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リビア問題、クリントン国務長官の妙な発言

2012-10-16 19:50:58 | アメリカ政治
リビアでのアメリカ大使殺害問題は、日に日に奇矯な展開になってきている。

今日、ペルー訪問中のクリントン国務長官が、領事館が襲撃され大使が殺害された事に関して、警備の不備は自分に責任があるとのコメントを出した。確かに各国にあるアメリカ大使館、領事館の警備は、国務省の責任範囲である。だが、アメリカ領事館が襲撃され、大統領任命の大使が殺害されているのに、国務長官が矢面に立つのは無理が有る。

大統領選挙との絡みでみると、ホワイトハウス(オバマ大統領、バイデン副大統領)が不利にならない様にヒラリーが頑張っているとしか思えない。その上、問題を微妙にずらしている。オバマを含めて、テロではなくユーチューブ映像への抗議活動が過熱した結果であるという嘘(これはヒラリーも言っていた)が問題なのだが、大使館警備の不備に焦点をシフトさせている。

この問題はオバマ政権にとって命取りなのだろう。よって、選挙戦を乗り切るまでなんとか時間稼ぎをしたかったのであるが、状況的に無理になってきている。オバマは選挙活動に忙しくて、政権内をまとめる事も出来なくなってきているのではなかろうか。選挙キャンペーンに関わる人々は共通して、ロムニーが政治問題に仕立て上げたと非難しているが、アメリカ領事館が襲撃され、大使が殺されている事への対応が支離滅裂なのが問題でなければ、何が問題というのであろう。

ヒラリーは外遊先で変な発言をする傾向が有る。ホワイトハウスに恩を売りつつ、保身も考えたコメントなのだろうが、次々と新たな事実が発覚している段階では、場違い感さえ有る。

2008年にオバマと民主党大統領候補の座を争った時は、ヒラリーの方がずっと大統領に相応しいと思ったが、2004年での不出馬、2008年予備選での敗北、国務長官としての仕事ぶりを見ていると、大統領の器ではなかったと結論せざるを得ない。

2016年の出馬の噂が絶えないが、本人の気持がどちらに有るにしろ、結局は成れないのだ。


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