きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「美女と野獣」佐久間奈緒&イアン・マッケイ/英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団

2008年01月08日 | バレエ・ダンス
出演予定のエリシャ・ウィリスが怪我のため降板。
3公演とも佐久間さん主演となりました。
(お疲れ様でした!)
複数公演見る人は辛かったかも。

感想はと言えば・・・
舞台が暗い
それに尽きるかと・・・
せっかくの広い舞台でも8割方暗闇なんだよねー。
小さい箱向きの作品?とも思ったけど
あの装置だから東京文化会館なんだろうし。

舞台装置が豪華なのはいいし、
(結婚式のご馳走が美味しそうだった!)
衣装もオシャレなのもいい。
音楽も良かったと思う。
弦やピアノが綺麗でクラシックっぽい音色で
ストーリーにも合っていた。

それでもなんとなーく不完全燃焼気味なのは、
作品としての山場がないからなのかな。
例えば、オーストラリア・バレエ団の「白鳥」ぐらい
脚本が練り込んであれば
ストーリーをひたすら展開していくだけでも
OKだと思うのよ。
でも、こういう「たあいもないお伽話」は、
どこかで盛り上がりを作らないと。
「野獣は元の人間の姿に戻りました」
ではなく、
「なんということでしょう!
 ベルの涙で、野獣の姿がどんどん変わっていくではありませんか!!
 ベルの愛により、ついには、
 野獣は元の姿を取り戻したのです!!」
のようなテンションがある方がいいと思うのよ。
たんに話が流れていくだけで。。。
もっと、トメの場面を作らなきゃ!!
「私の愛した野獣は何処?」は良かったけど。

舞台が暗いのも、最後は明るくなるんだろうな、
とは思ってたけど
あれぐらいで終わっちゃうのね。
もっとねー。パーッとね。して欲しいよね。
「螺旋のオルフェ」の「・・・朝が来る」みたいにさ。
あれじゃ、まだまだ暗いよ。

これがミュージカルならな、と
なんどか思った。
ここで歌が入って盛り上がって拍手、
それから次の場面に行けば
もっと面白いのになあ、と。
あえて盛り上がらないのが英国風?
でも、ウェーバーさんも英国人だし。

佐久間さんは可愛い。
マッケイは端正。
カラスの山本さんの動きはシャープだし、
ヴァッロのワイルド・ガールは獣ぽかった。
ダンサーは良いんだけどね。
なんだかね。。。
う~ん。
正直なところ、この面子なら
ピーター・ライト版の「白鳥」が観たかったなあ。。。

会員券だから、それほど不満じゃないけど、
金がないときに捻りだしたB席1万5千円なら怒ったかもな。
装置代だよねえ。



音楽:グレン・ビュアー
振付:デヴィッド・ビントリー
装置・衣裳:フィリップ・プロウズ
照明:マーク・ジョナサン

ベル:佐久間奈緒
野獣:イアン・マッケイ
ベルの父親(商人):デヴィッド・モース
ベルの姉 フィエール:ヴィクトリア・マール
ベルの姉 ヴァニテ:シルヴィア・ヒメネス
ムッシュー・コション:ドミニク・アントヌッチ
ワイルド・ガール:アンブラ・ヴァッロ
雌狐:平田桃子
カラス:山本康介
木こり:ジョナサン・ペイン
差し押さえ執行官:ジェームズ・グランディ
収税吏:ジョナサン・ペイン
祖母:マリオン・テイト
狩人、鳥、城の獣たち、結婚式の招待客:英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団

指揮:バリー・ワーズワース
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
コメント
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