きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「戦国BASARA -真田幸村編-」宝塚花組

2013年06月26日 | 宝塚(花組)
「戦国BASARA」はプレイしたことはなく
アニメも他の舞台版も見たことはありません。
パッケージ絵なら知っている、ぐらいです。
なので、下記はあくまでもヅカ作品としての感想です。
ゲームに対しての感想ではありません。

鈴木くんは逆裁シリーズや
「愛のプレリュード」で
話作りの甘さや、テンポの悪さ、
群舞の処理ができないところが気になっていたので
今回はかなりハードルを下げて臨んだんだけど
やっぱりダメだなあ、という印象。

こだまっち以降の若い演出家の発想って
アニパロを作るレベルで
「このキャラに、こんな格好をさせたら~」で
終わっちゃうんだよな。
座付きだから役者の個性を考えなきゃならないけど
基本は自分の作品に、誰が合うかの発想で作るべきだろう。
10年作り続ければ、
ネタと生徒で話が自動生成されるだろうけど
大劇場がまだ1本なのに、
目の前の課題を消化するのに手一杯で
話に深みを与えられないのはどうかと思うな。

せっかく「ゲームから抜け出したかのようなビジュアル」なのに
話を見ていて、ワクワクが全くないんだ。
衣装と台詞が少々現代的なだけで
普通に時代劇になっているのはどうなんだ。
それなら、テンション高く男の道を突っ走るダーイシか
オタクなサイトーで盛り上げてくれる方がよっぽど良い。
シリアスネタを入れるな、とは言わないけれど
話の山場はあまりないし、
盛り上がりポイントが少ないんだなー。

2幕後半の殺陣は派手なライト付きだけど
前半は地味だったなあ。
剣を交えたときの「カキーーン!」って音を入れないのはなぜ?

いのりの正体バラしも唐突だし
もうちょい伏線なりを入れて欲しかったなあ。

今回はいろんなしがらみがあるから
諸々難しいんだろうけど、
ここを見せたい、てのをもっと露骨に提示しないと。
コスプレの出落ち以上をもっと見せて欲しいんだわさ。

ショー部分も、普段ヅカに来ない人に
和物を見せるのはとても意義があることだと思うけど、
ここは野郎ダンスで腐女子お持ち帰り!の心意気で
攻めるべきだったんじゃないか?
ヅカ啓蒙は次でいいと思う。
せっかく喰らいついた他分野女子を
大劇場まで引っ張る算段をすべきなんじゃないかなあ。

群舞もなー。
結局「夢」とはなんだったんだ。
わからなすぎ。
「雨」もいるのか、どうなんだ。


それでも、若造の蘭とむは可愛かった。
さすがに殺陣の動きのキレが良く
長い槍も豪快に格好良く振り回していた。
「子猫ちゃん」は笑って良いんだよね?
ほんと、赤面じゃなければ
こんなに盛り上がれない脚本だわよ。

蘭はなちゃんの役は必要だったのか?
鳥・・・、というと緑の髪の人を思い出す世代です。

赤面に対し、みりおのサッパリ感は
意外に合っているかも。
殺陣、というか、ダンス部分をもう少し頑張らないとな。
でも、学年差があるトップが上にいると
安心感はありそうだね。

みーちゃんは通りすがりに
美味しいところをつまんでいく役で
出番は少ないけど実に絵になっていて
存在感があった。

佐助がすごく若い子にしか見えなくて、
上手いわ!若手の抜擢?とか思っていたら、
だいもんだったのね。
そりゃ上手いわなあ。

みつるは安定のヒゲ。

ほんと、みなさん、ビジュアルとか
芝居自体はいいんだよなー。


特筆すべきは音響。
3階席でもすごくクリアだった。
蘭とむの音程の揺らぎまで綺麗に聞こえた。
ハコが改良されたのか、ヅカ音響部の本気なのか。
新感線では半分ぐらい聞き取れない雑音だったのに。


みりおは今日がお誕生日で
カーテンコールは舞台&客席で♪ハッピーバースデーを歌いました。
大事にされているようで一安心。
コメント (2)
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