メインの登場人物が話をグイグイ引っ張る構造なら
それでも仕方がないけど、
今回は大人の事情で役が多過ぎるから、
けっきょく芝居で話は動かないんだよなあ。
ヅカファンとしては「いつもの正塚」なんだけどさ。
ルパンである必要はないのでは?
版権料がもったいないよなあ。
巨匠の駄作ならツッコミ大会ができるけど、
今回は語ることすらできないわ。

警部も予審判事も公爵も
すごく寒いギャグをやらされて
見ていて悲しくなりました。

ナガさんの女役は貴重かな。

みっちゃんよりまさおの方が昭和風味でプチびっくり。
みっちゃん、なんか爽やかだわ。
カチャの舌足らずの台詞回しを含めたどうしようもない子供っぽさは
まさおの並びだと案外気にならない。
あちょうを探す必要がないのが淋しいなあ。

やっぱり、タンゴを入れないと盛り上がらないのか、正塚作品は。


ショーは中村Bの総踊り大会で
場面内は単調な振りも多いけど、
ちゃぴが踊りまくりなので見ていて気持ちが良い。

マギーちゃんの銀橋ソロには度肝を抜かれた。

カチャはそんなに小さくないな、ってミーマイでも思ったわ。
話題のロケットでの暁千星は
高速回転がダイナミックで素晴らしかった。

たまきちが上がってきたね。


指揮。
芝居は三崎先生、ショーは寺嶋先生。
今日はお客さんぎっしりで立ち見も出てました。


公演デザートは2種。
面倒だから今日ふたつとも食べちゃった。
さりげない駄洒落タイトルです。
「ル・パンナコッタ」
キラキラとまばゆい秘宝をイメージしたデザートです。
チーズ風味のパンナコッタに
ストロベリー、フランボワーズ、ブルーベリー、ホイップを添えて

「ル・ブランマンジェ」
キラキラとまばゆい秘宝をイメージしたデザートです。
アーモンドの香り高いブランマンジェに
クラッシュゼリー、白桃、巨峰を添えて・・・。


白桃のシャキシャキ感が良いブランマンジェの方はさっぱりめ。
苺の方はパンナコッタでやや濃厚。
両方当たり。
私はブランマンジェの方が好きかな。
コメント (2)
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「サイド・エフェクト」

2013年09月07日 | 映画
鬱病の新薬の副作用で夢遊病状態になり
その間に夫を殺してしまったが、その記憶が無い妻。
彼女にその薬を処方した医師は
事件の真相を追うが・・・

緻密なサスペンスか心理劇か、
と思わせる導入部分が単調過ぎて少し寝た。
途中の医師同士の駆け引きバトルもありきたり過ぎだな、
と感じ始めたところで、ネタばらし。
あまりにも俗物的な展開に唖然。
そっち?そっちに行くの?
いや、別にいいけど、、、。
投げやりな気持ちで終演。
さすが米国なオチだった。

けっこうな豪華キャストだから期待したけど
ちょっと肩すかしかな。

チャニング・テイテムは特にファンじゃ無いけど
あれじゃ無駄遣い過ぎる。
ルーニー・マーラは美人だけど
主役を張る華はないなあ。
キャサリン姐さんも無駄遣い、と思ってたけど
あんなオチとはなあ。
ジュードの額はさらに後進中。
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「共喰い」

2013年09月07日 | 映画
いかにも「文学作品」の映画化ってかんじ。
すっきりしない感がいいんだな。

田舎の町ならではの自由も閉塞感や、
ジメジメした夏の湿気や、
「それ」しか考えられない男や
流されたようでしっかり舵取りしている女や、
いろんなものが画面からこぼれていた。
台詞ではない、「画」の部分が
とても雄弁だった。

息子が持つ、父親への恐怖とか
(自分が同じかもという気持ちも含めた恐怖)
それでいて家族仲良くの幻想もあったりとか
アンバランスな思いを女にぶつけるしかないのは
見ていて苦しいときもあるけど
なんだかわかる気もする。

昭和の臭いが濃厚な理由も後半でわかった。

原作を読んでいないので
話がどこに落ち着くのかが
なかなか見えなかったんだけど
伏線が綺麗に引かれていたんだな。

光石研が迫力だったけど、
女の強さしたたかさにはかなわないんだな。

菅田くんは役者的にも体格的にも成長していて
嬉しいやら淋しいやら。
もう、桐山くんより大きいだろうなあ。
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